国後島の生活:ツイッターに綴られる驚くべき事実

© アレクサンドル・ダヴィドフ
 エリザヴェータ・ダヴィドワさんは17年、国後島で暮らした。彼女はこの島を愛情を込めて「ナルニア国」と呼ぶ。ツイッターで得意なことについて投稿し、集めたライクの数だけ事実を言うフラッシュモブ「1ライク1ファクト」で、エリザヴェータは島の地震や海のノミや毒グモのこと、そして日本との近さについて綴っている。

 彼女の投稿にはこれまでにすでに1万1,000以上のライクが集まっているが、その中からロシア・ビヨンドがもっとも興味深い事実を集めた。

火山と地震について

  • 「島には4つ火山があり、そのうちの3つが活火山である」。
  • 「島の人々は地震に反応しない。小さな揺れであれば携帯から目を上げることすらしない。ときどき棚が揺れたり、食器が落ちたりすれば、慌てて家から飛び出すこともある」。
  •  「月に行ってみたいけど、そんなお金はないという人は、噴気孔に注目して欲しい。これは火山活動およびそれに伴う熱水活動によってガスが噴出する穴で、霧に包み込んで地球上のすべてを忘れさせてくれる。硫黄の噴出で地球をきれいなレモン色に染めてくれるだろう」。
  • 「親愛なるマグルたち、わがナルニア国では住宅の暖房は火山から来ている。火山のスイッチを切ることができない限り、家の暖房もスイッチを切ることができないと思ったあなたはロシア人を過小評価している」。

動物について

  • 「馬。わたしたちの村では馬が普通に歩いている。学校の窓を覗き込み、渡ってはいけないところで道路を渡る。しかしかわいくないのは撫でさせてくれないことである」。
  • 「島には毒ヘビはいない。その代わり、毒グモがいる。ようこそ!」
  • 「すっかり言うのを忘れていたが、海藻に引っかかってしまったら、できるだけ早く逃げること。何?!海のノミのことを聞いたことがない?ちなみにクモも沿岸に住んでいる。ついでの情報ではあるが」。
  • 「道路では税関が非常に厳しい。手持ちのクッキーすべてで支払わなければならない。道路やそれ以外の人がたくさんいるところに飛び出すのが大好きなキツネに!憤慨しかない」。
  • 「鳩はいない。鳩の代わりにいるのはカラスと空を二分するカモメ。それと体長105センチにも達する太平洋海ワシ。「わたしはここの父だ」と言って、小さなアザラシを運ぶ。本当に海ワシは巨大」。
  •  「島ではクマは冬眠しない。気候が違い、川は凍らないし、魚も見つけることができるからだ。魚が少ないときにはクマは村にやってくる。幼稚園や広場、商店などの近くを彷徨い、水産工場に向かう。恐ろしい」。
  • 「国後の魚は産卵のとき、小さな滝を超えながら、川を上る。川で水浴びしようとしたときに吹雪や雹にやられた顔に魚が突進してくるなんて考えられないこと!」

日本について

  • 「島は日本の近くにあるということを知ってもらいたい。それもとても近く。晴れた日には北海道の山が見える」。
  • 「島は南側だけでなく、西側も日本に接している。よって日本はわたしたちにとって日の入りの国なのである」。
  • 「ここには日本の友好の家がある。日本からやって来た観光客が滞在し、ロシア語の子どもたちを対象にした日本語の授業が行われている。現在わたしは日本語で10まで数えられる」。
  • 「日本文化は島にも反映されている。ワサビ味のピーナッツより面白いものがここにはある」。

天候について

  • 「島では屋根を吹き飛ばすほど風が強い。文字通り屋根が吹き飛ぶ。風は秒速38メートル。窓の外を見ていると、どこかの瓦や犬やおばあさんが飛ばされている。嵐のために学校はしょっちゅう休校になる」。
  • 「吹雪について。秒速30-38㍍の風がわかるだろうか?そんな速度であなたの顔を粉雪が吹き付ける。外に出るのは自殺行為。特にスノーゴーグルは必須アイテム。ゴーグルがなければ何も見えない」。

名所について

  • 「最大の観光名所は火山性の温泉。わたしは温泉(火山ではなく)に入るのが大好き」。
  • 「干潮のときにしか見えない魔法の温泉がある。温泉は海に沈んでいて、干潮のときだけ海辺に現れるのである」。
  • 「海でビールを冷やし、温泉で食べ物を温める」。
  • 「村から13キロ離れたところにビーチがある。このビーチ、まっすぐ進んで“往復する”ビーチである。どういう意味かというと、水に入ると2㍍進んだところで首まで浸かり、もう少し行くと胸まで浸かるのだが、もっと先に進んで行くと、今度はまただんだん浅くなっていき、もっともっと浅くなり、80㍍の地点ではまた水は踵までしかなくなる」。

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