20世紀のロシアの女性の装い

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ロシア・ビヨンド
 帝政ロシア時代、ソ連時代、そして激動の1990年、ロシア人女性の外見と装いが時代とともにどう変遷してきたかを10年ごとに見てみよう。

1910年代 

 革命前のロシアの女性といえばどんなイメージ?それはもちろん、農民の娘である。

 ギムナジウムの女学生たちも

 そして、もちろん豪華な貴族の面々

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1920年代

 革命後、国ではすべてが変わり、人々の外見も変わった。最初のコムソモール員、プロパガンダは革製品を流行させ、ネップ(新経済政策)時代とアヴァンギャルド芸術はスタイリッシュなドレスや帽子をもたらした。

 セックスシンボルとなったのは露骨なエロティシズムを感じさせたリーリャ・ブリック。

 アジプロ演劇団「シーニャヤ・ブルーザ(青いブラウス)」は才能溢れるプロパガンダ演劇を披露した。画像は幕間劇「メトロポリタン」の衣装をつけた俳優たち。

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1930年代

 農業の集団化と産業化が始まったスターリン時代の最盛期、女性はなにより社会に役立つメンバーであることが求められた。そこでこの時代におしゃれな女性はほとんどいなかった。おしゃれに気を使う女性は有害な資本主義的価値観を持つ者とされ、批判されたからである。

 目にすることができたのは労働者である

 労働する女性農業者

 女性スポーツ選手たち

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1940代

 第二次世界大戦はロシア人の姿と装いに変化をもたらした。多くの人々が制服に身を包むようになった。

 あるいは後方の工場で働いた

 そして1945年5月9日、待ちわびた勝利によって人々は解放され、素朴な喜び、散策する人々、海で休暇を楽しむ人々を映した写真が見られるようになる。

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1950年代

 戦争が終わり、スターリンが亡くなり、フルシチョフの雪解け時代が始まると、ソ連の女性は完全に姿を変えた。

 微笑みの時代

 新たな生活への期待感

 美への回帰

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1960年代

 フルシチョフの雪解け時代は続き、笑顔はますます広がった。おしゃれなメガネや高く持ち上げるようなヘアスタイルが流行した。女性たちの間では派手な更紗のワンピースが流行った。 

 モデルの登場

 美女と言われる女優たちが男性を魅了し、現在カルト映画とされる作品に出演した。

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1970年代

 ブレジネフ書記長の経済停滞の時代であったが、一般市民の生活は活気に溢れていた。女性たちはスタイリッシュなヘアスタイルにするために時間を割いた。

 市場で不足していたコートも手に入れることができた。

 そして小さいながらも自分だけの家で生活を楽しむようになった。

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1980年代 

 ゴルバチョフが推し進めたペレストロイカは未来への新たな希望をもたらし、最初に手にした小さな自由はロシアの女性の姿を変えた。装いも外見もより自由で、明るいものになった。

 大きなサングラスはこの時代の特徴的なファッションアイテムである。

 音楽は友となり、最初のロッカーが出現。

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1990年代

 ソ連邦崩壊とともに国境が開かれ、ロシアでは西側のものを全面的に取り入れたファッションが大流行し、完全なる自由が訪れた。

 女性たちはケミカルウォッシュのジーンズやカラフルなレギンス、網タイツなどの存在を知るようになる。

 売春婦は激動の1990年代とは切っても切れないものである。

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