W杯期間にロシアを訪れる外国人の滞在登録のルール

観光・自然
ニコライ・シェフチェンコ
 W杯サッカーの開催都市にやって来た外国人は全員、到着時に警察に届けを出さなければならない。これについて知っておくべきことを以下にまとめた。

外国人の滞在登録ルールとは?

 5月25日から7月25日の間にW杯サッカーの開催都市を訪れる外国人は全員、滞在登録をするために警察に届けを出さなければならない。

 開催都市は、モスクワ、サンクトペテルブルク、ヴォルゴグラード、エカチェリンブルク、カザン、カリーニングラード、ニジニ・ノヴゴロド、ロストフ・ナ・ドヌー、サマーラ、サランスク、ソチ。

 

滞在登録のルールはわたしにも適用されるのか?

 イエス。新しいルールでは、どの国から来た誰もが登録しなくてはならない。唯一の例外は、試合に参加する人と、FIFA代表者である。(および、関連組織の代表者なども例外に含まれる)。つまり、どちらかのチームのメンバーかコーチ、FIFAの関係者でない限りルールは適用されるというわけだ。

 滞在の目的は無関係で、サッカーに興味などないとしても到着したときに警察に届けを出さなければならない。

 

以前にロシアを訪問した際に、一度も登録など求められたことがなくても、今度は必要なのか?

 イエス。プーチン大統領によって署名されたこの法令は、これまで入国の際に実施されていたどのルールをも覆す。たとえ、これまで母国とロシアとの協定で外国人登録が免除されていた人がいたとしても、5月25日から7月25日の間は関係無い。

 

日帰りや一泊の滞在でも登録は必要か?

 ノー。この法令はロシア(上記リストに含まれる都市)に3日以上滞在する外国人に滞在登録を強いるもので、1日あるいは2日以内の滞在ならば必要ない。

 

モスクワで登録を済ませた後、ソチに移動した場合、再び登録する必要があるのか?

 イエス。外国人がこの期間中にリストにある都市に3日以上滞在する場合、各都市で登録をしなくてはならない。ただし、すでに登録した都市にもう一度戻って来る場合、宿泊場所が同じであるならば再び登録する必要は無い。

 

どのように手続きするのか?

 ホテル、ホステル、保養所など、公式な宿泊施設に滞在する場合は問題ない。2018年FIFAワールドカップ期間中に外国人旅行客を受け入れる宿泊施設は旅行者のために必要な手続きはやってくれる。旅行者個人の手を煩わすことはない。

 そのようなサービスをしてくれるかどうか分からないと言う場合は、フロントで確かめること。彼らは登録の手続きについて詳しいので、うまく処理してくれる。

 マンションの部屋を借りる、知り合いの部屋に泊まる、あるいはロシアに永住している親族の世話になる場合は、自分で登録する必要がある。

 

 その場合、必要となる証明書は以下の通り。

1. イミグレーションカードの原本とコピー

2. パスポートとパスポート全ページのコピー

3. ビザを持っている場合は、ビザとそのコピー

  自分で届けをするには、宿泊先のオーナーに同行してもらう必要がある。オーナーは自分のパスポートを持っていく。

 地図で、自分の滞在する都市の「МФЦ(多機能センター)」か「ОМВД(ロシア内務省移民局)」を探して、宿泊場所の最寄りの事務所にオーナーと行く。

 事務所に着いたら、受付に行き、滞在登録に来た旨を伝える。

 手続き自体は全部で10-15分だが、その場で記入しなくてはならない書類がいくつかある。

 何か問題があったら、受付の人に聞けば、親切に教えてくれるであろう。それが彼らの仕事なのである。

 

手続きが完了したかどうかどうやって確認するのか?

 この書類に名前が記載されていれば、滞在登録は完了している。

 

リストにある都市に到着したあと、何日以内に滞在登録しなくてはならないのか?

 週末や祝日を入れて3日以内に済ませること。金曜の夜に到着したなら、月曜までには登録しなければならない。このために事務所は週末も祝日も開いている。

 

滞在登録の事務所が開いている時間は?

 「МФЦ」か「ОМВД」はW杯期間中は8時から20時まで開いている。気をつけなくてはならないことは、事務所の係員は朝は8時すぎにしか来ず、夜は20時になる前に帰ってしまうことだ。また正午前後にはランチタイムもあるので要注意。安全なのは、10時―正午、14時ー18時の間にいくこと。

 

登録をしなかった場合の罰則は?

 リストにある都市に3日以上滞在した後に警官に止められて身元確認をされ、滞在登録の不備を咎めらた場合、32ドル(およそ3,500円)から80ドル(およそ8,700円)の罰金を科せられる。

 この罰則はそれほど厳しいものではないと思われがちだが、気をつけなくてはならないことは、ロシアで入国管理法を犯した場合、警察や国境管理局のデータベースに登録され、再びロシアに入国しようとした際の障害になり得るということ。

 以上は、W杯期間中の規制の一部である。すべてを知りたいという方はこちらからどうぞ