キノコを使ったロシアの伝統料理5選(レシピ)

ロシア料理
マリア・アフォニナ
ロシアでは昔から、塩漬けにしたり、焼いたり、乾燥させたりして、キノコがたくさん食されてきた。キノコの正しい調理法とおいしい料理を紹介しよう。

 ロシアの平坦な地形と天候条件がキノコの生育にピッタリなこと、また長期にわたるロシア正教会の精進の時期にもキノコは許されていることから、ロシア料理にはキノコを使ったレシピが数多くある。そんな中からもっともおいしいものを紹介しよう。

1. キノコの塩漬け

 キノコの塩漬けを作るには、新鮮なキノコを選び、均等に塩漬けされるよう、同じ大きさのものを揃えるか、下ごしらえで同じくらいの大きさにカットする。塩漬けに適しているキノコといえば、チチタケ、アカチチタケ、ベニタケ、アンズタケなどである。

塩漬けの作り方:

2. キノコのスープ

 キノコは肉や魚の代わりになるため、古い料理本でもキノコを使った菜食スープのレシピがよく出てくる。たとえば、ヴァラアムのシチーキノコ入りのホームメイドヌードルなどである。

 しかしもっとも一般的なのはジャガイモと野菜の入ったクラシカルなキノコのスープ。伝統的には、白キノコを40分から1時間煮て作った透明なブイヨンを使うが、時間がなければブイヨンなしでも作ることができる。

 キノコスープの作り方(8人分):

3. ジャガイモとキノコのワレニキ

 ワレニキのフィリングには数え切れないほどのバリエーションがあるが、塩からいものを入れると、味のバランスの良くなる。キノコを入れたワレニキはあっさりしすぎず、塩からくなりすぎない。

 ジャガイモとキノコのワレニキの作り方:

4. そばの実とキノコのピロシキ

 ピロシキはどんなご馳走のテーブルにも彩りを与えてくれる。また普通の日には、おいしいおやつにもなり、スープと一緒にいただくこともできる。ロシアの修道院には、そばの実とキノコのピロシキのレシピが残っている。ピロシキの生地は、キャベツまたはキュウリを漬けた漬け汁で作る。この漬け汁があれば、イーストがなくても自然発酵するのを助けてくれる。ここではイーストを使った簡単レシピを紹介する。

 そばの実とキノコのピロシキの作り方:

5. キノコのブリヌィ

 ブリヌィ、キノコとタマネギのフィリングは別々に作ることができ、ロシアの焼きブリヌィのレシピを代用してもよい。作り方はほぼオムレツと同じで、フィリング入りのブリヌィよりも早くできる。

 キノコのブリヌィの作り方:

  • フィリングは、タマネギ(1個)はみじん切りにし、キノコ(300g)と一緒に植物油で炒め、ハーブを加える。
  • 生地は卵(2個)を泡立て、牛乳(300ml)、塩、砂糖(それぞれ小さじ1/2)、小麦粉(500g)を加える。泡立てながら、熱湯(100ml)を少量ずつ注ぐ。最後に植物油(大さじ1)を加え、15分休ませる。
  • 熱したフライパンにフィリングを少量置き、生地を流し入れ(16枚焼ける分量にすること)、両面それぞれ1〜2分焼く。生地がなくなるまで繰り返す。
  • サワークリームとハーブを添えていただく。

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