AK-12の試作品と現行品の違いは何か

Sergey Bobylev/TASS
 性能は高かったが、頑丈さでは劣っていた。

 AK-12の試作品が公開されたのは2012年だが、それは現在ロシア軍で使用されている現行品とはかなり異なっていた。新世代AKの目標は、主要なライバルであるアーマライトやヘッケラー&コッホ、FNなどの欧米製品をアサルトライフル市場で凌ぐことだった。大きな期待を背負って2012年に登場したAKの試作品は、その目標を達成していた。

試作品

 AK-74Mは21世紀初頭には旧式の銃となっていた。戦場では外国製のライバルの方が優れた性能を示し、使いやすく、付属品も豊富で、精度も高く、射撃の反動も小さかった。AKのライバル製品は、AKに比べて過酷な気象条件での頑丈さに欠けていたが、それでも世界中で活動する特殊部隊にはAKよりも遥かに好まれていた。

 「AKのプラットフォームは、いくつもの改良を必要としていた。射撃中の銃のバランスを維持できる連射機構、銃の両側の親指のすぐ上の位置に配された射撃モードのセレクター、スライドストップ、銃の左側に移すこともできるボルトハンドル。現行のAK-12にこれらの改良が加えていれば、戦場でナンバーワンのアサルトライフルになっていただろう」と匿名希望の治安・国防関係職員はロシア・ビヨンドに語る。

2012年のAK-12

 彼の指摘では、2012年に公開されたAK-12の試作品には、現行のものの諸特徴に加え、上述の特徴もすべて備わっていたという。だが、あることが原因で技師らはこれらの特徴を捨てることになった。

現行のAK-12

 とはいえ、新しいAK-12も一歩前進しており、その着脱式の新しい横折れストックはいかなる撃ち手の体型にも合わせることができる。兵士は、たとえ防弾チョッキを着ていても、平原や森林、射撃場の泥や草の中を這っていても、銃を自分に合わせて調節することができる。

 また、AK-12の新しいグリップは、ライフルを完全に無力化するのに必要な装置をすべて備えている。

 新しいAKのマガジンは透明な窓が付いており、残弾数を容易に確認できる。AK-74やRPK-74のマガジンとも互換性があり、新しいRPK-16マシンガンの96発入りドラムマガジンを使うこともできる。もっとも、96発入りマガジンを試せるのは今のところカラシニコフの射撃場だけだが、それでも実戦で実際にこれを装着する可能性はある。

 ピカティニーレールも銃の上下に付いている。これにより、スコープやレーザーポインター、光学機器、フラッシュライトなど、好きな付属品を取り付けられる。

 軍用モデルの先端には、窓を割ったり有刺鉄線を切ったりできるマズルブレーキが付いている。AK-12の作動方式が従来通りガス圧・ローテイティングボルト方式であることは言うまでもない。

なぜAK-12はNATOのアサルトライフルと渡り合える特徴を失ったか

2020年のAK-12

 国防産業の専門家でありカラシニコフ・コンツェルンの射撃指導員でもあるウラジーミル・オノコイ氏によれば、これらの特徴はAKの頑丈さを損なうものだったという。いくつかの特徴は軍事施設で行われた軍事試験に合格できず(頑丈さをテストする耐久試験についてはこちらの記事をどうぞ)、また別の特徴も「不必要であり、製造コストがかさむ」という国防省高官の判断でお蔵入りとなった。

 「スライドストップを付けると、AKの新たなマガジンを開発しなければならない。そうすれば余分に予算を割かなければならず、かつ『数百万個あるAK-47のマガジンはどうするか』という疑問が生じる。新しいマガジンキャッチを付ければ、AKの内部機構に変更を加えなければならない」とオノコイ氏は話す。

 ともあれ先述のように、AK-12はかなり前進した。確かに、本気を出せばもっと良いものができただろう。では次なるAKモデルで本気が実現されるだろうか。きっと実現される。

カラシニコフ・コンツェルンの最新の民間モデルAK-521がどんな銃か知りたければ、こちらの記事をお読みいただきたい

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