「ロシア黄金の環」の古都ウグリチで行くべき観光スポット5選

Legion Media
 今週、ロシア文化省が発表したところによると、ロシアの古都ウグリチが国の観光プロジェクト「ロシア黄金の環」に加えられた。

 現在、旅行者向けの「黄金の環」観光コースに含まれているのは、新たに組みこまれたウグリチに加え、セルギエフ・ポサード、ペレスラヴリ・ザレスキー、大ロストフ(ロストフ・ヴェリーキー)、ヤロスラヴリ、コストロマ、イワノヴォ、スーズダリ、そしてウラジミールである。

 「黄金の環」に入るには、その都市がロシア正教の文化・歴史的遺産を保持している必要がある。さらに、現代的なサービスも提供できなければならない。現在、新しい都市をいくつか「黄金の環」に加えようという計画がある。

 ロシア・ビヨンドは、あなたがウグリチに夢中になれる最高に面白い観光名所を用意しました。

ウグリチのクレムリン

 ウグリチのクレムリンは、10世紀に建設されたロシア建築の宝物で、ボルガ川を見下ろす高台に美しく佇んでいる。

 鐘楼のあるスパソ・プレオブラジェンスキー大聖堂(救世主顕栄大聖堂)や、イワン雷帝のいちばん下の息子ドミトリーが殺害された場所に建てられた「血の上のドミトリー皇子教会」、美しい壮大な階段を持つポーチがある皇子の屋敷など、壮大な歴史建造物群がある。

 ウグリチでのドミトリー皇子の死は、いまだ謎のままだ。死の直接的な証拠はなく、いくつかの説がある。主なものは、ドミトリーがロシア宮廷内における派閥間の権力闘争の結果、8歳で殺されてしまったという説だ。ドミトリー皇子は、おそらく、この街で最も有名な人物だろう。

 この建築群の中で最後のものが、1815年に古典主義様式で建てられた市議会議事堂だ。

アレクセイエフスキー修道院

 ウグリチのアレクセイエフスキー修道院は、ロシアで最も古い修道院のひとつだ。この修道院は、ロシア大主教アレクシーによって14世紀末に建立されたのだが、17世紀前半のロシア・ポーランド戦争の間に、ほぼ完全に破壊されてしまった。

 この修道院の主要な建築物は、食堂のある優雅なウスペンスカヤ教会だ。この教会は、その類まれな美しさゆえに、かつては「神性の教会」と呼ばれていた。

 もうひとつの面白い場所は、セント・ジョーン・バプテスト教会(聖ヨハネ教会)で、その内部には19世紀のフレスコ画が保存されている。

ウグリチ伝説博物館

 小さくて魅力的なウグリチ伝説博物館は、奇妙な出来事や愉快な話、おかしな人物が大好きという人たちにお薦めしたい。「伝説」という言葉がこの博物館には冠されているが、ここでは、作り話だけでなく、非常に丁寧に記録された事実も紹介されている。例えば、ウグリチ初の電話機はどのように登場したのかとか、19世紀の地元のバザールでのサモワールの選び方、それから、「ソーセージはスパスカヤ通り沿いに転がせ」というよく知られたことわざの由来についてなど。この博物館は、古い商人の屋敷の中に美しく立っていて、訪れる人たちに、18~19世紀のウグリチの貴族の生活を教えてくれる。

ロシア・ウオッカ博物館

 こんな博物館が作られる場所にウグリチが選ばれたのは偶然ではない。ここは、ロシアの「ウオッカの王様」、酒造会社のオーナー、ピョートル・スミルノフが生まれた地なのだ。千種以上のウオッカがあり、数百もあるロシアのウオッカ工場のほとんどが100年以上の歴史を持っていることからも分かるように、スミルノフの始めた事業は今なお健在だ。

 この博物館に収められているもうひとつの面白い物は、初期に造られた自家製の蒸留器で、ありとあらゆる形や大きさのものがある。世界中から集めた、ウオッカの古いボトルやラベル、贈り物用の複製などもある。

水力発電博物館

 「ロシアのローカル博物館ベスト5」に選ばれた水力発電博物館は、インタラクティブで信じられないほど面白い場所だ。

 この博物館は、古代から現在までのこの地域の水力発電の歴史や、環境にいちばん優しい方法で電力を供給してくれる水力発電の可能性についてだけでなく、ダムや水力発電所に関することならなんでも教えてくれる。

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