トイレの個室で着替えをしたり、子供を荷物カートに乗せて遊ばせたりしたいと思ったことがある人には嬉しくないニュースである。
シェレメチェヴォ、ドモジェドヴォ、ジュコーフスキーの各空港における新しい規則がモスクワ市議会で可決され、施行された。新しい規則によると、違反に対しては100ルーブルから500ルーブル(およそ170円から860円)の罰金が課せられる。
新しい規則は空港からホームレスを一掃するのを目的としたもので、不潔で悪臭のする衣服を身につけていたり、床に座り込んだり、寝転んだりできなくなる他、トイレの個室で着替えたり、洗面所で洗濯したりすることが禁止される。
しかし、ホームレスを想定したとは思われない規則も見受けられる。たとえば、ジャイロスクーターで人混みを縫うように走ること、またヘッドフォンを使用せずに大音量で音楽を聞くことも禁止された。荷物用カートは本来の使い方しかしてはいけない。(ため息)
この新たな規則はすでにインターネットユーザーの間で否定的な反響を呼んでいる。「ナンセンス。冬に南国に旅行するときはどうするの。着替えをしなきゃならない。こんな規則はプライヴェートジェットで飛ぶ連中のことしか考えていない」。ナタリヤさんはそう書き込んでいる。
母親たちは、子供が吐いたりした場合でも規則違反になるのかと心配している。また床に座ることはいかなる犯罪にも当たらないと主張する人もいる。「最近パリの空港で物乞いをたくさん見かけた。彼らは確かに遠くからでも臭ったわ。でもこぎれいな格好をした若者が床に座っていても誰にも迷惑をかけていない」。マリーナさんはフェイスブックにそうコメントした。
さらに、乗り継ぎの時間や、朝の4時に空港に到着し、フライトが7時というような場合に、椅子に横たわって仮眠を取ることができなくなることにも疑問が呈されている。(これも禁止される)
一方で、こうした決定に賛同する意見もある。「シェレメチェヴォ空港に夜に2時間いたとき、数十人もの物乞いが歩き回ったり、椅子で座ったり寝たりしていた。そんな椅子に座るなんて想像もできない」とアンナさんは言う。
以下がその禁止事項リストである。
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