ウクライナ情勢8/19情勢

ロシア通信

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月曜日に掲載された一連の記事は、先週末の主要テーマ、すなわち、ロシア、ウクライナ、フランス、ドイツの外相による四者協議に関するものだった。

 エクスペルト誌は、協議の結果を悲観的にとらえ、こう伝えている。外相らは、まちまちな議題の協議のためにベルリンに集まった。西側諸国の主な狙いは、依然として、ウクライナの親欧州性を維持したままの南東部における紛争の鎮静化であり、ロシアは、軍事対立の不毛性をわきまえており、交渉による問題の解決へ向けて歩み寄る用意がある。現在、南東部の戦線における状況は、ウクライナにとって楽観を許すものではなく、ウクライナ軍は、武装勢力を壊滅できずにおり、反テロ作戦は、まちがいなく泥沼化する。残されている二つ目の選択肢は、冬を待つことであり、冬になれば、ウクライナ当局にはもはや作戦遂行のための手段も可能性もなくなり、ウクライナ政府は現実的な交渉に応じざるを得なくなろう。

 

 ニュースサイト「自由プレス」は、こう伝えている。協議の過程をコメントした「政治テクノロジーセンター」のアレクセイ・マカルキン副所長は、四者協議の見通しを懐疑的にとらえており、ウクライナがその可能性のあるうちはもっぱら武力で問題を解決しようとし続ける点を指摘して、「正反対の戦略実現のためのリソースが維持されているうちは、合意はきわめて難しい」と述べた。CIS(独立国家共同体)諸国研究所のデニス・デニソフ所長は、事態をより楽観的にとらえており、二月ぶりに協議が再開されたことを前向きに評価し、「こうした協議が継続されれば、近いうちに、合意が達せらせ、現在ドンバス(ドネツ炭田)で実施されている行動が停止される」と述べた。

 

 コメルサント紙は、ウクライナとの国境におけるロシアの人道支援物資をめぐる状況について、こう伝えている。先週末にロシアとウクライナと赤十字国際委員会のあいだで通過の条件が調整されたにもかかわらず、今のところ車列は国境を越えることができていない。赤十字国際委員会のメンバーらによれば、こうした滞留は、ルハーンシク(ルガンスク)への物資に伴走する国際組織の代表らの安全確保の問題が未解決なことに起因している。地元の住民らによれば、国境から15キロのまさに物資の輸送ルートにあたる地点で砲撃の応酬が続いており、赤十字国際委員会のそうした懸念は、もっとも至極である。

 

 コメルサント紙は、別の記事で、ウクライナ当局があらかじめ「戦勝パレード」として考えついたパレードが8月24日の独立記念日にキエフで催されることについて、こう伝えている。そのパレードには、国の東部における作戦に加わっている部隊も参加する。しかし、一連のウクライナの政治家は、現在の状況でのパレードの実施は相応しくない、とみなしており、専門家らは、ウクライナ情勢に関するベルリン協議におけるウクライナの強硬姿勢の理由をそうした当局のプランに見てとっており、パレードを前に東部での戦闘行動は激しさを増すと予想している。

 

 ガゼータ・ルは、今後のウクライナ情勢の四つのシナリオを描いて、こう伝えている。もっとも現実的に思えるのは、ドネツィクとルハーンシクを構成下においた状態でのウクライナの連邦化であり、このシナリオでは、新興財閥のリナト・アフメトフ氏が、ロシア・ウクライナ間の紛争解決の仲介役として、地域に対する監理を保障するための枢要な役割を担い、ドンバスは、自主性を強めるものの、ウクライナの構成下に留まる。記事の執筆者であるヴラジーミル・デルガチョーフ氏によれば、現代のウクライナの政治的ディスクールにとって「連邦化」はもはや「国家背信」とほぼ同義であり、ウクライナ政府には別の用語を探す必要がある。他のシナリオは、ロシアにとってはるかに深刻なものである。それは、地域の状況不安定を招いている非承認共和国としてのドネツィクおよびルハーンシクの存続、あるいは、ドンバスの完全な軍事的壊滅および抵抗の鎮圧(これはウクライナに対するロシアの影響力の完全な喪失を意味する)、あるいは、それでなくとも緊張したウクライナおよび西側との関係が極度に悪化する可能性を孕んだロシアの軍隊の導入である。

 

 ロシースカヤ・ガゼータ紙は、戦闘のために水の供給や鉄道の運行が停止しているドネツィク市の危機的な状況について、こう伝えている。市当局は、不定期間の完全な断水を住民に予告し、「現時点では戦闘行動による破壊の規模や復旧作業に要する期間について判断しかねる」としている。また、ドネツィク市内は、線路の破壊により土曜日から鉄道が不通となっており、88の変電所が稼働せず深刻な停電に見舞われている。

 

 ロシースカヤ・ガゼータ紙は、また、ウクライナ当局が国内において皆兵義務を導入する意向であることについて、こう伝えている。ウクライナ国防省は、早くも年末までに実現される予定の各兵科共通の兵役義務者養成の構想を国内のメディアに明らかにした。ウクライナ国防省のプリスリリースによれば、新兵のコースはすべての市民の義務となる予定で、女性向けには民間防衛および医療活動を内容とするプログラムが作成され、近く大都市に最初の実験班が編成される、という。