ロシア人は諺が好きで、さまざまな状況でうまく使う。もし外国人が、ロシア語をリアルに知り、ロシア人とその「神秘的な魂」を理解したいならば、少なくとも基本的な諺は知っておく必要がある。
我々はあなたがその関門を突破するのをお手伝いしよう!最も人口に膾炙したものの一つがこれだ。
‘Море по колено’ [more po koleno].
文字通りの意味は、「海は膝までの深さしかない」。
この諺はふつう、世界を征服し、山をも動かせると感じている勇敢な人々を指す。たとえば、「出産を経験してからは、『海は膝までの深さしかなくて』、何でもできるような気がするわ!」。
英語でこれに最も近いのは次の諺、表現だろう。
‘the sky’s the limit’「空が限界」→「限界、制限がない」
‘You just can’t beat a farm girl in great shoes’.「高級な靴を履いて気が大きくなった田舎娘には、何も怖いものはない」
この表現、「海は膝までの深さしかない」は、最近は、否定的なニュアンスはもっていないが、かつては無謀な人、つまり自分は何にでも挑戦できるとむやみに自慢する人を指した。
最近では、この諺の短縮バージョン(「海は膝までの深さしかない」)が通常使われるのだが、実は、その完全バージョンは、「酔っ払いには海も膝までの深さにしか見えない」である。これはふつう、しらふのときより気が大きくなり、馬鹿げたことをしでかす人を指す。
言い換えれば、グデングデンに泥酔している人は、「海は膝までの深さしかない」と感じることが多いわけだ。
しかし、歴史を通じて、この諺は「酔っぱらいの結末」を失ってしまった。すなわち、「酔っ払いには海も膝までの深さにしか見えないが、水たまりは耳までの深さがある」
‘Пьяному море по колено, а лужа - по уши’ (Pyanomu more po koleno, a luzha po ushi)
実際、このフレーズには教訓が含まれているようだ。酔っぱらうと人は、信じ難いほど気が大きくなるが、その実、小さな水たまりで溺れたり、その他の馬鹿げた状況に陥ったりすることがある。
という次第で、この諺は、何かを達成できると感じている場合でも、注意すべきことを思い出させてくれる。だから実は、酔っ払いだけでなく、誰にも容易に当てはまるのだ!
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