ウクライナ情勢7/21報道

ロシア通信

ロシア通信

 「コメルサント」紙は、マレーシア航空機の悲劇が、ウクライナ東部の紛争を止めることはなかったと伝えている。 

 航空機墜落現場の小さな領域でのみ、ウクライナ軍と地元の義勇軍の停戦協定が有効になり、東部での完全な停戦の合意に双方はいたることができなかった。 

 ドネツィクとルハンシクの義勇軍をロシア国境から切り離すために、ウクライナ軍が大量に投入されている南地区があるが、ここで主な問題が生じている。ドネツィク人民共和国の管理下にある場所とロシアとの間の長細い領域にウクライナ軍が広がっていること、また一部地区で義勇軍とウクライナ軍の戦闘力がほぼ同じになっていることから、40005000人からなるウクライナ軍は、義勇軍を切り離すどころか、自ら包囲網にはまってしまったのだ。 

 前線のすべての地区で停戦すれば、包囲されたウクライナ軍を救出できる。そしてこれを義勇軍も理解している。そのために、ウクライナ側や外国の仲介者からの、すべての前線での長期的停戦の調印の呼びかけに、応じていないようである。 

 

 「独立新聞」は、世界がここ10年で最悪の政局の瀬戸際にあると書いている。 

 マレーシア航空のボーイング777型旅客機撃墜事件は、すでに新たな冷戦開始の序章になっている。

 対空ミサイル「ブーク」は、ウクライナとロシアの国境のどちら側にもある。しかしながら、空中の標的を撃墜できる距離は50キロメートル弱。旅客機が墜落した現場はウクライナの国境線から50キロメートルであるため、ロシアの領域から撃墜された可能性は排除できる。

 ウクライナ軍の「ブーク」がロシアとの国境付近に配備されている事実を、ウクライナ政府は否定していない。ウクライナの防空設備は、ロシア側からの空中偵察に対抗するものである可能性が高い。そのため、ボーイング777型旅客機を、ロシア空軍の航空機と見間違えた可能性もある。

 義勇軍による「ブーク」使用の可能性は低い。このような兵器の扱いには、高度な資格を持ったプロが求められるため。

専門家の多くは、今回の旅客機の撃墜が意図的なものではなかったとの意見で一致している。この攻撃は恐らく、指導部のトップに合意を得たものではないだろう。指導部は、今や証拠が出てくることに大きなストレスを感じているはずだ。民間人殺害の支持は、国際的な信用問題になる。

 

 「ヴズグリャド」紙は、ウクライナと欧米の高官が、マレーシア航空のボーイング777型旅客機墜落に関する偽りの事実を引用していると伝えている。

 ウクライナ上空で撃墜されたマレーシア航空の旅客機の調査は終わっていないが、インターネットの動画や傍受されたとされる義勇軍の会話は、ウクライナと他の国の高官が義勇軍とロシアを批判するための口実になった。

専門家らは、こうした批判は、未確認であるばかりかあからさまに偽造された事実にもとづいていると指摘している。今回の事故は、高官からの根拠のない非難を、新たな段階へと押し上げてしまった。ウクライナ政府は調査や鑑定なしに、ウクライナ南東部の義勇軍の関与を示す証拠を多数“発見”した。ウクライナ政府は、旅客機撃墜の可能性のある対空ミサイル「ブーク」を、ロシアが義勇軍に渡し、事故後に義勇軍がロシアに戻したと主張している。


 「モスコフスキー・コムソモレツ」紙は、マレーシア航空のボーイング777型旅客機墜落に関する、ウラジーミル・プーチン大統領の特別声明を伝えている。

 プーチン大統領は以前と同様、今回も対立する当事者に流血の事態の停止を呼びかけ、対話の席につくよう求めている。ウクライナ東部で戦闘活動が再開されていなければ、乗員乗客298人の乗った旅客機は墜落することがなかったと述べた。

 「確信を持って申し上げたいのは、628日にウクライナ東部での戦闘活動が再開されていなければ、この悲劇も起こらなかったであろう、ということだ。またこの悲劇を、狭隘で貪欲な自分たちの政治的目標の達成のために使ってはいけないし、誰もその権利を持っていない。このような事件では、バラバラになるのではなく、団結すべきである」とプーチン大統領は述べた。