5月にルースキー・レポルチョル誌で発表された、ロシアの都市ランキングで、シベリアの街チュメニが第1位になった。
調査対象となったのは、人口60万人以上の都市。ランキングは、生活水準を示す経済統計と、就職サイト「スーパージョブ」で実施された投票の結果にもとづいている。
ルースキー・レポルチョル誌は、あえてモスクワとサンクトペテルブルクを調査対象から外している。この2都市は「連邦市」であり、予算編成が他の街とは異なるためだ。
西シベリアの都市チュメニは、産油地域の都で、市の予算は潤っている。だが、第1位は、ロシア人の投票結果によるものだと、ルースキー・レポルチョル誌は説明している。市の行政の活動もしっかりとしており、それによって近年のチュメニの社会・経済指標が伸びているという。
ロシア南部の都市クラスノダルは、ルースキー・レポルチョル誌のランキングで第1位に5回選ばれている。統計によれば、マンションなどの住居施設の建設に最も勢いがあり、地元住民によれば、商品とサービスが充実している。国内外の投資家の受け入れ態勢が最もオープンな都市でもある。
アゾフ海に近い都市ロストフ・ナ・ドヌは、交通の要衝、行政と経済の中心地であり、これらの要素が市のビジネスの発展へとつながっている。最も重要な質は柔軟性。変化する状況に順応でき、耐えられるという。
ウラル山脈の東側の都市エカテリンブルク。平均給与が高く、小売業の売上高でトップである。すべての新しいことにオープンな街で、2013年に「決断力があり、多様で、中央政府ともめることを恐れない人物」であるエヴゲニー・ロイズマン氏が市長に選ばれている。
タタールスタン共和国の行政中心地カザンは、社会・経済指標の一部で最高の都市。地元住民によれば、小中高校や幼稚園が充実し、良い仕事、休暇の場所があり、周囲の人が親切だという。また、街の観光の潜在性をうまく活かしている。「2017年FIFAコンフェデレーションズカップ」では、8~15万人が街を訪れる見込み。
ノボシビルスク= Panoramio/wikipedia
シベリアの都市ノボシビルスク。科学と産業の街である。市の行政は教育、文化、スポーツに多くの資金を投じている。ただ、住民は環境、安全性、職探しの面で満足していない。
シベリア南東部の都市クラスノヤルスク。製造の中心かつ物流の拠点。急発展の可能性はあるが、高い犯罪率に阻まれている。
ウラル山脈の西側の都市ペルミ。不景気であるが、地元住民から高く評価されており、国内の強力な文化の中心地になり続けている。
アレクセイ・モスコ、イラリア・カントロワ撮影
ボルガ川とオカ川の合流点に位置する都市ニジニ・ノヴゴロド。「インテル」、「華為」、「SAP」、「ヤンデックス」などのIT企業が集中する場所としても有名である。
サラヴァト・ユラーエフ像、ウファ=公有
農業と石油精製で知られるバシコルトスタン共和国の行政中心地ウファ。2015年にここでSCO(上海協力機構)とBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)のサミットが開催され、街は大きく変貌した。だが、地元住民は良い仕事がないことに不満を感じている。
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