3月半ば、カラシニコフ・コンツェルンが軍用AKの特徴を受け継ぐスムーズボア猟銃を世に送り出した。その名もTG2「マグナム」で、使用弾薬は猟銃用の366マグナム弾だ。
この銃はロシア国内外の民間人向けに作られた。NATOの強力な.308ウィンチェスター弾を使用するサイガ308カービンをベースにしている。新しい銃の弾薬の火力は.366 TKM弾と9.6×53 mmランチェスター弾の中間だ。
TG2 366マグナム弾の威力は3500ジュール以上で、これはAK-74Mの5.54×39 mm弾の3倍に相当する。
新しいカービンは、先代のTG2 366TKMと同様、バレルの先端に弾丸を安定させるためのパラドックス・チョークが付いている。
バレルとチャンバーにはクロムめっきが施されている。着脱式のマズルブレーキ、横折れ式ストック、短い8発入りマガジンも備える。
重さは3.8キログラムとやや重い。バレルの長さは415ミリメートルで、全長はストックを畳んでいない状態で945ミリメートル、ストックを畳んだ状態で700ミリメートルだ。
この銃はロシア連邦の法律の要件を満たしており、そのためストックを畳んだ状態では発砲できない。
TG2カービンはスムーズボア銃だ。猟銃の所持経験がなくても買うことができる。
少し前、カラシニコフは同じく初心者向けのTG2シリーズの猟銃を発売している。
カラシニコフが生み出した初代TG2は高価な366 TKM弾を使用する。
この銃のデザインは、世界で広く流通している7.62×39 mm弾を使用する軍用AKの103シリーズを踏襲している。
「TKM弾は7.62×39 mm弾よりも1.5倍重い。そのストッピングパワーは大きく、中型獣の狩猟に適している」と軍事評論家のドミトリー・サフォノフ氏は言う。
TGシリーズは従来の軍用アサルトライフルに比べて人間工学的な改良がなされている。例えば、新カービンは素早く操作でき、セーフティーモードから射撃モードの切り替えも容易にできる。
「古典的なレイアウトではセーフティーを掛けるためにはグリップから手を放す必要があった。新しいレイアウトはこの人間工学的な問題を解決している」と評論家は加える。
TG2のフォアエンドには、最新のスコープやレーザーポインター、光学装置を取り付けられるようピカティニー・レールが付いている。これもまた366 TKMシリーズと366「マグナム」シリーズの違いの一つだ。後者にはNATO式のレールではなく、いわゆる「ダブテール」が付いており、こちらにも光学装置は付けられるが、その性能はやや劣る。
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