ゴミのリサイクルが徐々に発展

サンクトペテルブルク、ミトロファニエフスコエ通りのリサイクル工場=

サンクトペテルブルク、ミトロファニエフスコエ通りのリサイクル工場=

ルスラン・シャムコフ撮影/タス通信
 ゴミ集積地の方がリサイクルよりも儲かるという現状はあるものの、ゴミの分別やリサイクルがロシアで徐々に発展している。使用済みペットボトルのリサイクル機械を導入する企業もあらわれている。

 国際環境保護団体「グリーンピース」のデータによると、ロシアのゴミ集積地の総面積はスイスの国土に匹敵する4万1000平方キロメートル強。だがグリーンピースの関係者によれば、状況は改善し始めているという。 

 ロシアでは今月末にも、「生産および消費の廃棄物について」改正法が施行される。それまでにロシアの各地域が、分別してリサイクル、ゴミ集積地に送る、または焼却のいずれかのゴミの取り扱い方法を選ばなくてはならない。対応プログラムの有無で連邦予算の配分が決まる。

 グリーンピース・ロシア有害物質プログラムのドミトリー・アルタモノフ責任者はこう話す。「過去30年間、国には廃棄物をめぐる状況を評価する一貫した基準がなかった。今後は指標で比較可能になるため、どこがどういった努力をしているのかが見えてくる。これは行政の心得や意欲を評価できる機会」

 グリーンピースは7月末、「ゴミ・プログラム」にもとづく地域のランキングを作成した。分別とリサイクルの発展状況で上位になったのは、ウラジオストク、ウラジーミル、ヤロスラブリ、ノボシビルスクであった。

 

価値ある廃棄物

 モスクワ郊外の「プラルス」は、「ボトル・トゥ・ボトル」リサイクル技術で稼働しているロシアで唯一の工場。つまり、使用済みペットボトルから新たにペットボトルをつくっている。ボトル・トゥ・ボトルは無限だ。プラルスの最も積極的な買い手の一社は「コカコーラ・ヘレニック・ボトリング・カンパニー・ロシア」。

 リサイクルのためにロシア全土から使用済みペットボトルを集めなくてはならない。プラルスの主任技師ドミトリー・シカジンさんはこう話す。「クラスノダル地方とクリミアのペットボトルは他のところのものよりずっときれい。あっちは雨が降らないから、中央ロシアのようにペットボトルに汚れや土が入っていることが少ない」

ロシアのペットボトルは今のところ、リサイクル用としてヨーロッパ諸国に引き取られることはないという。食品廃棄物と混ざっていることが多いためだ。そういったペットボトルは臭いだけでなく、レーザーでペットボトルの種類と色を判別し、4色にわける選別機械の認識を妨げる。プラルスでは作業員による選別も追加せざるを得なくなった。

 

リサイクルの採算

 ロシアでは今のところ、分別ゴミの収集場所がまばらだ。例えば、公式人口1200万人強のモスクワには、分別ゴミを出せる場所が300ヶ所しかない。モスクワのゴミの90%がゴミ集積地に送られ、6%が焼却され、わずか4%しかリサイクルされない。

 リサイクルの発展を阻んでいるのはその採算の悪さ。ゴミの引き取り料を受け取って、ゴミを集積地または焼却場に送る方が、収益性が高い。リサイクル工場の収入は、リサイクル品の販売からしか得られない。

 「ゴミ集積地が受け取る料金のせめて半額でもリサイクル業者が受け取ることができれば、状況は理想的になるだろう。リサイクル業者はペットボトルをゴミ集積地からも買っている」とアルタモノフ責任者。

 ロシアの各地域で分別収集とリサイクルを導入するよう求めるグリーンピースの嘆願書に、約19万人のロシア人が署名した。 署名集めは続いている。

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