国際結婚で生まれた子供

=ミハイル・ベズノソフ/PhotoXPress通信撮影

=ミハイル・ベズノソフ/PhotoXPress通信撮影

国際結婚をしているロシア人は、子供のロシア国籍の取得について、外国人配偶者の合意が必要なくなりそうだ。下院でこのような規定を廃止する法案が審議されている。

国際結婚と幻想 

1990年代初めに東西冷戦が終結して国にさまざまな変化をもたらしたが、そのひとつがロシア人と外国人による国際結婚の急増だ。ほとんどは妻がロシア人、夫が外国人というパターンである。ロシア人女性は各国に嫁ぐことを嫌がらなかったし、何よりも国際的な婚活市場における人気はダントツだった。

ロシア人女性の2人に1人は当時、幸福な西側の国で、白馬の王子様、正確にはメルセデス・ベンツの王子様と出会い、代々引き継がれてきた貴族のお城でなくとも、少なくとも海の見える大邸宅に住むことを夢見ていたと言えるだろう。

ところがそのような王子様へのロマンチックな幻想は、すぐに打ち消されてしまうのだった。実際にはこの現代の「シンデレラ」の多くが、普通の男性との質素な生活をがまんしなければならなかった。

 

外国人配偶者が合意した場合に限る 

しかし、結婚からしばらくたち、子供が生まれ始めると、ロシア人女性は、自分の子供に対する権利が制限されていることに気づき始める。ロシアでは1990年代初め、国際結婚で生まれた子供にロシア国籍が与えられるのは、外国人の配偶者が合意した場合に限るという法律が適用された。

このような法律は、アメリカ、カナダ、イギリス、イタリア、ドイツ、フランス、フィンランドなどの先進国には存在しない。両親のどちらかが母国の市民権を持っている場合は、その子供は自動的あるいは申請によって、その国の国籍を得ることができる。

ロシアの議員は数年前、この法律の見直しを試みたが、「外国人配偶者の権利を損なう」として却下された。

ドミトリー・メドベージェフ大統領(当時)は昨年4月に、国際結婚で生まれた子供がロシア国籍を得るための新たな手順を定めた法案を、下院(国家会議)に提出した。この中には、外国人の親の合意は今後不要になると明記されている。

国際的な家庭紛争が影響 

また法案の趣旨説明には、最近子供の引き取りに関する国際的な家庭紛争が多く発生したためと書いてある。紛争に際しては、子供にロシア国籍がないことが障害になっていた。

社会団体「ロシアの母」は創設されて1年強だが、その間22ヶ国に暮らすロシア人女性80人から、現地の後見機関が子供を養親に引き渡すために子供を連れて行ってしまったという相談があった。

このような理由で外国人の養親に引き渡された子供50人の存在が、現時点で明らかになっている。ノルウェー、ドイツ、フランス、カナダ、アメリカ、オーストラリア、イタリア、スペイン、マルタなどでこのような事例が見られ、ロシアの外交機関がロシア人の親を支援しようとする際、この法律が妨げとなってきた。

1月22日にようやく、下院の第一読会でこの法案が審議された。議員のほとんどが賛成したため、今後の審議でも難なく採決されそうだ。