ロシア人にチェリーパイと聞いて何を思い浮かべるか聞いてみると、マクドナルドのパイだと答える人が多いだろう。そう、皆、これが大好きなのである。もし粘り気のある濃厚なフィリングが入った熱いサクサクのこのパイについて知らないと言うのなら、これに似たものを是非自分で作ってみるべきだ。そのレシピをここでご紹介しよう。
ロシアには発酵させた生地をオーブンでパイを焼くという長い伝統がある。しかしこのパイは柔らかくて、ふわふわしている。夏になると、新鮮なベリー類や果物を使ってこのようなパイをよく作る。中でもサクランボを入れたパイはとても好まれる。マクドナルドのチェリーパイが人気あるのもそれが理由かもしれない。
チェリーパイはロシアではとても人気があるのだが、実はヨーロッパと日本のマクドナルドでは、このパイは売られていない。それで、以前オランダに住んでいたときには、自分で作ることにしていた。
パイの中にはサクランボがたっぷり入っており、外側の皮は甘くてサクサクしている。濃厚なフィリングをつくるのには、かなりわたしも慣れてきたのだが、皮を甘くサクサクにするのはとても難しい。ファーストフードのパイにこだわるのであれば、市販のパイ生地を使う手もある。わたしはマクドナルドのパイは、油で揚げているのではないかと推測している。それで、その作り方も試してみたのだが、あまりうまくいかなかった。軽やかには揚がらず、甘くサクサクにならないのである。そこで、もっと手間がかかる方法ではあるものの、別の方法を取ることにしたら、最高の結果を得ることができた。特に、焼く前にパイをひと晩ねかして、さらに卵を塗りつける。そうすれば、繊細なフィリングと最高にカリカリな皮を持つ理想的なパイが出来上がる。
1. 鍋にチェリーと砂糖を入れ、沸騰させる。
2. コーンスターチ大さじ2を加え、どろっとするまで混ぜたら、フィリングのできあがり。
3. ボウルにフィリングを入れ、冷ます。
4. フィリングが冷めたら、パイを作る。生地を薄くのばし、長方形(10x12㌢)にカットする。
5. 生地を縦に置き、長い方の端にフィリングを置く。生地の端に水をつけ、焼いている途中で中身が出てこないようにする。
6. パイを閉じ、隙間がないようにやさしくしっかり押す。
7. 作業台にコーンスターチで打ち粉をする。平らになるように端の高さを整える。
8. 表面に卵液を塗る。
9. コーンスターチをふりかけ、余分な粉ははたき、冷凍庫に入れ、6時間以上待つ。
10. もう一度、パイに卵液を塗り、粉糖をふりかける。オーブンはそれまでに200℃に予熱しておく。
11. 15分ほど焼く。
12. どうぞ召し上がれ。フィリングが熱いので気をつけて!
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