いたるところでクリスマス:モスクワの冬の催し物案内

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 クリスマス休暇中にロシアに来ることがあるなら、あなたは幸運だ。冬のお祝いが始まり、1月半ばまでお祭り騒ぎが続く。

 今年のモスクワはいつになく美しく飾り付けられているようだ。色彩豊かなイルミネーションが街の中心を包み込み、クリスマスと新年を祝うための一つの大きな奇跡の空間を作り出している。

 12月22日から1月14日まで、モスクワの9の公園、サドーヴァヤ環状道路、トヴェルスカヤ通、それからトリウンファーリナヤ広場やルビャンカ広場(そしてもちろん赤の広場も)といった中心部のすべての広場が、大規模な冬のお祝いムードに包まれている。ロシア・ビヨンドが、皆さんに特に訪れてもらいたい興味深い場所をピックアップする。

 

屋外で楽しめる催し物

都心を通り抜ける1時間の散歩ルート

(メトロのプーシキンスカヤ駅/トヴェルスカヤ駅/チェホフスカヤ駅から、メトロのトレチャコフスカヤ駅まで)

1. ノヴォプーシキンスキー・スクヴェルの氷の劇場

白鳥の湖、くるみ割り人形、白雪姫、チポリーノといった伝説的なバレーの演出を見て、クリスマス精神あふれる世界に飛び込もう。

2. 国際クリスマス劇場

 トヴェルスカヤ広場まで続くキラキラした装飾を楽しみながらトヴェルスカヤ通を歩こう。ここは冬の間、街で最も心地が良く美しい場所の一つだ。ここではグリューワインを片手に、舞台で披露されるいろいろな国のおとぎ話を楽しむことができる。

トヴェルスカヤ通り

3. 19世紀の新年

 トヴェルスカヤ広場を横切り、ボリシャヤ・ドミトロフカ通に沿ってまっすぐ歩く。突き当りの通(オホートヌイ・リャド通)で左に曲がると、やがてボリショイ劇場が見えてくる。さらに少し歩くと、オホートヌイ・リャド通の反対側へ渡る地下歩道がある。

 フォーシーズンズホテルの側面に沿って歩いて行くと、左手に革命広場が現れる。ここでは19世紀の家庭で新年やクリスマスをどのように祝っていたかを知ることができる。 

4. クレムリンの前の氷の滑り台

 革命広場とマネージナヤ広場から歩いて来たら、クレムリンを眺めながら氷の坂を滑り降りよう。 

革命広場。

5.マネージナヤ広場の魔法の森

 クレムリン側面の、300本の木がある森を散歩したら、誰でも準備なしに参加できる「十二ヶ月」のパフォーマンスを覗いてみてはどうだろう。

6. 赤の広場の豪華なロシア版クリスマスマーケット

 マネージナヤ広場の門を抜けると赤の広場へ出る。ここでは氷のリンクでスケートを楽しめるほか、もう少し歩けば、食べ物やグリューワインの屋台、ロシアの手工芸品の店が集まる街のメイン・フェスティバルの登場だ。

7. ザリャエ公園

 もう凍えてしまったという場合は、GUM(グム百貨店)で店を見て回ろう。このデパートは内装がとても素晴らしい(中に公衆トイレもある)。あるいはモスクワの新しい公共スペースであるザリャジエ公園まで歩こう。どの季節に訪れても良いが、特に電灯に彩られた夜の姿が美しい(冬は午後4時から5時の間に暗くなる)。モスクワ川を見渡す浮かぶ橋の上に行けば、クレムリンの壁と装飾された土手を見ることができる。

8. クリメントフスキー横町の白い劇場

 大モスクワ川橋を渡り、ボリシャヤ・オルディンカ通をまっすぐ歩く。3分ほど歩いたところで右に曲がってボリショイ・トルマチェフスキー横町に出れば、おそらくロシアで最も有名な画廊であるトレチャコフ美術館が見えるはずだ。もし左に曲がってクリメントフスキー横町に出れば、クリスマスマーケットが現れ、没入型の劇場の一員となれるだろう。

 聖殉教者クレメント教会に立ち寄ることもできる。この教会は外装も内装も魅力的だ。

 お腹が空いて来たなら、この地区には多くのカフェやレストランがあるので、ぜひ一休みを。

公園でのスケートと散歩

 モスクワには、ゴーリキー公園からソコリニキまで、素晴らしい野外空間がたくさんあり、散歩したり、スポーツやゲームを楽しんだりできる。ソヴィエト時代のテーマパークであるヴェー・デー・エヌ・ハーには今年ヨーロッパ最大のスケートリンクが開いている。

赤広場のスケートリンク。

体を冷やさないために、インドアのクリスマスイベント

 今年の大晦日のモスクワは極端に寒くなるとは予報されていないが、この街では突然の雪嵐や急激な気温の低下に驚かされることもままある。屋内で過ごしたい場合のアイデアもいくつかご紹介しよう。

モスクワ美術館の特別展街を飾って”

 1月29日までモスクワ美術館(ズボフスキー・ブリヴァル2)の来館客は、過去一世紀の街の祭りの装飾をテーマにした展示を見ることができる。ツァーリの戴冠のさいモスクワがどのように飾り付けられたか、革命的なイベントを街はどのように祝ったか、1980年のオリンピックのさいモスクワはどんな様子だったか、現代の芸術家やデザイナーが街をどう見ているか。

“ファッション美術館でのクリスマス”展 

 赤の広場からそう遠くないゴスティヌイ・ドヴォルの建物(イリンカ通4、ザリャジエ公園へ行く途中)では、ロシアとヨーロッパのデザインのクリスマスと新年のファッションの伝統を探る展覧会が開催されている。展示品の中には、19世紀後半から20世紀前半の新年用の木のおもちゃや贈り物といった骨董品が含まれる。

英国館の冬のコンサート

 クレムリンの近く、ヴァルヴァルカ通4aに位置するこの英国館の石造りの屋敷は、16世紀初頭に帝政ロシアとエリザベス朝イングランドとの間に通商関係が確立したさいに建てられた。1960年代に改修作業が始まり、1994年にはエリザベス女王が英国館博物館の開館式にやって来た。現在は館内のユニークな音響効果のおかげで、古典的な音楽を室内楽向けに編曲することが可能になっている。

 次回のコンサートは12月27日に行われる。12月24日、28日、1月8日には館内でクリスマス・ヴェルテプ(伝統的な人形劇)が開催される。

 モスクワの主要な美術館の訪問もお忘れなく。プーシキン美術館、ゴーリキー公園内にある現代芸術美術館“ガレージ”などなど。

 “街の冬”の開催場所やイベントについてもっと知りたいなら、公式ウェブサイト(英語)を訪れてほしい。

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