ロシアが再び回転式散弾銃を製造

Vitaly V. Kuzmin/vitalykuzmin.net
 2000年代初頭に登場したユニークな5連装ショットガンが間もなく復活し、猟銃市場を席巻することになるだろう。

 3月初旬、ロシアの大手兵器メーカー、ロステフ社が回転式ショットガンMTs-255を市場に復活させる計画を発表した

 これは民間用の5連装12ゲージ・ショットガンで、100㍍以内の標的を有効に仕留められる。

 「回転式散弾銃は米国の南北戦争で最初に登場した。コルト社が最初にこの種の銃を製造した。だが、この武器にはさまざまな設計上の欠点があり、米兵の間では人気を得られなかった。それが今や、これから狩猟を始めようという人を惹き付け、熟練のハンターの装備の幅を広げる銃になるだろう」と雑誌「祖国の軍備」のヴィクトル・ムラホフスキー編集長はロシア・ビヨンドに話す。

 彼によれば、現在米国では、回転式散弾銃は博物館か個人の武器コレクションでしか見られないという。「外国のユーザーは回転式よりもセミオートやポンプアクション式のショットガンを好む。したがって、ロシアのMTs-255は今や唯一無二の製品と言える」とムラホフスキー氏は続ける。

ロシアの回転式散弾銃の長所と短所

 「ロシア初の回転式散弾銃が現れたのは2000年代初頭のことだ。だが、さまざまな経済的な理由、マーケティング上の理由によってMTs-255は製造中止となった。今日、ロシアおよび世界の経済状況は徐々に正常に戻りつつあり、兵器メーカーは新奇なデザインの銃で兵器市場を活気づけようとしている」と編集長は言う。

 初期のMTs-255の所有者の一人、アレクサンドルさんは、この銃はダブルバレル・ショットガンやセミオート・ショットガンに比べてバランスが良いという。

 「この銃の重心はシリンダーにあり、銃を構えると重さが両手の間に均等に分散される。主さがおよそ3.5キログラムもあるにもかかわらず、分解・組立てもとても楽だ」とハンターは言う。

 トリガーストロークは長いが、同時に滑らかで、快適に撃てる。銃の分解は非常に簡単で、訓練を受けていなくても一分以内にばらせる。トリガー機構は丸ごと外れる。これは銃をメンテナンスする際に非常に便利な特徴だ。

 「失くしてしまいそうな小さな部品はない。組立てに筋力も必要ない。すべてがとてもシンプルでスムーズだ」とアレクサンドルさんは話す。

 今度は短所を挙げよう。トリガーが繊細なため、効果で高品質の弾薬を使う必要がある。粗悪品だと狩猟中に不発を起こしかねないからだ。

 「弾の再装填にとても時間がかかる。薬莢はシリンダーから指か棒で押し出さなければならない。シリンダーをスイングアウトすると大きな音が鳴り、動物が逃げてしまうかもしれない」とアレクサンドルさんは指摘する。

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