ヴォロネジへの旅

=Lori/Legion Media撮影

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ヴォロネジは、ロシア海軍の「揺籃」、黒土地帯の都。モスクワから500キロメートル余り離れたこの「武勲の誉れ」の都市には、そんな呼び名がいくつもある。

 ヴォロネジは、ロシア・ヨーロッパ部の文化と金融の中心の一つで、ヴォロネジ川(ドン川の支流だが、「ヴォロネジ海」というあだ名がある)の両岸に位置し、自動車、鉄道、歩行者用の三本の橋で結ばれている。

 この町の出身者であるアレクサンドルさんは、自分の街について――自分が暮らし、仕事をし、友だちと漫ろ歩き、大学の卒業祝いをしたところなどについて――喜んで語ってくれた。 

 

興味深い事実 

•  ヴォロネジから40キロメートルのところには、原子力発電所で知られるノヴォヴォロネジという衛星都市がある。

スライドショー:

ヴォロネジの光

•  ヴォロネジは、昔から二つの岸に分けられており、市の中心は、右岸にあり、左岸には、主な工場や工業施設がある。

•  17世紀から18世紀にかけて、ヴォロネジでは、ロシア海軍のための軍艦が200隻以上建造されて進水した。

•  モスクワ、サンクトペテルブルグ、その他多くの都市に、「ヴォロネジスカヤ」通りがある。

•  8度オリンピックのメダリストとなった(二個は金メダル)飛び込み選手のドミトリー・サウチンは、最も有名なヴォロネジっ子の一人。

 

見どころ

•  町の左岸を展望しながら散歩をするのにうってつけなのは、ロシア海軍創設300周年を記念して造られたアドミラルテイスカヤ河岸通り。

•  ヴォロネジは、演劇がさかんなことでも知られる。雑誌「フォーブス」ロシア版によれば、ヴォロネジ室内劇場は、ロシアで最もおもしろい地方の劇場のトップ10に入っている。チケット(500ルーブル〔約1500円〕~)は、同劇場のサイトで予約しておいたほうがいいかも。

 お薦めの演目は、「夢の島イニシュマン」(ロシア語)。

 他に、アレクセイ・コリツォフ名称ヴォロネジ・アカデミードラマ劇場(芝居「じゃじゃ馬馴らし」)とヴォロネジ国立オペラ・バレエ劇場(バレエ「くるみ割り人形」)がある。

 

•  ヴォロネジは、緑豊かな町で、散策を楽しみたいなら、タクシーで、コリツォフスキー辻公園、ペルヴォマイスキー庭園、あるいは、ペトロフスキー辻公園まで運んでもらうといい。

•  市の中心街は、革命大通り(旧ボリシャーヤ・ドヴォリャンスカヤ通り)で、ここには、レストラン、土産店、映画館が軒を列ねる。

こんな話題も:

よみがえる鐘の音

•  記念写真を撮るのにもってこいの場所は、カール・マルクス通り(結婚式の際に花嫁が抱えられて渡るカーメンヌイ・モスト〔石橋〕がある)、テアトラリナヤ通り、アドミラルテイスカヤ広場。

•  ヴォロネジには、正教の聖堂がたくさんある。ぜひ訪れたいのは、ブラゴヴェシチェンスキー主教座大聖堂、ポクロフスキー大聖堂、そして、ピョートル一世の時代にはすでにあったヴォロネジ最古の聖堂であるウスペンスキー・アドミラルテイスキー聖堂。

•  天気が好ければ、ユニークな文化財が保存されているヴォロネジ州南部の人気の自然保護区博物館ヂヴノゴーリエまで足を延ばすといい。

 

おみやげ

•  フルーツキャンディー「コリツォフの歌」(地元メーカー)

•  ボダイジュとソバの蜂蜜(中央市場で買える)

•  町の風景が描かれた壁掛け用の絵皿(地元の職人の作品)

 

アレクサンドルさんからのアドバイス

•   ヴォロネジには、国際空港があり、モスクワからの航空便もある。首都からは、バスや車や列車でも来れる。

•   お薦めのホテルは、市の中心にある「アート・ホテル」、あるいは、もっとリーズナブルな「アージムト・ホテル」。

•   市内で車を運転する場合は慎重に。しょっちゅう事故が起こっており、ドライバーの運転も乱暴なので。

•   地下鉄はない。最もポピュラーな交通手段は、マルシルートカ(乗合バス)。ふつうのタクシーの料金は、市内を移動する場合、100~300ルーブル(300円から900円)。

•   ピザハウス「ストレコザー(とんぼ)」(プレハーノフスカヤ通り53番地)のピザは、ヴォロネジ一。「カリツォーネ・ミ・アモーレ」をお試しあれ。

•   誰かとお近づきになりたいという人は、ぜひナイト・クラブ「エンジェルス」へ。常連は、ヴォロネジの粋な若者たちで、美形も多い。厳しいフェイスコントロールがあるので、スニーカーや破れたジーンズはご法度。

バルハト(ビロート)」は、ダンスも愉しめるゴージャスでおしゃれなカラオケバー。

 どちらも、入場は無料。

•   市の真ん中には、欧州最大のレストランの一つ「バラガン・シティ」(1000席以上)がある。他に、カリヤン(水煙管)カフェ「メスト」、DJカフェ「ジュマンジ」などがある。

•  「チジョーフのギャラリー」は、同名の実業家が経営する大型ショッピングセンターで、「モスコフスキー・プロスペクト」は、それよりやや小さいショッピングセンター。

•   モスクワより南なので、比較的に温暖。訪れるなら、気候のよい5月から9月にかけてが最高かも。では、すてきな旅を!

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