世界最大の地下鉄の1つであるモスクワの地下鉄は 1935年に開通し、今も毎年、規模を拡大しつつある。現在地下鉄の駅は269(!)に上り、利用客の数は数百万人に達する。
2016年には地下鉄のシステムにモスクワ中央環状線という地上を走る新たな環状線が加わった。これはもっとも混雑する地下鉄の駅の負担を軽減するために考えられたものである。このラインでは、ほかの多くのラインと同様、新世代の車両が使われている。その中にはテレビチャンネルが映るセンサーディスプレイが備えられているほか、駅には充電器があり、すべての車両間を移動できる作りになっている。これらのハイテク車両はかなり未来的な様相をしている。
このプロジェクトに対してモスクワは、2017年、モンレアーレで、他の都市プロジェクトとともに「交通業界のオスカー」を受賞した。これは史上初めての快挙であったが、これが最後とならない可能性はまだまだある。というのも、2024年には、1980年代から考案されていた新たな大環状線がさらに建設されることになっているからである。これは総延長70キロの壮大な計画である。この支線は地下鉄の中でもっとも大きなラインとなる。
さらに、現在は中心からかなり離れた地域でも、必ず歩ける範囲内に地下鉄の駅を見つけることができる。しかしまだ市内の空港にまで地下鉄を伸ばす計画もある。
ではここからは地下鉄がどのように利用されているのか、また見逃してはならないことをご紹介しよう。
ほとんどの場合において、地下鉄はある地点から別の地点まで移動するのにもっとも早い交通手段である。しかしながらラッシュアワーの時間にはそれを期待する数百万人の乗客が押し寄せるため、中央の駅はまるで蟻塚のようになる。これをどのように対処し、ロシアのおばあさん軍団の犠牲にならず、正しい方向に向かうにはどうしたらいいのか?それを知りたい方はこちらからどうぞ>>地元住民のようにモスクワ・メトロを乗りこなすための9ステップ
同じ名前のついた駅もいくつかある。それから勘違いしそうな名前の駅もいくつかある。たとえば「アエロポルト(空港)」と名付けられた駅があるが、そこには空港などない。こうした駅はモスクワっ子たちでさえも、うっかり間違えることがあるくらいであり、まったく恐ろしいことではない。ただ多くの問題を避けることはできる。
もっとも一般的な切符のタイプはトロイカ・カード(300ルーブルまたは5ドル=およそ500円。数日間乗車することができる)。トロイカ・カードはマイクロチップが入ったブレスレット型のものだが、キーホルダーや指輪(もちろん決まった特別な形のもの)にまで入れることができる。一方でもちろん一回券を買うこともできるし、スマホでApple PayやSamsungペイで支払うことも可能である。これらの利用法については、こちらからどうぞ。
そして非常に嬉しいニュースと言えば、モスクワの地下鉄ではほぼすべての車両にWi-Fiがあり(ただしプラットフォームにはない)、それが無料だということである。ただしより詳しく知るためにはこちらをどうぞ。
モスクワの地下鉄は世界でもっとも美しいと言われ、44の駅がロシアの文化遺産に認定されている。そのすべてを堪能するには1日中、地下鉄の中にいることになるので、その中でも必ず見るべき20駅をリストアップしてご紹介しよう。
もしどうしてもすべての駅を見てみたい方には、それぞれのラインでもっとも素晴らしい駅を集めたこちらの記事をオススメする。
赤線、青線、環状線、オレンジ線、紫線、黄色線、 灰色線、黄緑線をチェックしてみよう。
どれもまるで宮殿に見えるだろう。こんなクイズも試してみてはいかが?
地下鉄の駅にあるこの面白い黒い樽は何なのか? あるいは一体これはなに?!と思うような変わったもの、あるいはなぜモスクワの地下鉄はそんなに頻繁にくるのか(発車の間隔はわずか90秒!)、あるいは夜中の地下鉄はどうなっているのか(何か起きているのは確か)などについてはこちらの記事で詳しくどうぞ。
それ他の記事はこちらから:
核戦争から救ってくれるのはどの駅?(万が一に備えて)
地下鉄はそんなに面白いものではないと思う方はモスクワの地下鉄を見たことがないのではないだろうか?
列車が好きだという人には、様々な車両をご紹介するこちらの記事を。
雰囲気ある写真が好きだという人には、モスクワの写真家ドミトリー・ズヴェレフによるもっとも美しい地下鉄の写真を。
これらの責任を負っているのは、もちろんここで働く人々である。
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