対象者:同じ考えの人々と走りたいという人
距離:5キロ
スタート地点:地下鉄駅ヴォロビヨーヴィ・ゴールィ(雀が丘)
おそらく、モスクワでランニングをするのにもっとも人気のあるルートである。ルジニキスタジアムを周回するノヴォルジネツキー路地とルジネツキー河岸に沿って位置している。ここにはゴムが貼られたアスファルト(関節にも踵にも良い緩衝材)のランニングルートがあり、モスクワシティの高層ビルとモスクワ大学の学舎が見え、自動車は少なく、多くのランニング仲間がいる。このルートはモスクワで最高のランニングルートとされているからだ(ルートが人で混み合っていることは覚悟した方がよい)。ここで喧騒から逃れることはできないだろうが、新しい知人を見つけたり、設備の整ったスペースでストレッチしたり、ランナー用の拠点「アディダス・ランベース」があり、荷物を置いていくこともできる。
対象者:夕方または夜にジョギングを楽しむ人
距離:10キロ
スタート地点:地下鉄駅ヴォロビヨーヴィ・ゴールィ
このトラックの特徴は美しい夜の照明に照らされた建物や施設の数の多さである。つまりこのルートでランニングを楽しむなら、太陽が沈んだ後の方が良い。ルジニキスタジアムをスタートし、モスクワ川に沿ってランニングするといい。屋根につけられた金属製のその飾りから「黄金の脳」と呼ばれるロシア科学アカデミーの建物を目にし、国家防衛管理センター、救世主キリスト教会、橋、そして元チョコレート工場「クラースヌィ・オクチャーブリ(赤い10月)」の建物などを見ることができる。ここは皆で集まって繰り出すのが好きな人々に今モスクワでもっとも愛されている場所の一つである。
対象者:ロシアの屋敷を探している人
距離:5キロ
スタート地点:地下鉄駅ヴォイコフスカヤから公園までは15分
ポクロフスコエ・ストレシネヴォは17世紀のモスクワ近郊の貴族の屋敷で、所有者はロマノフ家の最初の4代の皇帝に仕え、ピョートル1世の教育係でもあった。主要部分となっているのは屋敷で、その周辺に池と古い菩提樹の公園と白樺や樫の木がある広大な敷地があり、その公園にアスファルトと無舗装のトラックがある。空気は澄んでいて、かなり飼いならされたリスがたくさんいる。平日は人もほとんどおらず、ゆっくりできるが、休日には池の周りでくつろぐ人が大勢いる。
対象者:モスクワ中心部全体を一度に見たい人
距離:10キロ
スタート地点:地下鉄駅タガンスカヤから河岸に向かって走る。
モスクワのエクスカーションに最適なルート。ルートはモスクワでもっとも有名な古典主義様式の建物の一つであるパシコフの家、そしてレーニン図書館、歴史博物館、クレムリン、ボリショイ劇場、そのほかモスクワの主要な建物のそばを通っている。
対象者:簡単なルートなど要らないと言う人
距離:16キロ
スタート地点:地下鉄駅パルク・クリトゥールィ(文化公園)から時計回りまたは逆回りに走る。
16世紀から18世紀にかけて、この環状の幹線道路には土塁があった。それは外敵からモスクワを守るためのものであった。現在モスクワはこの境界線からはるかに拡大し、サドーヴォエ環状道路が街の中心部の輪郭となっている。
実はこのルートはランニングにはもっとも向かない。しかしまさにそれゆえに数百人の人々を惹きつけているのである。ここにはランニングに適した条件はまったくなく、多くの自動車が走り、信号はなかなか変わらず、道ゆく人々はあなたを奇異な目で見るだろう。一方で、サドーヴォエは広い歩道であり、光がいっぱい差し、有名なスターリン様式の高層ビルや劇場、フィルハーモニー、建築記念物、モスクワ川、クルィムスキー橋などの素晴らしい景色を見ることができる。
このルートを走るなら、空気がまだ排ガスで汚れていない早朝がよい。水と食べものを用意して、地下鉄やタクシーでもう帰ろうと言いだしたりしない信用できる仲間と走るのがいいだろう。
対象者:ソ連の建築物を評価する人
距離:3キロ〜
スタート地点:地下鉄駅VDNKhから正面入口まで300メートル歩く
VDNKh(ソ連国民経済達成博覧会)は主要なソ連の建築遺産の一つであるが、ランニングを楽しむ人々の間では常に人気のある場所であった。広々とした並木道に、最近、リニューアルされたパヴィリオンや噴水もあり、VDNKhを走るのは最高に気分が良い。
正面入口のアーチからスタートし、中央の並木道を奥へと進む。このルートは3キロ以上になるかもしれない。と言うのも、VDNKhの敷地は中で植物園へと繋がっているからだ。そこは無限に続く敷地といっても過言ではない。
対象者:起伏に富んだ場所が必要な人
距離:3キロ〜
スタート地点:地下鉄駅チミリャゼフスカヤからアカデミカ・リツィツィナ通りを曲がり、チミリャゼフスカヤ通りまで行く。そこから見える森からスタートする。
このルートは平坦な道を好む人々にはまったく向かない。ここはモスクワでもっとも大きな森林公園の一つで、道に迷うこともあるほどである。まさに本物の森の中に無舗装道路があると言う感じだ。しかしGPSがあればなんの問題もない。チミリャゼフスキー公園はいつも空気が澄んでいて、起伏に富んださまざまなルートがある。ただし、愛犬家もたくさんいるのでご注意あれ。
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