ノルマンディー4者協議再開へ

ロイター通信撮影

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ベラルーシの首都ミンスクで11日、ロシア、ドイツ、フランス、ウクライナの首脳による「ノルマンディー4者協議」が行われる予定となっている。成り行き次第で、ウクライナ東部の新たな和平計画が承認される可能性もある。しかしながら、そのためには、当事者がまず一連の問題を解決しなければならない。

  「11日の協議に向けて何段階もの準備が行われているということは、主要な原則について合意がすでになされており、現在詳細なかけ引きが行われているということである」と、ロシア連邦外務省国際関係大学政治理論講座のキリル・コクトィシュ准教授は話す。とはいえ、問題や未定事項は十分すぎるほど残っており、非常に多くの重要な問題を解決しなければならない。

 

ロシアが求める平和維持軍

 まずは現在のウクライナ東部の戦闘によってもたらされた新たな現実を、義勇軍が認めさせる気持ちがあるかということと関係している。「ロシアは最近の義勇軍の軍事的勝利を明文化し、新たな境界線で合意し、最大の目標としては、ドネツィク州とルハンシク州の全域を義勇軍の管理下に移転させようとしている」と、ロシア国立研究大学「高等経済学院」総合国際研究センターのドミトリー・ススロフ副所長は話す。この「最大限綱領」は恐らく実現しないが、ウクライナ政府の姿勢に反し、新境界線はたぶん引かれるだろうという。

 この点で、ロシアの協議上の立場は、デバリツェヴォ地区でのウクライナ軍の大部隊が義勇軍に包囲された後で著しく強まった。協議が決裂すると、包囲圏内にあるウクライナ軍が全滅しかねないからだ。

 当事者が平和維持軍の配備に同意した場合、新境界線は恒常的なものになり得る。ススロフ副所長の見解では、ロシアはこう主張するだろうという――フランスとドイツが提案している平和維持軍は、国連または欧州安全保障協力機構(OSCE)の後援のもとで結成されねばならず、北大西洋条約機構(NATO)諸国の代表を含まぬようにすべきだ、と。

 

地方分権なしには進まず

 次の問題は連邦化(ウクライナおよび欧米は、これを「幅広い地方分権」と呼ぶことを好むが)。「ウクライナが政治改革実施の義務を負い、ウクライナ東部の自治のみならず、国の統治への参加の可能性をも約束するよう、ロシアは求めるだろう」と、ススロフ副所長。

 しかしながら、ペトロ・ポロシェンコ大統領が合意したとしても、連邦化の実現は容易ではない。「住民投票が必要だが、国民の大多数が現状でこの案を否定することは明らか。つまり、これが今度は、戦闘の再開につながる可能性がある」と、コクトィシュ准教授。

 アメリカの地方分権反対には大きな意義がある。ススロフ副所長によれば、アメリカはウクライナ全土で欧米の影響力を維持することに関心を持っているという。

 

ポロシェンコ大統領は平和を必要としていない

 もう一つの問題としてコクトィシュ准教授は、ポロシェンコ大統領が今日、十分に自立していないことをあげる。ロシアの政治学者で旧ソ連圏専門家のアンドレイ・エピファンツェフ氏はこう話す。「第一に、欧米に依存している。第二に、国内の攻撃的な右翼に依存している。それらの人々の課題から逸脱することは、志願兵部隊またはヤツェニュク&トゥルチノフ組の手によってすぐに引きずり降ろされることを意味する」

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 「最終的な解決は、ウクライナ中枢の勢力バランスが変わり、ウクライナが国内的に妥協および政治改革への準備ができた時にのみ可能となる。このためにより多くの流血と経済損失を経なければいけなくなるかもしれない」とススロフ副所長。

 ウクライナの内戦を近い将来終結させようという用意がウクライナ政府にあるかについて、専門家は疑問を抱いている。ウクライナ政府は報復を希望しているようであるし、2015年の防衛発注をほぼ6倍に増やしている。コクトィシュ准教授によると、ミンスクで協議が成功しても最終的な解決をもたらすことはなく、「2ヶ月ほどの停戦のチャンス」を与えるにすぎないという。