ロシアで無礼と見なされる外国人の7つの習慣

 クレムリン上空を飛ぶUFO以上にロシア人を驚かせることがある。特に、土足で家に上がることだ。

7. 食事中に音を立てる

 食べながらもぐもぐと大きな音を立てることが問題にならない国もある。そうした国々では、これは時に、客人がおいしい食事に満足していることを示す作法でもある。だがロシアでは、これは行儀の悪さを示すことになってしまう。静かに食べ、おしとやかに「スパシーボ」と言おう。

 

6. 皿に料理を残す

 皿に料理を少し残しておくことが勧められる国もある。もし全部食べてしまったら、お代わりを要求していることになるからだ。しかしロシアの人々は、質素な食事しかとれなかった時代のことを今でも覚えており、食事は残さず食べなければならない。レストランによっては、なぜ完食しなかったのか尋ねられるかもしれない。調理人に対する侮辱と取られかねないのである。ところで、残された食べ物はふつう捨てられず、固くなったパンは鳥に、スープは野良犬に与えられる。

 

5. 女性にディナーを奢らない

 女性の収入が男性の2倍だったとしても、女性は男性が支払うと期待する。この繊細な瞬間は、男性が騎士精神を見せるチャンスである。西側の国々ではこれが女性の威厳を傷つける行為だと考えられることもあるが、ロシアの人々にその感覚はない。 

 しかしながら同時に、ロシアの女性が自分で支払うと申し出ることもある。だがこれは一種のテストだ。もし男性が女性の分を支払うと主張しなければ、女性はこれを吝嗇の証と見なし、男性に次のデートのチャンスはまずない。ところで、もし女性が本心から自分の分を支払うと言うのであれば、それは彼女が本当に奢られたくないということだ。恋愛に発展する見込みはゼロである。

 

4. 家で靴を脱ぎ忘れる 

 外出用の靴を家で履く習慣は多くの国で一般的だが、ロシアは違う。実際、この行為はロシア人を心底驚かせてしまう!これはブーツやコートを着用したままベッドに入るに等しい。ロシア人は必ず帰宅した時点で靴を脱ぎ、スリッパ(ターポチキ)に履き替える。裸足で家に上がることは稀だ。家族の一人一人が一足、時に冬用と夏用の2足のスリッパを持ち、さらには客用にも何足か置いてある。

 同じことが部屋着にも当てはまる。ふつうは着替え用の服があるが、それはパジャマとは違う。パジャマは就寝時にしか着ない。バスローブはシャワーの後か、朝に着用する。概して、ロシア人は着替えるのが好きで、丸一日同じ服で過ごせる人の気が知れないのである。

 

3. トレーニングウェアで外出する 

 ロシアの人々は機会に応じて服装を決める。トレーニングウェアの着用は、スポーツをしたり、トレーニングをしたりする時に限られる。同様に、短パンやビーチサンダルは砂浜かダーチャでしか着用されない。街で短パンを履いて歩くのは御法度だ。いや、履いても構わないが、方々から怪訝な顔を向けられることは覚悟しよう。 

 しばしばロシアの女性が度を越していると非難されることもあるが(場所や季節に関わらずハイヒールを履いている若い女性を見ても驚かないように)、パジャマやトレーニングウェアで買い物に行くことは許容されない。

 

2. 友人を訪ねたり、招いたりするのを怠る

 おもてなしの心はロシアでは高く重んじられる。例えば、もし出張などで友人のいる街へ行って、その友人を訪ねなければ、友人は気を悪くすると考えたほうが良い。あるいはもし同じ街に住む友人同士で頻繁に訪ね合わなければ、本当に親しいのかどうか、疑問が生じる。ロシアでは、友人と時間を過ごすのに予め計画を練る必要はない。

 ところで隣人との関係も同様で、当人が訪れたい時に予告なしに訪ねてくることがよくある。だがこれも問題ないのだ。ちょっとしたディナーを囲む集いであっても、夜更けまで団欒が続くこともある。

 

1. 不誠実

 アメリカでは、“How are you?”と尋ねたら、“Fine”という答えを期待するだろう。本心では相手の実際の事情などどうでも良いのである。ロシアでは、こうしたふるまいは不誠実と受け止められる。相手の問題に関心がないのなら、そもそもなぜ訊くのか。ならば黙っていたほうが良い。したがって、ロシア人から「調子はどう?」と訪ねられたら、長話を覚悟し、こちらの状況も話す心の準備をしよう。

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