ネヴァ川~アムール川の名橋10選
Anton Denisov/RIA Novostiドヴォルツォヴイ・モスト(宮殿橋)、ネヴァ川=Global Look Press
ロシアの橋といえば、サンクトペテルブルクのネヴァ川にかかる跳ね橋。川自体が帝国様式のシックな建物と美しい堤防にはさまれた、特別な雰囲気のただよう場所である。
サンクトペテルブルク市中心部とワシーリエフスキー島をつなぐドヴォルツォヴイ・モスト(宮殿橋)は、人気の観光スポット。観光客は橋があがる様子を見ようと、夜遅くまで待つ。橋が建設されたのは1916年。長さは250メートル。
1992~2002年に建設された橋、カマ川、タタルスタン共和国、ロシア= Global Look Press
カマ川はボルガ川最大の左支流で、重要な航路。この橋が建設される前、川が凍結する時期にしか対岸に渡ることができなかったし、自動車は5トン以下に限られていた。
1992~2002年に建設されたこの橋には、名前がない。ソロチイ・ゴルィ村にあり、カザン市からカザフスタンの国境まで伸びる239号線の一部となっている。総延長14キロのロシア最長の橋。
セレブリャヌイ・モスト(景勝橋)、モスクワ川=アントン・デニソフ/ロシア通信
モスクワ川にかかるこの橋は、ジューコフ元帥大通りと人気のセレブリャヌイ・モスト(景勝橋)をつなぐ。長さ1.5キロで、2007年に開通した。アーチのカプセルには展望室とレストランがある。
高さ105メートルのアーチにより、ヨーロッパで最も高い斜張橋になっている。橋の名前は「ジヴォピスヌイ・モスト」すなわち「絵のように美しい橋」。
ただ、完全な下水道システムの設置の問題により、レストランが閉鎖され、身分事項登録(ZAGS)課が入ることになった。特別なエレベーターが設置された後、ZAGSの活動が始まる。
コムナリヌイ橋、エニセイ川= フレイドベルグ/ロシア通信
「コムナリヌイ橋」はクラスノヤルスクのエニセイ川にかかる橋。ニキータ・フルシチョフ時代の1961年に開通した。長さ2.3キロで、長年アジアで最も長い橋であったが、1982年にインドで5キロのマハトマ・ガンジー橋が開通し、最長の座をゆずった。
エニセイ川の河岸から見ると特に圧倒される。この橋は10ルーブル紙幣の裏の絵柄にもなっている。1560トンの鉄筋コンクリートのアーチも特徴である。
「赤い龍」、ハンティ・マンシスク市=Legion Media
シベリアのハンティ・マンシスク市のイルトィシュ川には、赤い複雑な金属製の構造物であることから、「赤い龍」と非公式に呼ばれている橋がある。
長さは1.3キロ。ペルミ市からトムスク市まで伸びる2545キロの高速道路の一部。
ムロム橋、オカ川=Legion Media
オカ川はボルガ川最大の右支流。このムロム橋は、ロシア連邦道路局が行ったロシアで最も美しい橋の投票で第1位を獲得し、その記念銘板「ロシアで最も美しい橋」が橋の支柱の1本に取り付けられている。ちなみに、第2位は「赤い龍」である。
長さ1.4キロの橋は2009年に開通した。強風がこの斜張橋に吹きつけると、橋が歌っているように聞こえる。
ウラジオストク市とルースキー島を結ぶ「ルースキー(ロシア)橋」= アレクセイ・クデンコ/ロシア通信
サンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジ(金門橋)に似たウラジオストクの「黄金橋」は、すでに街のシンボルになっている。2012年ウラジオストクAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議に向けて、金閣湾に建設された。
この橋には、「兄弟」橋がある。東ボスポラス海峡にかかる、ウラジオストク市とルースキー島を結ぶ「ルースキー(ロシア)橋」。
新2000ルーブル札の絵柄に採用され、今年にもお目見えする。長さは3キロ強。フランスのミヨー橋に続く世界で2番目に高い橋(324メートル)である。ルースキー橋は夜になると、ロシア国旗にライトアップされる。
「スカイブリッジ」、ソチ=ミハイル・モクルーシン/ロシア通信
ムズィムタ川の流れるアフシトィリ峡谷にかかる世界最長の人道つり橋「スカイブリッジ」(439メートル)は、歩くのも怖いが、下から見ても怖い。橋は公園「スカイパークAJハケット・ソチ」の一部で、ソチ冬季五輪が開催された2014年に建設された。
公園は「クラスナヤ・ポリャナ」スキー場に続く道の途中にあるため、見つけるのは簡単。207メートルのバンジー・ジャンプもできる。
「ミレニウム橋」、カザン市=Global Look Press
「ミレニウム橋」は2005年、カザン1000周年を記念して建設された。長さは835メートル。径間がそれほど長くないため、ケーブルはどちらかと言えば装飾要素で、その要素を組み合わせた桁橋である。
橋は今、カザン市の主要な名所となっており、夜になるとM(ミレニウム)の文字が浮かび上がる。
アムール川にかかるハバロフスク橋=ヴィターリイ・ベロウソフ/ロシア通信
アムール川にかかる、アムールの奇跡とも呼ばれているハバロフスク橋は、最も歴史の長い橋の一つ。1900年パリ万博で、この橋のデザインは金メダルを受賞している。
開通したのは1916年。ロシア革命や戦争があっても残った。橋が建設された当時、206キロはユーラシア最長であった。
1990年代後半に改築され、現在の長さは4キロ。鉄道道路併用橋で、シベリア鉄道の一部でもある。5000ルーブル札の絵柄になっている。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。