「あれは地元の自警団」

アレクセイ・ニコリスキー/ロシア通信撮影

アレクセイ・ニコリスキー/ロシア通信撮影

ウクライナの危機発生以来初めて、プーチン大統領が沈黙を破って記者会見を行い、同国の情勢に関する自身の見方を示すとともに、過激主義者主義者の抑制と国家の統一の回復を呼びかけた。

ウクライナ情勢 

 「ウクライナの状況ははっきりしている。あれは武力による政権奪取で、誰もこれには疑問の余地がない。私にとって疑問なのは、なぜこんなことをしたのか、ということだ。なぜ国をカオスに引きずり込む必要があるのか? 分からない。単に自分の力を誇示しようとしたというなら、愚かな行為だと思う。ところが、こういう行為で、ウクライナの南部と南東部を揺さぶったのだ。私は彼らに向って(ウクライナの新政権――編集部注)、千回も口を酸っぱくして言った。『なぜあなたたちは国を分裂させているのか、何をやっているのか』と。結局、新憲法を採択して、国民投票を実施しなければならない。すべてのウクライナ国民が、自分たちも国の基本的原則の形成に影響を与えることができる、と感じられるように。もっとも、これは我々の仕事ではないが」

 

外国の勢力の影響? 

 「すべてこれらは周到に準備されていた(ウクライナの権力“奪取”のこと――編集部注)。西側の“教官”たちは大いに努力した。もっとも、政権が強力であったならば、どんな民族主義者も、あんなポグロムを行うことはできなかったし、今我々が目の当たりにしているような結果をもたらすこともなかったろう。アメリカのどこかのでっかい水溜りで、ネズミに対して何か実験でもしているような感じが、私にはときどきする。その際、実験がどんな結果を招くか全然考えていないのだ」

 

軍事力行使 

 「軍事力を行使するのは極端なケースだけだ。だがロシアは、ウクライナの正当な大統領であるヤヌコヴィッチ氏から直接、同国の市民を守るための軍事援助に関する要請を受けた。我々は、ネオナチ、民族主義者、反ユダヤ主義者が、キエフを含むウクライナのいくつかの地域で跋扈するさまを見ている。軍事介入は最後の手段であり、我々はウクライナ国民と戦おうなどとは思っていない。仮に軍事介入を決定するとしても、それは、もっぱら市民を守るためだ。我々は、誰かを隷属させようとか、誰かに自分の意志を押し付けようとかしているわけではないが、もし彼ら(ロシア系住民――編集部注)が迫害されたり、殺されたり、愚弄されたりした場合は、傍観しているわけにはいかない」

 

クリミア 

 「軍事衝突はまったくなかったし、一発の弾丸さえ発射されなかった。我々がやった唯一のことは、自分たちの施設の守りを固めたことだ。我々は介入するつもりはないが、あらゆるウクライナ国民が、国政への参加と国の将来の決定において、同等の権利を与えられるべきだと考えている。

 

あれは(クリミアに出現した軍隊は――編集部注)地元の自警団だった。我々はその準備には加わっていなかった。 

 クリミアのロシア領への併合の問題は検討されていない。クリミアの住民は、自由に意志を表明できる条件の下で、自分の運命を決める権利をもっている。民族自決の権利は誰も廃止していない。我々は決して、誰も挑発するつもりはないし、そうした気分を煽るつもりもない」

 

ヤヌコヴィッチ氏 

 「彼にはもう政治家としての将来はない。そうした彼の運命に我々が関わることにしたのは、もっぱら人道的な配慮からだ。ウクライナでは殺されてしまっただろうと思う」

 

ガスの価格 

 「ガスプロムは元の価格に戻ることはない。同社は、現在の割引価格を延長しない意向だ。四半期ごとに、それを導入するか否かで、双方で合意して決めてきた」

 

ウクライナへの財政援助 

 「我々は基本的に、他の財政援助を検討する用意があるが、西側のパートナーたちは、それをしないようにと我々に頼んでいる。IMF(国際通貨基金)の枠内で協力してやるように、と言うのだ。経済の健全化のために改革を実施するよう、ウクライナ政府を促すためだという。ロシア政府は現在、さまざまなヴァリエーションを検討している。3日前、私は政府に対し、ウクライナの当該省庁と政府レベルでの連絡を再開するよう指示した。経済関係を断絶させず、経済復興に向けて維持するためだ」

 

国際社会の反応 

 「我々の行為は、不当なものとして非難を浴びている。しかし、思い出してほしいのだが、アメリカも、イラクやリビアで、いかなる承認も得ずに、あるいはそれを歪めて行動した。我々の行動は、国際法に完全に則っている。なぜなら、我々には正当な大統領の要請があり、我が方の利益にも合致しているからだ。文化的、歴史的に緊密に結びついた人々を助けているのだから」

 

制裁 

 「制裁の影響については、それを課そうとしている当人たちがよく考えなければならない。制裁はお互いの損失だ。我々のパートナーたちは、武力による政権奪取を援助し、それを正当な権力と呼んでいる。ロシアに対するあらゆる脅しは、非建設的で有害だと思う」

 

パラリンピック 

 「もしパラリンピック開催をやめさせようとする者がいたら、そういう人間には『神聖さ』に関するいかなる観念もない。だから、開催するうえでいかなるリスクもない」

 

ロシア通信の記事を参照。