なぜAKは今なお世界で最も頑丈な銃なのか

Sergey Pivovarov/Sputnik
 この銃は,他のどんな銃も耐えられない世界一過酷な軍事試験に合格できる。

 AKは、今なお砂漠や吹雪、熱帯のスコールの中でも正常に使える唯一のアサルトライフルだ。こうした特徴によって世界中の多くの軍に採用されている。

 どうやってこれほどユニークな銃が1947年に作り出されたのか、なぜ70年以上もの間、最も信頼性の高い銃であり続けているのか、カラシニコフ・コンツェルンの代表者らに話しを聞いた。

どうしてAKはこれほど飾り気のないアサルトライフルになったのか

 「AKが最も信頼性の高いアサルトライフルの一つになった理由はいくつかある。まず、ロシアにおける兵器の試験と評価の制度だ。第二次世界大戦後に作られた制度では、独ソ戦の経験が分析され、小火器の改善された新要件が確立した。それ以来、最重要事項は常に信頼性だ。もし実際の使用環境で使えなかったら、他のことはそもそも問題にならない」とカラシニコフ・コンツェルンの軍事技術協力部長、ウラジーミル・オノコイ氏は話す。

 彼によれば、要件は時代に合わせて改善されてきたという。例えば現在では、銃と電子照準システムの両方が試験に合格しなければならない。

 「第二に、生産の質と、設計技師らが新世代AK開発に注ぎ込む仕事の量だ。彼らは細かい部分一つひとつまで試験する。結果として、ロシア製のAKを外国製のAKの模造品を試験にかければ、ロシアのものだけが試験に合格するだろう」とオノコイ氏は指摘する。 

ロシアの銃が合格すべきこと

 2020年に筆者は、銃が世界中の最も過酷な環境で正常に作動するか否か確かめる試験が行われている施設の一つを訪れた。

 この工場はモスクワ郊外にあり、砂漠や吹雪、熱帯の豪雨などの究極の気象条件を再現できる部屋がいくつもある。この銃の使用が想定されているのは、文字通り世界で最も過酷な気候の土地だ。 

 試験は連続で行われる。まず、ライフルが摂氏プラス60度まで加熱され、「砂漠」に運ばれる。砂嵐で銃の機構に砂が入り込む状況を最新技術で再現できる部屋だ。次に、隣接する射撃場で、銃が正常に作動するか確かめられる。工場の技師によれば、世界のアサルトライフルの多くがこの時点で故障し始めるという。

 その後、ライフルは熱帯の部屋に運ばれる。大雨で砂が粘性を持ち、たいてい銃は作動不良を起こす。もしこの状況で銃が正常に使えるなら、最後に氷点下の部屋に運ばれる。銃内部の水や塵、泥が凍り付き、部品を動かなくする。

 この一連の試験にすべて合格した銃だけがさらなる射撃試験に駒を進め、ロシア軍によって採用が検討される。

AKとライバルの技術的な違い

 AKのプラットフォームはこれらの試験に問題なく合格する。オノコイ氏によれば、米国やドイツ、チェコ、イスラエルのライバルに差を付ける設計上の特徴のおかげだという。

 「AKの構造は、動作の妨げにならないよう、砂やごみがレシーバーの奥に入り込むようにする隙間によって信頼性を保証している。ガス・システムは、どんな環境でも銃が使えるよう可動部品の速度を十分に保つよう調整されている」と彼は説明する。 

 筆者が連邦保安庁の元狙撃手、イワン・アレクセエフ氏に聞いた話では、AKには最小限の可動部品しかないという。単純な構造をしており、排出機構が泥や塵を銃の外に押し出すようにできている。

 「米国やドイツの自動小銃の機構と異なり、泥が本体にとどまって小さな部品に付着し、厳しい状況で銃を故障させてしまうことがない。外国製品は技術的に優れていて精度も高いかもしれないが、ロシア製品は、銃を一度も手に取ったことのない者でもあらゆる状況で扱えるように磨き上げられている」と彼は言う。

なぜ外国企業は同じくらい頑丈な銃を作れないのか

 「彼らが自分たちのライフルを泥に強くしないのは、沼地で待ち伏せをすることを想定していないからだ。米国や欧州は、高精度の任務や夜間の紛争など、未来の戦争に適した銃を準備している。一方でロシア軍の司令部は、これからもなお、歩兵が塹壕に潜み、前線の攻撃へと駆け出す第二次世界大戦のような紛争が起こると考えている。これは2つの全く異なる戦争の在り方で、必要な銃も異なってくる」とアレクセエフ氏は言う。

 彼はM-16とAK-74の耐久試験について回想した。彼によれば、M-16は6本のマガジンを連続で撃ったところで作動不良を起こしたが、ソ連のAK-74は正常に作動し続けたという。

 「実戦においてアサルトライフルで200発をノンストップで連射する必要があるかは分からないが、そうした状況でも、我々の銃は正常に動く」と彼は胸を張る。

 アレクセエフ氏によれば、米国や欧州の軍は補給システムが優れているという。もし兵器が使えなくなったら、補給部隊が直ちに新しい兵器を供給する。

 「ロシアは精度や追加の装置を活用する可能性を犠牲に、永久に使える銃を生み出した。AKは間違いなく最高の量産兵器だが、高精度の任務には欧米製品の方が間違いなく適している」と彼は締め括る。

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