子ども時代に大好きだったこれらの食べ物は、いまでも心とお腹を温めてくれる。心のこもったシンプルでお腹を満たしてくれるこれらの品々はまるで故郷に帰ったような気持ちにさせてくれる。中でもロシア人が大好きな懐かしの味を紹介しよう。
小麦粉のパンを2枚スライスし、間にジャムを挟み、砂糖を加えた卵液につけて焼く。少し変わった食べ物に思われるかもしれないが、グレンキは今のようにおいしい甘いおやつがなかったソ連時代の子供たち、そして1990年代に育った子供たちにとても人気の食べ物であった。加えて、このグレンキは簡単であり、子供たちが自分で作ることもできた。そしていまでもまだこれを作っているという大人もいるくらいだ。
メダルが授与されてもおかしくない本物の「人民の」料理。海軍風パスタは実際、ソ連の海兵たちが食べていたものだが、のちに一般の家庭でも作られるようになった。実際、ひき肉とパスタを加えて、上から卵をかけたものである(卵はオプション)。この料理は簡単に手に入る食材で素早く作れたため、夕食を作らなければならない主婦を助けてくれる一品であった。
レシピ:マカロニを包装に記載される通りに、熱湯に塩を加えてゆでる。お湯を捨てて、鍋の中でマカロニにバターを少し加えて混ぜ、好きな肉の缶を開けて、さらによく混ぜる。時間と料理技術のある人は、みじん切りにしたタマネギと生の肉を炒めて、マカロニに加えてみよう。
仕事から帰った後に食べる、玉ねぎかマッシュルームが添えられたフライドポテトほどおいしいものはない。アメリカ人やヨーロッパ人と違い、ロシア人はジャガイモを薄く切り、フライヤーではなく、フライパンで焼いて食べる。これが、とてもシンプルながら、とてもおいしい「懐かしの」一皿の作り方である。ただし、今の体型を維持したいなら、あまり食べ過ぎないほうがよい。
多くのロシアの家庭では、いまも冬の夕方にキッチンに皆で集まり、ペリメニを作るという伝統がある。大抵、ペリメニは大量に作り、急いで何か食べたいときのために冷凍し、作り置きしておく。食べたい時には数分茹でればいいだけだ。最近のロシア人はスーパーで冷凍ペリメニを買うことが多い。ペリメニにはサワークリーム(甘いペリメニ)またはマヨネーズ(おかず系ペリメニ)がよく合う。茹でるだけでなく、焼いて食べてもおいしい。
ロシア人が一番好きなカッテージチーズの一つが、スィルニクである。厚みのあるこのパンケーキはカッテージチーズ、卵、小麦粉、砂糖だけで作ることができ、15分もあれば出来上がる。子供時代を思い出す、ロシア人にとっては最高の懐かしの味である。こちらもサワークリームを忘れずに(できるだけたくさん!)。
ソ連のヴィンテージもののワッフルメーカーを持っている人のためのデザート。生地を作るのはいたって簡単だが、ワッフルを筒状にするのが難しい。もちろん、煮つめた練乳を中に入れない筒型ワッフルなど想像できない!
パンはいつでもロシア人にとって特別な存在である。そしてライ麦パン、とりわけ、「ボロジンスキー」はいまでもとても人気のパンである。普通の小麦粉でできた白パンよりもヘルシーだと言われている。そのライ麦パンをスライスして、バターと塩を乗せて食べれば、どんなロシア人もノスタルジックな気分になる。
栄養たっぷりで食欲をそそるケフィール入りのパンケーキは、数分もあれば作れる。ロシア人のおばあちゃんの家で食べる日曜の朝食を思い起こさせる一品。
ソ連時代、ドルージバ(友情)という名の人気のプロセスチーズがあり、このチーズを使ってさまざまな料理が作られた。そんな一つがこの野菜スープである。野菜とプロセスチーズとクルトンがあれば作ることができる。ロシア人は今でもこのスープを作って、昔を懐かしむ。
新鮮なズッキーニをおろして作るパンケーキは、ロシアのダーチャ(郊外のサマーハウス)で過ごす夏の日を思い起こさせる。近くでズッキーニの収穫があると、ランチに作られることが多い。レシピはいたってシンプル。ズッキーニ、玉ねぎ、小麦粉、卵があれば作ることができる。サワークリームを加えるのを忘れずに!
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