驚異のロマノフ王朝宮殿15選

ツァリツィノ宮殿

Legion Media
 サンクトペテルブルクは西洋風の宮殿で観光客を驚嘆させる。一方モスクワには、ロシア以外では見ることができないような、より伝統的でロシア的な宮殿がある。

1.ペテルゴフ大宮殿(レニングラード州)

 ペテルゴフ大宮殿はペテルゴフの真の宝石だ。サンクトペテルブルクの近郊にある、宮殿と庭園の複合施設である。「ロシアのベルサイユ」としても知られるペテルゴフは、ロシア歴代皇帝の別荘だった。現在宮殿は博物館であり、ロシアの支配者らが所有した絵画、磁器、織物、調度品、個人的な所有物など、3500点以上の展示物がある。ペテルゴフの複合施設にはいくつかの小さな宮殿が含まれる。その一つ、農園宮殿は、ロシアで初めてエレベーターが設置された建物だ。

2.冬宮(サンクトペテルブルク)

 ロシア歴代皇帝の主要な住まいであった冬宮は、その規模の大きさが印象的だ。1057室の部屋、1786枚の扉、1945枚の窓、117本の階段がある。広間は176体の彫像で飾られている。今日、冬宮はエルミタージュ美術館の本館となっている。館内では、来訪者は先史時代から現代までの数百万点の展示品を見ることができる。その中にはレオナルド・ダ・ヴィンチやアンリ・マティス、レンブラントの有名な作品もある。

3.テレム宮殿(モスクワ)

 1636年にモスクワ・クレムリンに建てられたテレム宮殿には、イタリア建築と古代ロシア建築の要素が組み合わされている。宮殿内の壁は奇抜な装飾品と紋章模様、聖書に基づく絵画で飾られている。建設当時の装飾は現存しないが、19世紀に行われた改修工事は、17世紀の様式を忠実に再現しながら遂行された。

4.リヴァディア宮殿(クリミア)

 皇族の南の住まい、リヴァディア宮殿は、スターリン、ルーズベルト、チャーチルが1945年2月のヤルタ会談に使用したことで全世界に知られることとなった。ここで戦後ヨーロッパの形が議論されたのである。

5.エカテリーナ宮殿(レニングラード州)

 3人の女帝、エカテリーナ1世、エリザヴェータ・ペトロヴナ、エカテリーナ2世は、金を惜しまず使い、この宮殿をヨーロッパで最も美しいものにしようと努めた。エカテリーナ宮殿で最も注目すべきは、化粧板と装飾がすべて琥珀でできている琥珀の間だ。プロイセンのフリードリヒ・ヴィルヘルム1世よりロシア皇帝ピョートル1世に贈呈された琥珀の間は、第二次世界大戦で跡形もなく失われた。現在では来訪者は復元された傑作を目にすることができる。

6.ガッチナ宮殿(レニングラード州)

 ガッチナ宮殿は、おそらく皇族お気に入りの保養地だったのだろう。最も興味深い場所の一つが、多くの廊下と隠し部屋のある秘密の通路だ。この通路のおかげで、住人は宮殿からこっそり抜け出すことも、宮殿の両翼を素早く行き来することもできた。

 7.ツァリツィノ宮殿(モスクワ)

 モスクワの南にあるツァリツィノ宮殿は悲しい歴史を持つ。エカテリーナ2世の住まいとして設計されたが、ここに女帝が住むことはなかった。何世紀も放棄されたままで、20世紀末には酷い状態だった。2005年から2007年にかけての大規模な修復作業により、当時の建築家らが思い描いたであろう、感嘆すべき宮殿となった。

8.ヴォロンツォフ宮殿(サンクトペテルブルク)

 有名なイタリア人建築家、フランチェスコ・バルトロメオ・ラストレッリが、政治家のミハイル・ヴォロンツォフの依頼を受けてこの宮殿を設計した。壮大で豪華絢爛な宮殿は、ヴォロンツォフにとって耐えがたい負担となり、彼はそれを国家に譲渡せざるを得なかった。18世紀末、宮殿は皇帝パーヴェル1世からマルタ騎士団の手に渡り、本館にマルタ・チャペルが加わった。現在宮殿にはスヴォロフ軍事学校が入っており、訪れるのは容易ではない。しかし、チャペルでのオルガンコンサートには誰でも常に参加できる。

9.タヴリーダ宮殿(サンクトペテルブルク)

 宮殿は、1783年にタヴリーダ(クリミア)を成功裏に獲得した公グリゴリー・ポチョムキンへの褒美として、女帝エカテリーナ2世の命で建設された。タヴリーダ宮殿はロシア建築に重大な影響を与えた。というのも、この宮殿が登場して以来、貴族はこれを模して所領の屋敷を建てるようになったのだ。

10.皇帝アレクセイ・ミハイロヴィチの木造宮殿(モスクワ)

 絵画や彫刻で装飾された270室の部屋を持つ、皇帝アレクセイ・ミハイロヴィチの木造宮殿は、1667年に建てられた。釘や鉤などの留め具は一切使われていない。18世紀に解体されたが、1990年代に復元され、今ではロシアの木造建築を愛するすべての人を魅了している。

11.ミハイロフスキー宮殿(サンクトペテルブルク)

 イタリア人建築家、カルロ・ロッシが設計したミハイロフスキー宮殿は、サンクトペテルブルクで最も美しい建物の一つだ。宮殿は市民だけでなく、外国人も感嘆させた。かねがね噂を聞いていた英国王ジョージ4世は、ロシア皇帝ニコライ1世に頼んで宮殿の模型を贈ってもらったほどだ。

12.大クレムリン宮殿(モスクワ)

 1849年に完成した大クレムリン宮殿は、今日ではロシアの主要な宮殿であり、ロシア大統領の官邸となっている。宮殿を訪れることができるが、手頃なレジャーではない。2時間のツアーは80ドル以上だ。

13.行宮(トヴェリ)

 18世紀半ばに建てられたトヴェリ行宮は、皇族がサンクトペテルブルクとモスクワを往復する際のリクリエーション施設として利用された。建物は何度も改築・再建され、バロックや古典主義など、さまざまな建築様式の要素が統合されている。

14.コンスタンチン宮殿(サンクトペテルブルク)

 コンスタンチン宮殿は現在、サンクトペテルブルクの商業・文化の中心となっている。ロシアとEUの会議やG20サミットなどの重要なイベントがここで開催されている。

15.ペトロフスキー宮殿(モスクワ)

 ペトロフスキー宮殿を建設することで、エカテリーナ2世は露土戦争(1768-1774)でのオスマン帝国に対するロシアの勝利を祝福した。1812年の大火の際、ナポレオンはクレムリンからペトロフスキー宮殿に移動し、兵士らはここを難攻不落の砦にした。現在、宮殿には博物館とホテルが入っている。

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