訪露外国人旅行者が増加

ミハイル・ジャパリゼ撮影/タス通信
 2015年の最初の9ヶ月間にロシアを訪れた外国人旅行者の数は、過去7年同期比で最多を記録した。ロシア連邦観光局がこれを伝えた。ロシア連邦国家統計局のデータによると、この期間、2014年の同じ時期と比べて8%多い、2070万人(観光・仕事目的)がロシアを訪れた。

 2015年の最初の9ヶ月間にロシアを「観光」で訪れた外国人旅行者の上位10ヶ国で、トップだったのは中国の58万3600人。上位3ヶ国は2014年と同様、中国、ドイツ、アメリカとなった(ドイツ31万9000人、アメリカ15万3000人)。以降、トルコ、イスラエル、イギリス、韓国、イタリア、スペイン、フランスと続く。

 

東方の道

 主なポイントは、旅客入国構造が徐々に変化しているところで、アジア、中東、中南米からロシアを訪れる旅行者の数が増加している。増加率が最大だったのはイランで、111%だった。また、エジプト、インド、中国、タイの旅行者の増加幅も大きい。韓国、香港、アルゼンチンの旅行客も増えている。「対ロシア経済制裁が発動された後、西側の旅行者は政治的理由により、ロシアに以前ほど来なくなったが、ルーブル安が新たなロシア訪問を刺激している。ロシア政府が東方の国との協力に転換したことで、観光にも影響を与えている」と、ロシア旅行業者協会のマイヤ・ロミゼ執行役員は話す。

 アジアにはロシアに対する現実的な関心、訪問の申し込みがあることを、ロシア政府は目の当たりにしたと、専門家は話す。「これらの国にとって、今とても重要なのは、ビザ制度の緩和。緩和されれば旅行者数は数倍になる。現状ではルーブル安によって旅行者数は増えるものの、緩和した場合の数にははるかにおよばない」とロミゼ執行役員。

 経済高等学院社会政策・社会経済計画研究所のセルゲイ・スミルノフ所長は、アジアのロシアへの関心が昨年から示されていたと話す。「トルコの一件の前、トルコからの旅行者は大幅に増加していたが、政治情勢に関連して、ロシアはこの市場を失った」。スミルノフ所長によると、ロシアのホテルやレストランは、ヨーロッパとの関係が回復するまで、アジアの好みを考慮に入れなければならないという。「消費条件が変わるだろう。以前、ロシアはヨーロッパに焦点を当てていたが、当地からの旅行者は減っている。アジアへの焦点がどれだけ確固たるものとなるかは、ヨーロッパ諸国との関係がどれだけ早期に回復するかによって変わる。アメリカ人は以前と同様、ロシアに来ているが」

 

アメリカ人は制裁を気にせず

 ヨーロッパ人は政治情勢により、以前ほどロシアには来なくなったが、ルーブル安により、減少幅はそれほど大きくない。一方で、アメリカ人旅行者は27%増え、15万3000人になっている。「制裁にもかかわらず、フィンランドからの旅行者が増えている。また、イタリアとドイツにはロシアのマーケティング・オフィスが開設されており、これが大きな効果を出している」とロミゼ執行役員。スミルノフ所長は、現在の旅行者数でもロシアの予算にはプラスとなっているが、旅行を希望している人すべてを受け入れるためには、インフラに多額を投じなければならないと話す。「ロシアは旅行魅力上位50ヶ国の世界ランキングで、インドと並んで23~24位に位置している。むろん、旅行者が多いほど良いが、受け入れ業界があまり発展していない。今のところ、ここには長期的な投資が必要」

 

日本からの旅行者

 ロシア連邦観光局によると、2015年の最初の9ヶ月間に日本からロシアを訪れた人の数は7万7792人で、昨年の同じ時期と比べて13%減った。観光目的でロシアを訪れた日本人の数は4万3505人だった。

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