宗教上の祝日にロシアで用意される料理7選

Legion Media
 これなしにクリスマスや復活大祭を祝うなんて想像もできない。

 多くの外国人がロシア料理は簡素なものだと言う。それは使われている食材の種類が少ないこと、そして高級なソースやスパイスがそれほど使われていないためである。しかし、宗教上の祝日に作られる、精進期を過ごす正教徒たちへのご褒美ともいえる料理は、かなり手の込んだものである。また中には、定期的に教会に通っていない人や精進期を過ごさない人たちも作るという料理もある。

1. クチヤ

 クチヤを作るという伝統は異教時代から存在しており、葬儀や弔いの儀式に作られるもので「亡くなった先祖の食べ物」と呼ばれている。いまでは、敬虔な信者でない人も、死者を悼むときの料理として、このクチヤを作る。以前は、新生児を迎えるときに「洗礼のクチヤ」を作るという伝統もあった。そのクチヤは牛乳と生クリームで煮て、バターをたっぷり加えるというものであった。正教徒たちは、クチヤまたはソチヴォとも呼ばれるこの料理を、クリスマス・イブ(16日)や洗礼祭(119日)にも作る。クチヤは小麦、カラス麦、大麦、米などから作る粥で、そこにハチミツ、ナッツ、ドライフルーツ、ケシの実などを加える。

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2. コズリ

 コズリは、プリャーニクと呼ばれる糖蜜菓子の一種で、アルハンゲリスク州やムールマンスク州で、クリスマスに焼かれるものである。「コズリ」という名前は、北方の方言で「小さなへび」を意味する。コズリはライ麦粉の生地で焼かれ、小さなヤギ、羊、牛の形をしている。キリストが生まれたときに、馬小屋の中にいた動物を象徴している。この伝統はウラルにまで広がった。ウラル地方の人々は、トナカイや天使の形のコズリを焼き、もみの木に飾る。

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3. クリーチ

 復活大祭のときに焼かれる高さのある円筒型のパン。生地の中にはレーズン、ナッツ、スパイス(バニラ、カルダモン、ナツメグ)を入れ、表面はアイシングをするか、粉糖で飾る。クリーチとカッテージチーズのパスハ、そして色をつけた卵は、パスハの前日の土曜日に清められる。クリーチは教会で信者たちに配るために教会や修道院で焼かれる発酵パン「アルトス」の自家製版と考えられている。正教徒たちは、使徒たちが復活後のキリストのために残したと信じている。

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4. ブリヌィ

 ブリヌィは、大斎期の1週間前に祝われるマースレニツァ(バター祭り)に焼かれる。チーズ週間、断肉週間とも呼ばれるこの7日間は、肉を食べてはいけないものの、ブリヌィを作るのに必要な食材(卵、牛乳)は食べてもよいとされている。マースレニツァを祝う伝統は、異教時代に生まれたものだが、キリスト教を受容した後も祝われ続けている。ブリヌィは必ず大量に焼かれ、さまざまな具と一緒に食され、サワークリームやジャムを添えることもある。1枚目のブリヌィは、死者を悼むため、窓辺に置いたり、貧しい人に与えたりする。この1週間、それぞれの曜日に名前がつけられている。たとえば、金曜日は、「義母の夜」と言われる娘婿が義母の元を訪ねる日、土曜日は「ゾロフキヌィの集まり」、日曜日は互いに許しを請う「赦しの日曜日」と呼ばれる日で、この日は、去りゆく冬を表したわら人形を焼く。現在は、大斎期に断食をしない人々も、マースレニツァのお祝いに参加し、ブリヌィを食べる。

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5. パスハ

 上部がカットされたピラミッド型をしたカッテージチーズの料理。キリストの棺を模したものである。カッテージチーズ以外には、バター、生クリームまたはサワークリーム、レーズン、ナッツが入っている。パスハはロシア北方、中央地域で一般的なものである。

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6. 色をつけた卵

 パスハ(復活大祭)に欠かせないのが、色をつけた卵を交換し、ぶつけ合う遊びをする(卵が割れなかった方が勝って、相手の卵をもらう)。色をつけた固ゆで卵は、信者の復活がキリストの血によって償われたことを意味する。もっとも一般的な色づけの方法は、玉ねぎの皮を使ったものである。かつて人々は卵に、手描きできれいな絵をつけたが、最近は市販の絵の具やシールを使う人が多い。

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7. りんごのピローグ

 819日はロシア正教の12大祭の一つである主の変容(顕栄)祭が祝われる。この祭日は人々の間では「ヤーブロチノイ・スパス(りんご変容)」と呼ばれている。「スパス」という言葉は救世主という単語からきている。この祭日は、収穫を祝うもので、この日からりんごを食べることができる。この日、教会では、りんご、はちみつ、麦の穂などを清める儀式が執り行われる。そして、そのりんごを使ってピローグを焼き、家族や親戚、友人たちに振る舞った。

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