期待のテニス男子ハチャノフ

カレン・ハチャノフ、全米オープン、2016年9月1日=

カレン・ハチャノフ、全米オープン、2016年9月1日=

AP
 ロシアのテニス選手カレン・ハチャノフ(20)が、ロシア男子としては2013年以来となる、ATP(男子プロテニス協会)大会での優勝を遂げた。身長198センチのハチャノフを、すでにマラト・サフィンやフアン・マルティン・デルポトロと比べる声もある。

 ロシアのテニス男子は優勝から遠ざかっていたため、テニスファンもあきらめていた。だがこの秋、すべてが変わった。ハチャノフは10月初め、「成都オープン」決勝で、世界ランキング31位のスペインのアルベルト・ラモスヴィノラスと対戦。6-7(4-7)、7-6(7-3)、6-3で勝利し、優勝した。

 ハチャノフにとって初の優勝大会となったのが、このATPワールドツアー大会。これはロシアのテニス界にとっても象徴的な優勝である。最近では、ミハイル・ユジュヌイが3年前に「バレンシア・オープン」で優勝したのが最後。この時は、世界ランキング当時3位のダビド・フェレールに対する勝利だった。

 

実験的なグループの一人

 今回のハチャノフの優勝は予想外であったが、今では世界ランキング55位になっているこの選手を無名とは呼べまい。昨年はATPチャレンジャー大会(世界ランキングがATPワールドツアーの基準に達していない選手のプロテニス大会)「イスタンブール・チャレンジャー」、「サマルカンド・チャレンジャー」の2大会で優勝している。

 サフィン、ニコライ・ダヴィデンコ以来、目立った新しい名前がでてこなかったロシアでは、ハチャノフにかかる期待は大きい。ロシアのテニス界の幹部は、1990年代後半生まれの男子に期待しているため、なおさらだ。ロシア・テニス連盟のシャミリ・タルピシチェフ会長は、この世代を黄金世代と呼んでいた

 ジュニアからシニアへと移行を始めているこの世代の男子のために、かつて、実験的なグループが特別に創設されていた。このグループで目立っていたのはアンドレイ・ルブリョフ。2014年に全仏オープン・ジュニアで優勝した。だがシニアの大会では今のところ、ハチャノフとは違い、それほど活躍できていない。

 若い選手は現在、デビスカップの試合に積極参加している。セルビア代表との試合(2017年2月3~5日)では、ノバク・ジョコビッチの対戦相手としてハチャノフを出場させる。

 

新サフィン?

 198センチのハチャノフは、外見でも、プレースタイルでも、サフィンをほうふつとさせる。身長が高いにもかかわらず、得意技の中には殺人的なサーブ以外に、強烈なバックハンドなどもある。ハチャノフのお気に入りのコートは赤土。サフィンやデルポトロのお気に入りも同じだ。

 ハチャノフにはサフィンのように活躍できる力があると、1989年全仏オープンの準決勝戦出場者であるアンドレイ・チェスノコフ氏は考える。「ハチャノフにはすべてがそろっている。サーブにしても、バックライン上のプレーにしても。能力はサフィン並み。安定していると、対戦相手は圧倒されてしまう」と「Rスポルト」のインタビューに答えた。チェスノコフ氏によると、ハチャノフには今シーズンにも世界ランキング20位以内に入れる能力があるという。

 専門家らは同時に、ハチャノフ固有の、またサフィンに典型的な問題を指摘する。例えば、激しやすいところだ。「成都でハチャノフは子供っぽいミスをたくさんしていた。冷静さ、自信、またどのような戦術が試合中のどんな時に必要なのかという理解が不足していた。焦ってしまう」と、2007年全米オープンでベスト4に進出したアンナ・チャクヴェタゼ氏は説明する

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