プトラナ台地:北極にある地球のものとは思えない景観を作ったのは誰なのか?(写真特集)

観光・自然
ロシア・ビヨンド
 極圏の向こうに消えゆく果てしない渓谷とキャニオンの遥かなる惑星のようなこの地をご覧いただきたい。ここにはロシアの地理的中心地がある。

 

 タイムィル半島にあるプトラナ台地はまさに別の星である。平らな頂上の山々に滝や深いキャニオンに富んだ幻想的な風景を想像してみてほしい。そしてそれらすべては北極のツンドラ地帯にある。

プトラナ台地の何を見る?

 台地は広さ25万平方キロメートルの巨大な山塊である。この面積はイギリス、ニュージーランド、あるいはエクアドルの国土に相当する。

 台地にある美しい場所をすべて見るためには、一生かけても時間が足りないだろう。しかし、観光客がチェックすべき主な見どころがいくつかある。

 台地にはロシアの地理的中心地、ヴィヴィ湖がある。これはこの地域で最大の淡水湖で、地元の人々の間では、「プトラナのバイカル湖」とも呼ばれている。湖は細長い形をしている。長さ90キロ、もっとも広いところで幅4キロである。1年のほとんどの間、寒い気候のため、湖の表面は氷で覆われ、湖水は7月でもまだ冷たい。

 プトラナ台地はロシアでもっとも滝が密集している場所である。ロシアでもっとも高さのある滝はカンディンスキー滝で、多数の段になっており、大きな音を立てて川に落ちる。

 この滝の名前は有名な画家の名前ではなく、滝が流れ落ちるカンダ川に由来する。「直下」するもっとも高い部分の高さは108メートルもある。

 この滝には不思議なことがある。12月末から1月初旬にかけて、地元の気象観測所は、滝のある場所の上空で、定期的に旋回する光の輪を観測している。これは一体なんなのか?

 観光客にとってもっともアクセスしやすい名所の一つがラマ湖である。20世紀の初頭に発見された。ノリリスクから湖まではボートで5時間ほどで行くことができる。このラマ湖はロシアでもっとも深い湖の一つで、深さは200メートルを超える。そして、ここでは山々やキャニオンが見られることから、もっとも美しい湖の一つでもある。

 プトラナ自然保護公園の敷地面積は19000平方キロメートルであるが、そこには希少動物(雪ヒツジ、マウンテントナカイなど)が保護されている。

人の足跡

 プトラナ台地は今のところまだあまり研究されておらず、まだ人間が足を踏み入れていない場所がたくさんある。それでも、ときどき旅行者たちはとんでもないものを発見することがある。それはたとえば、エヴェンキ人の古い住居跡や儀式用の品や日用品などで、とりわけ、ラマ湖、メルコエ湖、グルボコエ湖などの周辺で多くのものが発見されている。

 驚くべきは、長さ5キロもの鉄道が2本も見つかったことである。どこに繋がっていたのか、そしてなんのために作られたのかははっきりしないが、研究者たちは、大祖国戦争中、アラスカとシベリアを結ぶ航空路アルシブと繋がっていた可能性があると考えている。

プトラナ台地へのアクセス

 プトラナ自然保護公園はユーラシア大陸でもっとも到達困難な場所の一つであるが、多くの旅行家たちがこの地を訪れるのを夢見ている。そしてこのプトラナ台地は、トレッキングを楽しむ人々にも、また川下りを楽しむ人々にも、そして野生の自然をカメラに収めようとするカメラマンたちにとっても魅力的な場所となっている。

 最寄りの町はノリリスク。そこからヘリコプターかボートを使ってのみ到達することができる。また全地形万能車か徒歩でしか行けない部分がある。居住区(町から30キロほどの地点)を出ると、モバイル通信はない。公共交通機関ももちろんない。というわけで、プトラナ台地にはグループツアーで行くのがもっとも安全である。

 外国人がノリリスクとプトラナ台地を訪問するには、特別な許可証を申請する必要がある。プトラナ自然保護区を訪れる場合には、そこでも許可証が必要となるので注意が必要だ。

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