① この巨大なヘリコプターは、ソ連・ロシアのヘリコプター産業の誇りだ。全長40㍍のMi-26は世界最大のヘリコプターで、現在までに318機が製造されている。
クビンカ飛行場で曲技飛行チームの練習に使われているMi-26。
アレクセイ・クデンコ撮影/Sputnik② この空飛ぶマンモスは、最大20㌧の貨物を、機内に収納するかケーブルで吊り下げるかして運ぶことができる。
ロシアのヘリコプターMil-Mi 26がスイスのチーム「Alinghi」を載せた巨大なカタマランAlinghi 5 をレマン湖から北イタリアの港ジェノヴァまで運んでいる。2009年8月7日。
AP③ およそ90人の空挺兵がゆとりをもって搭乗でき、60人の負傷兵を寝かせて運ぶこともできる。しかし、バスケットボールコートがすっぽり入る貨物室を持つMi-26の機内には、100人以上の乗員が詰め込まれたこともあった。
外国メディアのジャーナリストたちがMi-26に乗っている。中国国境付近、シベリアのツゴル演習場で行われたロシア軍秋季大演習「ヴォストーク2018」ヘ向かう途中。2018年9月13日。
AFP④ Mi-26は1984年にアフガニスタンでデビューした。このヘリコプターは武器を輸送し、負傷兵を戦場から避難させ、損傷を受けたMi-8ヘリコプターを救出した。
Mil Mi-26
ヴィタリー・アルチュノフ撮影/Sputnik⑤ 2002年、この象徴的なヘリコプターは再びアフガニスタンの空域に入った。損傷を受けたヘリコプターMH-47E「チヌーク」とAS532「クーガー」を山地から救出するのに使われたのだ。
⑥ このヘリコプターは、軽戦車や歩兵戦闘車を難なく運ぶことができるが、軍事利用がすべてではない。Mi-26は、産業部門では材料の運搬や建設作業に用いられている。消火活動に使われることもある。チェルノブイリ原発事故の際には人々の救出活動に当たった。
Mi-26と吐水装置VSU-15。ロストフ州の消防訓練にて。
セルゲイ・ピヴォヴァロフ撮影/Sputnik⑦ 2009年、サンクトペテルブルク市民が固唾を呑んで見守る中、Mi-26はTu-134飛行機をプルコヴォ空港から非常事態省の訓練場まで運んだ。
Mi-26が旅客機Tu-134をサンクトペテルブルク郊外にあるロシア民間防衛問題・非常事態・自然災害復旧省のトレイニング・センターヘ運んでいる。
AP⑧ この航空機は重い貨物だけ運んできたわけではない。一度、北極で母親を失った子熊の救助要請を受けた。幸運な子熊は救出され、自然保護区に移送された。
Mi-26が多冬極氷に着陸する。
AP⑨ しかし、「Mi-26の最も変わった貨物」の称号に相応しいのは、20㌧の毛むくじゃらの冷凍マンモスだろう。
The remains of a c. 20,000 year old woolly mammoth were extracted and airlifted by a MI 26 helicopter from the frozen tundra of the Taimyr Peninsula in Siberia. In 2000, the careful defrosting operations began with the use of hairdryers to keep fur and other soft tissue intact. pic.twitter.com/W6YNJD91iM
— Ticia Verveer (@ticiaverveer) 2017年12月17日
⑩ 不幸にも、世界最大のヘリコプターは、史上最悪の撃墜事件に遭ったことでも知られている。第二次チェチェン紛争中の2002年、Mi-26はチェチェンの戦闘員らに撃墜され、乗員127人が死亡した。
グロズヌイから80キロメートル西にロシアの軍事基地。兵士たちはチェチェン共和国の前線に運ばれる予定。1994年12月16日。
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