どの国でもそうかもしれないが、ロシアでも首都が必ずしもその国全体を表しているわけではない。しかし、多くの人がもっともロシア的な街だと答えたのが、モスクワである。そして僅差で次に選ばれたのが、海外ではあまり知られていない町、スズダリ。修道院や教会が街角ごとにあり、窓枠に彫刻があしらわれた木造住宅が見られる、この居心地の良い町はただただ素晴らしい!スズダリについてもっと詳しく知り、もしまだスズダリに行ったことがないという人は、是非計画を立ててみてほしい。絶対に後悔はしないはず。
その他には次のような街が回答として挙げられた。
しかし、両方とも何百年もの偉大な歴史を持ち、素晴らしい城塞(クレムリン)があり、古い工芸品や伝統ある建築物を誇る、選ばれるに値する町だ。
回答者の中にはこの設問には回答できないとした人がいた。その理由は、ロシアは街にあるのではなく、村にあるからだとのこと。それが何を意味するのかを知りたければ、美しい村のリストをぜひ見てみてほしい。
ロシア ・ビヨンドの編集スタッフたちのお気に入りは、ロシアのクレープまたはパンケーキであるブリヌィ。ブリヌィは、多くのロシア人に、おばあちゃんが作ってくれた朝食を思い起こさせる。おかず風、デザート風など、いろんな味のトッピングで楽しめる。キャビア、スモークサーモンからサワークリーム、練乳、ベリージャムやヌテラまで。伝統的なレシピでブリヌィを作ってみたいなら、こちらをご参考に!
この答えがボルシチではなかったことに驚く人がいるかもしれない。ボルシチは名誉の2位で、次にシチー(ボルシチに似ているが、ビーツは使わず、キャベツもしくはザワークラウトをベースにしたスープ)が続く。実際のところ、ロシア人はスープを良く飲む。そして長く海外に滞在などすると、スープがとても恋しくなる。というのも、ミネストローネなど本当のスープだとみなさないからだ。
他に多かった回答は、ピクルス(野菜でもキノコでもキュウリでもなんでもかまわない)、「毛皮を着たニシン」(お祝いの席でよく出されるマヨネーズベースの人気サラダ)、ペリメニやヴァレニキ(いずれもラビオリに似たロシア風水餃子)。そして、もちろんキャビアも票を集めた。
この2つが同数の票を集めて1位となった。「アヴォシ」は翻訳不可能なロシア語である。この言葉は、幸運を祈るための言い回しで、「アヴォシを祈る」とか、「アヴォシに任せる」という具合に使う。この意味は、大した努力も準備もせずに何かを行いながら、うまくいくことを期待するというもの。これはロシア人が良くやることだ。
「ダヴァイ」は、もう1つの難しい言葉。「〜してみよう」と訳されるが、実際は生活のあらゆる場面で使われる。どう使われるのかはこちらで詳しく説明している。この言葉をうまく使えるようになれば、ロシア人の友人を驚かせることが出来るだろう。
ロシア人は第一印象として、手強い、粗野、他人に対して微笑みかけることがない(その理由はこちらから)と思われることが多い一方、思ってもいないのにそう見せかけるようなことはしない。ロシア人と知り合って友人になれば、間違いなく、心を開いて率直に話をしてくれるようになり、非常に個人的な考えや気持ちを語ってくれるだろう。
誠実さとともに、ロシア・ビヨンドのスタッフがロシア人の国民性だと考えるものは、聡明さ、勇敢さ、正直さ、開放的、優しさ、また他人を助け、自分の最後のシャツまで他人にあげてしまえるところ、忍耐力、おもてなしの心、真心などだった。お分かりの通り、慎ましやかさと答えた人はいなかった。
自由さと答えた人もいるが、これは、性的な意味でも、議会の前で何かに反対して抗議すると言った意味ではなく、自分らしくあるために、どんな壁もなくして、内面において自由でいると言う意味である。
また、編集スタッフの1人が挙げた、議論の余地のあるロシア人の性質に関する興味深い意見を紹介しよう。「ロシア人は、うまく説明することが出来ないが、過剰に熱くなれる能力がある。どうでもいいようなことにも愛情を持ち、大いに関心を持つのである。しかし、感情を表に出すことはタブーとされている(弱い人間とみなされる)ため、それを抑え、カーペットの下に隠してしまう。感情?感情ってなに?そんなものは持ったことがない」。
「幸福感」と答えたのはたった1人で、このリストの最下位になったのに対して、絶望、悲しみ、メランコリー、そして翻訳しにくいロシア語であるタスカーにほとんどの票が集まった。ロシア人には何か特別な理由もない魂の苦しみがある。窓の外を眺めるだけで、そこにはタスカーがいたるところにあるのである。ロシア・ビヨンドでは以前、苦しみからプラスを引き出すロシア人という記事を載せたことさえある。
こんなジョークがある。「元気!」とあいさつしたら、ロシア以外の国では誰もが「元気だよ。ありがとう。あなたはどう?」と答える。しかしロシア人なら、心の中にあるすべてのことを話そうとするだろう。そう、ロシア人は人生について不平不満を言うのが好きなのだ。しかし、正直に言えば、人生や自分自身を笑い飛ばすことも大好きだ!
「どうして、割れた鏡の破片やお菓子の空き箱や電化製品が入っていた段ボールを捨てないのだろう(これらの1つ、いや、全部に下線を入れて、リストに入れて)」。― 「だって、いつか必要になるかもしれないから!」
これはソ連時代から受け継がれている古い習慣だ。しかし、将来必要になるかもしれないものを捨てたがらないというのは、ロシア人の間でよく見られることである。そして、当然のことだが、そのほとんどの物を使うことはない。そしてその他のバカバカしいものと一緒にバルコニーに置きっ放しになるのだ。
しかし同時に、新しいものを好む傾向もある。テレビのリモコンを包んでいる透明フィルムをずーっとはずさない人もいるし、ソファーが汚れたり、生地が傷つかないよう、特別なカバーをかけている人もいる。(なんてことだ!)
この他にあった面白い回答は、「四六時中、お茶を飲む」というもの。そう、お茶はロシア人の主食であり、言葉であり、国民性であり、感情であり、習慣なのである。
実際にロシア人は運命やアヴォシ(つまり、予期せぬ幸運のこと。このリストの3番目を参照)を信じている。そしてロシア人は、何が起ころうと、それが結局は最高の結果をもたらすことになるという言葉が好きだ。映画「運命の皮肉」の主人公ジェーニャ・ルカシンは酔っ払い、大晦日の夜に、別の友人と間違えられてサンクトペテルブルク行きの飛行機に乗せられてしまう。家では婚約者が一人で彼を待っているというのに・・・。しかしこのような状況さえも(ほとんど)全員に幸せをもたらすのである。
ロシア人は自分たちの運命が幸運をもたらしてくれるようにと、この映画を毎年観る。
これ以外の回答には、「シベリアの理髪師」、「愛と鳩」、「イワン・ワシリエヴィチは転職する」、「ロシアン・ブラザー」などが上がった。ロシアとソ連のベスト映画のリストはこちらからどうぞ。
この小説には、愛、友情、家族のつながり、戦争、悲しみ、人間らしさについての考察など、必要なテーマがすべて描かれている。そして作者はレフ・トルストイ。この作家については、ここで改めて説明することもないだろう。
ただし、ロシア文学をよく知っているという方には、イワン・ツルゲーネフの「父と子」、アレクサンドル・プーシキンの「ベールキン物語」、フョードル・ドストエフスキーの「カラマーゾフのきょうだい」、アレクサンドル・ソルジェニーツィンの「イワン・デニーソヴィチの1日」、あるいはミハイル・ブルガーコフの「若き医師の手記」をオススメしたい。
この諺にはロシア人の怠惰さのルーツが現れている。基本的には、気楽に行こう。仕事にはいつでも戻れるという意味である。
いかにロシア語が学べることに迷っている方は役立つYoutubeチャネルをご参考に!
一体どんな意味なのかと思ったかもしれない。「ロシア NOW」の記者が下のGIFでやっているこのジェスチャーは酒を飲むという意味である。このジェスチャーは、ピョートル大帝に関連する興味深い歴史的伝説から生まれたものである。これに関する詳しい説明とその他のロシア人が大好きなジェスチャーはこちらからどうぞ。
投票によれば、予想通り、その答えはウラジーミル・プーチン大統領だった。
その他の回答ではアレクサンドル・プーシキン、ユーリー・ガガーリン、レフ・トルストイなどが上がった。
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