オスタンキノ・タワーに屋外展望台がお目見え

オスタンキノ・タワー=

オスタンキノ・タワー=

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 モスクワのテレビ塔「オスタンキノ・タワー」といえば、建設当時は世界最高(540メートル)を誇り、今も首都の名所の一つだ。ガラス張りの床、回転するレストランなど見所も多いが、新たに屋外展望台もお目見えした。チケットの買い方、アクセス、タワーでできることなどについて詳しくご案内しよう。

 実に久々に、オスタンキノ・タワーから、ガラス越しにではなく直接、モスクワの景観を楽しむことができるようになった。この540メートルのテレビ塔に、屋外展望台がお目見えしたのだ。それは、地上85メートルの高さにある本来職員用のバルコニーに設置された。ガラスで隔てられた室内展望台のほうは、従来通り、337メートルのところにある。新展望台には以前は、気象学者だけを通していたが、今や、このバルコニーは、テレビ塔の新観光コースの一部になっているわけだ。

 

展望台のチケットの買い方

 テレビ塔「オスタンキノ・タワー」は、ほとんど特別な警護の対象となっており、ここに入るためには、前もって個人の入行証をもらい、あらゆる刃物あるいはそれに類するものや可燃物を、ガードマンのロッカーに預ける必要がある。だから、予め電話 8 (495) 926 61 11か、公式サイト。予約しなければならない。さらに、旅行者の入場制限もあるので、少なくとも1日前に、日時を決め、予約することが望ましい。

 電子チケットは、サイトを通じて簡単に買える。そのための手順の「7段階」は、約1分で通過できる。

 今のところ、観光ルートは二つしかない。その一つは、高さ337メートルの室内展望台を訪れるもので、高速エレベーターがわずか42秒で連れて行ってくれる。扉が開くと、すぐガラス張りの床に出る。二つ目のルートには、さっき述べた新屋外展望台も含まれている。    

 ルートを決めたら今度は、チケットのタイプを選ぶ。大人は1000ルーブル(約1800円)、子供/学生は500ルーブル(約900円)だ。価格は時間帯によって変わり、朝10~11時なら、大人は600ルーブル(約1100円)、子供/学生は300ルーブル(約550円)。

 一方、二つ目のルート――二つの展望台を訪れる――は、1500ルーブル均一(約2700円)である。

 それから今度は、訪れる時間を決める。一番早い時間は朝10時で、一番遅いのは夜10時。

 最後に、氏名、生年月日(パスポートの表記と必ず一致していなければならない)、連絡先を記入。これでぜんぶだ!

 これであなたは電子チケットを手に入れた。支払いは現地で行う。ただし、チケットには、無料での音声ガイドその他のサービスは含まれていないので注意されたい。

 おっと、最後にもう一つ。二つのルートのいずれにも、「非常事態発生に際しての避難が困難であることを見越して」、次のカテゴリーに該当する人は入ることができない。①7歳以下の幼児、②「妊娠による影響が大きい」女性、③酔っている人、④義肢、車椅子、松葉杖を使用している人。

 

オスタンキノ・タワーへのアクセス

 OK!あなたは無事電子チケットを手に入れたとしよう。今度は、オスタンキノ・タワーそのものを見つけなければならない。見た目は近そうだが(ちょっと見にはそう見える地図も多い)、このタワーは、地下鉄駅の隣にあるわけではないし、そこに至る道はあちこちで枝分かれしている。それというのも、タワーは、巨大な「オスタンキノ公園」に囲まれており、この公園は普通の森と区別がつきにくい。しかも、大通りがあちこちで交差しており、建物はどれも似たり寄ったりの高層ビル、マンションだ。とにかく、地下鉄のヴェデンハー駅からは、徒歩で25分かかる。

 だから、地下鉄駅から地上の公共交通機関を使って、5~7分で着くほうが簡単だ。36番と73番のトロリーバスで「科学アカデミー会員コロリョフ通り」まで行くか、あるいはモノレールで「テレツェントル」まで行くか。

 降りる駅を間違えるのはかえって難しいくらいだ。なにしろ、オスタンキノ・タワーは、あなたが地下鉄を出たときから目の前に聳え立っているのだから。いざという場合は、たたそれに向かって歩いていけばいい。

オスタンキノ・タワー上空の稲妻=デニス・ムリン/ ロシア通信撮影オスタンキノ・タワー上空の稲妻=デニス・ムリン/ ロシア通信撮影

 

ほかにオスタンキノ・タワーでできること

 一風変わった仕方で食事をすることができる――つまり、回転するレストランでということだ。このレストランは、高さ328~334メートルの3階を占めており、タワーの中心を軸に、40分間で1~2回転する。

 お値段は、地上への近さに比例して安くなる。より低い階では、一人当たり平均500ルーブル(約900円)ほどで、ちょっとした食事ができる。レストラン・クラスは、もっと高い階で、一人当たり平均1500ルーブル(約2700円)。

 ついでがあったら、オスタンキノの小さな博物館をのぞいてみてほしい。テレビ放送と関係のある面白い展示物がいくつかある。昔の押しボタン式電話とかタワーの修理用の吊り足場とか。

 もう一つ、オスタンキノでは、ロシアのテレビ局がやっているトークショーの大部分がここで撮影されている。そのため、スタジオの観客が毎時間ごとに右往左往している。もし、あなたが撮影現場に1~2時間付き合ってくたくたになり、番組制作の苦労を味わってみてもいいかな、なんて思ったら、観客になるように登録してはいかが。おまけに、あなたは出演料ももらえる。問題はただ、それが基本的にぜんぶロシア語で行われることだが。

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