ロシア・ビヨンドの読者が選んだロシア人の奇妙な習慣

ロシア美術館, Getty Images
 出かける前には一度、腰かける、ひまわりの種を食べる、それとも、絶対に微笑まない・・・。 ロシア人とつき合うようになってから、するようになった行動について、読者に質問してみた。

 外国人と親しくなったことで、その人たちの習慣が身につくようになるという人は多い。では、ロシア人の友人が出来たり、職場で同僚になると、どのような行動の変化を起こすだろうか? われわれの読者が、ロシア人からうつった癖をソーシャルメディアに投稿してくれた。中にはかなり驚くようなこともある!

「客を招く」

 「あちこち旅に出ているが、ロシア人ほどもてなし上手ですぐに友達になれる人はいない」と書いているのは、hoofdrusさん。確かにロシア人は客を招くことも、招かれることも好きで、「訪問」しあう伝統がある。 

 誰かを訪ねる時には、花を贈る習慣があるが―これは、おそらく、もっとも大事なことである。ロシア人にとっては、手ぶらで人の家に行くのはとても失礼なことであり、最低でもチョコレートや紅茶を持っていくべきである。これは昔のやり方だと指摘する読者もいる。「確かに我々にもそのような習慣があった。女性のためにドアを開ける、バッグを持つ、花を買う、食事の席で女性が立ったら、あわせて立つ」とFred Labarreさんは書いている

 「ベトナムにもロシアの習慣が多く入ってきている。そんな1つは、訪問客が食べきれないほどの食事を用意して盛大にもてなすことだ」と Khanh Buiさんは書き込んでいる。ロシア人の家庭に招かれたことがある人なら、彼らがさまざまな料理を大量に用意して待っていてくれた経験があるだろう。ロシアには、客人には多くの食事を出し、くつろいでもらい、それから「質問攻め」にする、という習慣がある。「ロシアの人々がお客を招いて素晴らしい食事でもてなすやり方が好きだった。自分も同じようにもてなして、料理を出そうとしている。良い思い出を振り返りながらね」。Ronald Lawtonさんはこう綴り、彼のもてなし料理をシェアしてくれた。

さまざまなやり方でお茶を飲む

 ロシア人はレモンティーを飲むのが好きで、1日に何杯も飲む。そして、そのときに何か甘いお菓子も一緒に食べる。どうやらロシア・ビヨンドのファンの間でもこの習慣が流行って来ているようだ。「わたしたちはお茶やコーヒーを飲むときに何か食べたりはしないが、生まれて初めて、ロシア人はそうするのだと知った。自分でも試してみると、とても気に入った」。ピザを食べながらお茶を飲むのが好きなrussianispoeticさんはこう書き込んでいる

 またMina Zaroghikaさんは、「わたしはドストエフスキーの小説をお手本にお茶を飲んでいる。彼のすべての小説の中でお茶が注がれる場面があり、わたしもそれを真似して、それからお茶を飲むようになった。わたしの国では風邪を引いたときにしかお茶を飲まない」と書いている。 

蕎麦を食べる!

 グレーチカ(蕎麦)はロシア人の大好きな料理だ。お粥(カーシャ)のようにして食べるのだが、煮たり焼いたりして付け合わせ料理として出されることもある。味付けも甘味、塩味、辛いものなど色々で、どのような調理法でも美味しい。「蕎麦やボルシチはいつも食べるし、クワス、モルス、白樺ジュース、バイカル(炭酸飲料)もしょっちゅう、そして時々タルフンを飲む。そして忘れてはいけないのは、朝食に食べるカーシャだ」。Jim Lhさんはこう書き込んで写真も投稿してくれた。

 「毎朝、グレーチカやカーシャを食べる。クワスを飲んで、ニシンにロシア辛子をつけて食べる。」Gheorghe Bucurさんはこう書いている。「ブカレストでもロシア食材店(オーナーはブルガリア人)のおかげで、最高のロシア料理が楽しめる」。

 飲み物の習慣と言えば、飲み終えたボトルはテーブルの上に置いたままにせず、床の上におかなくてはならなかったと読者の多くが書いている。「隣人がロシア人で、彼から知ったことがある。ウォッカのボトルを開けて全部飲み干さなければならない。そして床を這いつきばらなくてはならないのだ」と、Michell Thompson Greenさんは回想する

家に戻ったら、鏡を見る

 ロシアでは習慣や伝統が家と結びついていることが多い。中でももっとも有名なものは、出かける前にはゆっくりと腰をかける、と言うもので、良い旅にするためのおまじないみたいなものだ。また、(何か忘れ物をしたりして)急に家に戻ったときには鏡を見るというものもある―ロシア人は、そうしないと、夕方に家に戻れなくなると信じている。「忘れ物をして、それを取りに戻ることがあったとして、再び家を出る時には鏡を見て舌を出す」。Carol Kovacsさんはこう書き込んでいる。

 家にまつわる別の戒めとしては、家の中で口笛を吹くとお金が逃げていくというものがある。「家では口笛を吹いてはいけない。それは墓石に名前を彫り入れるようなもので、ありえないことだ」。Steven Lukさんはこう言っている

家に宿る精霊を慈しむ

 古代スラヴ人は、森からサウナ小屋(バーニャ)にいたるまであらゆるものに精霊が宿っていると信じていた。そしてそれらはすべて崇め慈しまれなければならなかった。今でもそうしているロシア人はいるが、ほとんどの人は深い信仰からというよりも、習慣的なものになっている場合が多い。しかしながら、多くの外国人は、「ドモヴォイ」とよばれる家の精霊に話しかけるのを見て馬鹿らしいと感じる。「わたしの彼女はロシア人で、それが習慣や伝統であるなら、わたしも同じようにするだろう。わたしが特に好きなのは、ドモヴォイのために食べ物を出しておくというものだ。家の中で何かものを失くしてしまい見つからないときにこうする」とcoffeehousemassacreさんは書き込んでいる。「ある日彼女がヘッドフォンを失くしてしまったとき、その夜にドモヴォイへの食べ物を出しておいた。すると翌日、クルマの座席でそれが見つかった。それで、お互いに顔を見合わせて言ったものだ。「クルマの中をくまなく探して見つからなかったのに・・・」。すると彼女はただ微笑んで、「ドモヴォイさん、わたしのヘッドフォンを見つけてくれてどうもありがとうと言ったのだ」。 

クリスマス気分をロシア風に盛り上げる

 12月と1月になると、ロシア人は古いソ連時代のコメディー映画を観て、おとぎ話のような話を聞くのが好きだ。「この3年間ずっと、12月31日には『運命の皮肉』を観ていた」とDevadatta Wombleさんは書き込んでいる

 coffeehousemassacreさんも、「『運命の皮肉』が流れている時にそれを観るのが、好きな大晦日の過ごし方だ」と書き込んでいる

 「くるみ割り人形のバレエを観に行くのがクリスマスの伝統だけど、今年はYouTubeで見ることになった。ロシア国内バレエ団の演目だったけどとても素晴らしかった」とある読者はツィッターに書き込んでいる。

 このような素晴らしいクリスマスの伝統を一緒に楽しんでみてはいかが?

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