エチポチマク(もしくはオスポクマク)は、タタール人やバシキール人がイースト生地から作るパン菓子で中に肉、ジャガイモ、玉ねぎでできたフィリングが詰まっている。形が三角形をしているので知られているが、文字通り「三つの角」という意味の名前が付けられている。歴史上、この料理は長期の軍事行動の際に屋外で調理されて食べられた。
エチポチマクには独特の調理法がある。まず、上部にあいている穴は飾りではなく、機能的な意味がある。焼けた後に肉のブイヨンをここに注ぎ、エチポチマクをよりジューシーにする。それから、きれいに編むように作られた編み目は、詰め物が飛び出さないためのものだ。ふつうは羊肉を使うが牛肉でもよい。脂身の多い肉やタマネギを多く使うとフィリングがよりジューシーになる。
タタールではどの食事にもエチポチマクが出て来て、スープかお茶と一緒に食べられる。タタールではどこの食料品店やカフェにも置いてあるし、ロシア中のタタール料理店でも食することが出来る。
1. 卵と牛乳を混ぜたものに砂糖とイーストを加える。イーストが溶けるまでよく混ぜる。
2. 小麦粉1/3をふるい、泡立て器でかき混ぜる。
3. 溶かしたバター、サワークリームを加え、全体をよく混ぜ合わせる。
4. 残りの小麦粉もふるい、ミキサーで15分から20分こねる。
5. 生地をラップで覆い、暖かい場所に1時間ほど置き、2倍くらいに膨らませる。
6. その間に、肉、タマネギ、ジャガイモを4~5ミリの角切りにする。肉と野菜それぞれは別にしておく。
7. 生地が2倍に膨らんだら、さらに20分休ませる。
8. タマネギは押しつぶして柔らかくする。塩、スパイスを加えて、フィリング用の材料をすべて合わせる。
9. さらに生地が2倍に膨らむまで、フィリングは置いておく。
10. 生地を取り出し、50gずつに分け、小さく丸めていく。丸めた生地にはふきんを被せておく。
11. 丸めた生地を少し上から押して潰し、大さじのスプーンを使って、真ん中にフィリングを入れていく。
12. 端を合わせて、真ん中に穴を開け、三角形にする。
13. 端がきれいに閉じられているか確認する。
14. パイを天板に並べ(近づきすぎないように並べる)、ふきんをかぶせ、さらにもう少し膨らませる。
15. エチポチマクをオーブンに入れ、180℃で45分ほど焼く。
16. 出来上がったら、穴に溶かしバターを入れつつ、表面にも塗る。
17. スープか紅茶と一緒に召し上がれ!
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