ロシアの新しい空港:目を引くデザイン

Nikolai Vassiliev/Flickr.com
 ここ数年の間で、ロシアでは多くの空港が大掛かりに近代化または新築された。その大多数は2014年のソチ冬季五輪や今年開かれるサッカーW杯のような国際的なイベントに合わせて行われたものだ。

 ウラル地方ペルミ(モスクワから1500キロ)の空港は、ロンドンとモスクワの専門家によってデザインされた。ボリショエサヴィノ空港のターミナルビルは空中を飛ぶ翼の形をしている。昨年オープンしたこの空港は、総工費8,000万ドル(およそ87億円)で、民間会社の投資による。

 未来的な形のロシア南部ロストフナドヌーの空港は、英国の「12人に建築家」を含む4つのデザイン会社によって設計された。空港ビルの屋根は大きな波を型どっている。この空港は年間500万人の乗客を受け入れることができる。ロストフナドヌーはW杯が開催される11都市の中の一つとなっている。

 エカチェリンブルク(モスクワから1,800キロ)でもこの夏サッカーW杯が開催されるが、コルツォヴォ空港の近代化は10年以上も前に行われた。今ではロシアで最大級の地方空港である。この空港は、2013年のワールド・ルート・アワードでベスト5の一つに選ばれた。

 

 サマーラ(W杯開催都市、モスクワから1,000キロ)の新しい空港ビルも未来的なデザインである。このターミナルビルは1年半の工期で作られ、2015年に開業した。設計した英国のHTALデザインスタジオのウェブサイト上の説明によれば、3つの円錐体をベースにした流線型と流れるようなメタリックな壁は空の旅のエネルギーを表現している。

 

 ニジニ・ノヴゴロド(モスクワから400キロ、こちらもW杯開催都市)のストリギノ空港もHTALデザインスタジオの設計。波打つガラス張りの壁は眼を奪う。W杯の開催中、利用客は30%以上増えると予想されている。

 

 シベリアの都市クラスノヤルスク(モスクワから4,000キロ)の新しいターミナルビルは数ヶ月前にオープンしたばかり。現地当局者は、ウラル山脈以東では、ロシア最大の空港だとしている。空港の近代化工事にかかったコストは約1億ドル(およそ110億円)であり、国家と民間両方が出資した。

 

 モスクワ州にある4つの空港の一つであるジュコフスキー空港は一番小規模ながらも欧州最長となる5.5キロの滑走路を誇る。2016年に新たに開業した。

 ロシアがヨーロッパに持つ飛び地でロシア最西端の都市、カリーニングラードもW杯開催地である。ここのフラブロヴォ空港は2013年より改装工事が始まり、2018年に開業し、サッカーファンのみならず他の利用客を歓迎している。

 

 ソチの空港は2007年から2013年の間に近代化が進められ、冬季五輪の直前に完成した。五輪期間中にはIOCの要求である一時間に3,800人の利用客を捌いた。2017年にはインターナショナル・エアポート・レビューの世界のトップ20の空港の一つに選ばれた。

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