若く美しいボリスとベロニカは幸福で愛し合っていた。婚約中の2人はモスクワの町を暗くなるまで歩き回った後、家に戻り、まさにその夜に戦争が始まったことを知った。ボリスは志願して前線に行き、戦争によって恋人たちは別々の道を歩むことにななる。2人は再び会えるのか?2人は生き延びることが出来るのか?
ミハイル・カラトーゾフ監督の作品、「鶴は翔んでゆく」は、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した。この映画はソ連の戦争映画の印象を変えた最初の作品である。戦場の様子だけでなく、前線の裏側にあるものをも深く描き出した。戦争は大きな損失をもたらし、軍人のみならず民間人含むすべての人の生活を滅ぼすのである。
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1942年、第二次世界大戦の東部戦線、北ロシア・カレリア地方の森林地帯。部隊を率いるヴァスコフ軍曹は、自軍の兵隊たちが酒を飲んで遊興にふけり、部隊が置かれた厳しい状況をまともに考えていないことが不満だった。そこで、指揮官は彼に新しい兵隊たちを送り込む。それはまだ学校を卒業したばかりの5人の若い女性兵であった。彼女たちは森に潜んでいる何十人ものナチスの斥候を探し出し、ヴァスコフ軍曹と5人の女性兵が戦うことになるのだが・・・悲しいことにこの不利な戦いの中で女性兵はすべてが命を落とす・・・。
第二次世界大戦を描いたソ連時代の小説の中でもっとも人気があるもののひとつであるボリス・ヴァシーリエフの小説「朝焼けは静かなれど」をスタニスラフ・ロストツキー監督が映画化した作品。ソ連の戦争映画はどれも悲劇を描いているのだが、この映画はとても心を揺さぶる。
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新兵のパイロットが赤軍のある飛行中隊に配属された。勇敢だがナイーブなこの若者は、ナチスの戦闘機を撃墜したいとやっきになっていた。しかし、「爺さん」と呼ばれる熟練パイロットたちは若者を戦闘に送り込もうとしなかった。もっと時間をかけて訓練させたかったのである。この戦いがいかに危険であるかを知り尽くしていたからだ。この飛行中隊は、驚くほど和やかでアマチュア・オーケストラさえあった。観客はこのパイロットたちに魅了されるが、彼らすべてが任務から無事に戻ることは出来ないと知ることになる。
レオニード・バイコフ監督が自ら主役も演じたこの作品は、もっとも人気のある第二次世界大戦映画のひとつで、毎年戦勝記念日にテレビで放映される。この映画によって戦時中に流行した歌「小麦色の娘」は今でもとても人気がある。
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ビムと名付けられたイングリッシュ・セッター犬は変わった毛色をしている―胴体は白で、耳は黒いのだ。飼い主はイワンという第二次世界大戦の退役軍人で、ビムを連れて森に狩りに行き、一緒に自由な時間を過ごすのを楽しみにしている。ある日、イワンは手術を受けなければならなくなり、ビムをしばらく隣人に預けた。しかし、ビムは主人を追って逃げ出した。彼らは再び会うことが出来たのだろうか?ネタバレ禁止。
スタニスラフ・ロストツキー監督のこの作品は、アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた。また、ソビエト・スクリーン誌の読書投票による年間ベスト映画に選ばれた。そして、この映画を見た後は、ハチ公の話はただの公園の中の散歩に思えるということに納得するだろう。
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高校生のローマとカーチャはお互いに好意を抱き、とても無邪気で淡い恋を始める。しかしローマの母親は2人の関係に反対だった。ローマの父親が若いころカーチャの母親を愛していたこともあり、嫉妬心からカーチャを気に入らなかったのである。母親は子供たちの恋愛を妨害し別れさせようとしたが、ふたりは逆に反対の方向に行ってしまう。
ソ連映画では、子どもやティーンエイジャーは、子供時代に経験する愉快な出来事といったストーリーか、英雄的な高い道徳感と対極にある存在として描かれることが多かった。イリヤ・フレス監督のこの作品はソ連時代のティーンエイジャーの恋愛について表現された数少ない映画のひとつであった。そして挿入歌も感動的で人気のある曲である。
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舞台は19世紀後半。ひとりのアメリカ人技術者がロシアに新発明をもたらした―木を自動的に伐採することが出来る機械である。彼の若くて美しい妻であるジェーンも彼についてロシアにやって来て、皇軍の軍事教練に参加していた若いユンカー(身分の低い士官候補生)と出会い・・・そして2人は当然のごとく恋に落ちた。激動の時代、若さ、勇敢さに激しい熱情にのみ込まれユンケルはついにシベリアに送られる。ジェーンは彼のことをずっと覚えているのだろうか?
ニキータ・ミハルコフ監督のこの大作映画を見ると、泣かされるだけでなく、大笑い、微笑み、あこがれも持たされる。そして皇帝や貴族の生活から普通の農民の暮らしぶりまで、帝国ロシアのさまざまな横顔を見せてくれる。英国人女優、ジュリア・オーモンドが主役を演じ、ロシア人俳優、オレグ・メンシコフが相手役を務めた。
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ボリスとジェーニャは夫婦であるが、2人の間にもはや愛情はなかった。離婚を決意した2人であったが、双方とも息子のアリョーシャを引き取るつもりはない。アリョーシャが自分たちの新生活の邪魔になると思っているからだ。偶然彼らの会話を聞いてしまったアリョーシャは、激しく動揺して家から逃げ出してしまう。しばらくして息子がいなくなったことに気づいた2人は周りの人の助けも得ながら探し出そうとするが・・・。
現代ロシアで最も有名な映画監督のひとりであるアンドレイ・ズヴャギンツェフの手によるこの作品は、カンヌ映画祭の審査員特別賞を受け、アカデミー賞とゴールデングローブ賞の外国語映画賞にノミネートされた。
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