ウクライナ情勢6/27報道

ロイター通信

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EUとの「連合協定」はウクライナ経済に打撃(独立新聞 

 「独立新聞」は、欧州連合(EU)がウクライナ政府を経済的な“自殺”に追い込もうとしていると伝えている。

 ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領は、27日、EUとの「連合協定」の経済部分に調印した。協定案の準備は2007年に始まったが、EUとの自由貿易圏がウクライナ経済に打撃を与えるとして、昨年11月に当時のウクライナ政府が調印の保留を決めた。潜在的なEU加盟国がEUとの関係を緊密にするためのこの連合協定が結ばれると信じていた国民と、ヨーロッパのステータスを得ることに期待していた大企業が、この決定を不服とし、EUとの統合を目指して行動。これが革命まで発展した。ウクライナ新政府は何よりも先に、EU統合方針を復活させることを宣言した。

 協定の経済部分は可能な限り詳細に作成されており、ウクライナ政府に政治的意思さえあれば、生活のあらゆる領域をヨーロッパ標準まで高められるような改革を行うに、十分な内容だという。協定のロードマップには、EUからの金融支援も定められている。すべての資金は特恵融資として手続きされ、その活用は管理され、さらにウクライナ東部のロシア市場への依存を低減する目的で、同地域の経済改革支援にあてられる。

 EUがウクライナ政府への圧力を強めたとキエフでは言われている。またこれがウクライナを経済的な自殺に追い込むとの意見がロシアにある。協定の調印後、ウクライナの通貨グリブナの価値が急落し、インフレからハイパーインフレへと移行し、国民の生活水準が著しく低下する可能性があるという。さらにウクライナ政府の行動は冒険であり、ウクライナ経済の安定化にはロシア市場が必要だという。

 

極めて前途多難なポロシェンコ大統領(ヴズグリャド紙 

 「ヴズグリャド」紙は、ポロシェンコ大統領に政権と国を維持できる可能性はないと書いている。

 ウクライナ南東部の降伏条件とも言えるポロシェンコ計画を南東部側が受け入れることはないが、ポロシェンコ大統領には明らかに戦う気はない。そのため、大統領はほぼ行き詰った状況にあっても、「ウクライナ統一の戦士」というイメージを守ろうとする。

 大統領がアメリカとEUからの無条件の支援を頼りにしてすべての計画を作成していること、そして欧米の道具にされていることは明らかだ。アメリカは今でも、ウクライナ政権が軍事的に勝利する可能性があると考えている。

 アメリカのロシアへの圧力が強まるほど、またその圧力が乱暴になるほど、アメリカ人は自国の外交政策の失敗に失望するだろう。アメリカ政府は遅かれ早かれ、ウクライナ問題に関してロシアに圧力をかけても無駄だということを認めざるを得なくなり、ウクライナから離れることになる。

 ポロシェンコ大統領には3つの行動の選択肢がある。それは南東部を武力で潰す、協議で維持し続ける、あるいはドネツィクとルハンシクを失う。どの道、現在の統一されたウクライナはなくなる。

 

ウクライナ憲法改正法案の問題点(エクスペルト誌 

 「エクスペルト」誌は、ウクライナ憲法改正法案について、ウクライナの今後の発展のために重要かつ必要であるが、ウクライナ南東部のもっとも重要な要求には応えていないと書いている。

 憲法改正法案によると、行政区画ごとにロシア語と他の少数民族の言語に特別のステータスを与えることができるという。だがそれ以上はない。

 ウクライナ政府を理解することは可能である。CISで広く使われているロシア語が公用語になると、ウクライナ西部でしか話されていないウクライナ語は事実上、地方の言語に変わってしまうことを危惧しているのだ。ウクライナ語がロシア語との文化的競争を維持することは不可能で、結果的に、新しいウクライナという国が打撃を受ける。

 一方で、ウクライナの社会的な亀裂は、短期的優先事項のために、長期的優先事項の一部を犠牲にしなければならないほど深い。反乱を起こしている今の南東部にとって、憲法改正案は受け入れられるものではないだろうし、ウクライナ政府の武力攻撃を受けた後は、良くて連邦化に合意する程度だ。