モスクワにまた新たな環状の交通網が出現する。今度、地下鉄に開通する大きな環状線は総距離70キロ。路線は中心から数駅離れた場所を一周しており、放射線状に延びている路線とを繋いでいる。路線には31の駅があり、そのうちの19で乗り換えが可能となっている。2018年にモスクワ西部のデロヴォイ・ツェントル駅からサヴョーロフスカヤ駅までの部分が最初に開通したが、新たな環状線全体が開通するのは2023年の見通しとなっている。各駅のデザインは、まったく異なる設計事務所が担当しており、それぞれ興味深いコンセプトとなっている。
地下鉄駅は古い空港にある使用されていない滑走路の近くであるホディンスコエ・ポーレに位置している。この地区には街で一番大きなショッピングセンターとスポーツ施設がある。
同じ名称のついた近郊電車の発着駅およびグレーライン上の駅とつながっている。内装は厳格なデザインで、駅のホールにはグレーと黒の花崗岩が使われている。
以下は数年以内に開通予定の駅である。どのような駅になるのかご紹介しよう。
デザインは古い貴族の屋敷を思わせる。駅は大理石の円柱、天井にぶら下がるシャンデリア、黒を基調にした植物をモチーフにした壁画で飾られる。
モスクワ南西に位置する部分で、中国の企業が協力していることから、中国風のデザインとなっている。駅構内には赤い円柱が作られ、ホールには友情を意味する漢字を使ったデザインが施される。ミチューリンスキー大通りにはすでに、赤と黒の巨大な乗り換え通路が完成している。
グレーの花崗岩でデザインされており、また透明な光を放つ蛍光LED光源の照明が使われていることから水族館を思わせる。
養蜂箱のようなデザインのこの駅は黄色と黒のパネルで飾られている。天井はハチの巣のような作りとなっている。
陶器のようなスタイルでできた駅。中には丸くて太い「ティーポット」のような円柱が作られている。また大理石で作られるパネルには、小さなヒビのような模様が施されるという。
ホールはほぼ全面的に透明になり、天井には穴のたくさん空いた飾りがはめ込まれることになっている。内装は赤と黒を基調としたハイテクスタイルになる。
この駅のもっとも面白い点は、ちょっと変わった照明を用いた波のような天井。
モスクワ北東にあるこの駅のデザインで注目されるのは、壁一面に飾られる巨大なデジタル時計。地下鉄は単なる交通機関ではなく、時間のポータルであるというというアイデアから生まれたデザインである。プラットフォームには街への門のシンボルとして、クラシカルなアーチが作られることになっている。
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