ロシアの新たな電子ビザについて知っておくべきすべてのこと

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最低限の書類、最低限の費用で取得できる電子ビザは観光旅行には最高に嬉しい制度である。

どんなビザなのか?

 電子ビザ(Eビザ)はパスポートに貼付される一般的な紙のヴィザに追加する形で現れたロシアの新しいタイプのビザである。ロシアの電子ビザは2017年8月にウラジオストクへの訪問を限定として発給されるようになった。電子ビザには、ビジネス、観光、そして「スポーツ、文化、科学技術分野での交流」を訪問の目的とする人道の3種類があり、これ以外の目的の場合は旧来のビザを申請する必要がある。

料金

 一般的な観光ビザは65㌦(およそ7,000円)かかるが、電子ビザは無料。手数料を支払う必要もない。

電子ビザで訪問できる都市は?

 電子ビザでは53カ国(リストはこちら)の市民が、カリーニングラードとカリーニングラード州を自由に訪れることができる。カリーニングラードには航空機または陸上および水上の交通路で行くことができる。また18カ国の市民は極東連邦管区を訪問することができる。この地域に含まれるのは、たとえばペトロパヴロフスク=カムチャツキーやウラジオストク、サハリン、ヤクーツクなどである。

 今年10月1日からはサンクトペテルブルクも電子ビザを導入する。文化首都ペテルブルクに電子ビザで訪問することができる国の一覧はまもなく公表されることになっている。

 ただし残念ながらペテルブルクを訪れたついでに、2時間ほどのフライトでモスクワに行き、赤の広場を訪れるということはできない。電子ビザは指定された都市から出ることは許されていないからである。幸い、電子ビザで訪問できる地域は少しずつ増えているので、この先モスクワが電子ビザを導入する可能性はある。

電子ビザの申請方法 

 まずロシア外務省のホームページ上のアンケートに記入する。設問は氏名、入国の目的(観光、ビジネス、人道のいずれか)、職場または学校の情報、家族の連絡先など。

 アンケートには半年前までに撮影されたJPEG形式のデジタルの写真を添付する。サイズは3.5х4.5、背景が白で余計なものが映り込んでいないものを用意すること。

 すべて記入し終えたら、「送信」ボタンを押し、手続きに入ったという確認が出るまで待つ。

 子どもを連れてロシアに行く場合には、子どもの電子ビザも個別に用意すること。

申請は旅行の何日前にするか?

 アンケートは出発の20日前から4日前までの間に送信すること。パスポートの有効期限は電子ビザ取得の日から半年残っている必要がある。またパスポートには出入国のスタンプを押すための十分なスペース、できれば1ページくらいは残されているようにしたい。

ビザの取得までにかかる日数

 電子ビザはすぐに取得できるものではない。手続きには平日祝日問わず、4日ほどかかる。その後、ビザ発給決定について電子メールで連絡がくる。この連絡メールはプリントアウトするかスマホに保存しておくこと。一般的なビザと同様、航空会社で航空便を予約する際に確認のために見せる必要があるのと、入国審査の際にも提示を求められる。

 もし4日間経っても通知がこない場合は、ビザの発給が認められなかった場合もあるため、すぐにロシアの大使館または領事館に問い合わせ、再度、申請を行う。申請の回数に限度があるかどうかは明らかにされていない。

ロシアを旅行するのに必要なその他の書類

 電子ビザでロシアに入国するすべての外国人はロシア国内で利用可能な30,000ユーロ以上の補償がある医療保険に加入する必要がある。この書類を保持しているかどうかについても入国審査でチェックされる。

電子ビザの期限 

 電子ビザでロシアに入国できるのは1回だけである。有効期限は30日だが、ロシアにはそのうちの8日間しか滞在できない。しかしここにも特別な注意が必要である。

 滞在の開始はロシアの入国審査を通過した日の00時00分から算出される。つまり、もし8月5日の午後9時にパスポートコントロールを通過した場合、その日の00時00分から滞在は始まっていることになるのを忘れずに。そんなわけで、日付が変わってできるだけ早い時間に到着するようにすれば、時間をより有効に使える。

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