ロシアの糖蜜菓子で作る昔ながらのケーキ(レシピ)

ロシア料理
オリガ・ブロフキナ
 懐かしいケーキの味を誉れ高く復活させる。ロシアのプリャーニクを使って最高においしいハチミツケーキを作ろう。

 プリャーニクとは、可愛らしい飾り文字が描かれた茶色いロシアの糖蜜菓子である。古代ルーシのプリャーニクは、「ハチミツパン」と呼ばれていた。そして、ハチミツやカラメルで飾り付けがされたこのお菓子はお祝いごとに出される高価な贈り物とされていた。驚くべきことに、大昔にはプリャーニクを胸に置くと、心や魂が清まると信じられていた。今でも、この甘いお菓子はどの家庭でも、子供のいる家庭では特に、とても大切にされている。

 さて、この美味しいお菓子が、同じようにおいしいケーキなどと組み合わされるとどんなものになるか想像できるだろうか。ここでは、まさしくそのような、「プリャーニクの箱」と呼ばれる、ハチミツの入った柔らかくておいしいお菓子を作ってみよう。

 冬になると人々は、中にプリャーニクがいっぱい入ったジンジャーブレッド製の箱(蓋を屋根に見立てたジンジャーブレッドでできた家のようなもの)を交換するのだが、同じ名前のケーキをインターネットで見つけたときはとても驚いた。もっともこれは年中いつでも作ることができる。ではそのレシピをここで紹介しよう。

材料:

カスタードクリーム用:

チョコレートクリーム用:

ビスケット用:

クリームの作り方

 クリームは冷やして固める必要があるため、先に作っておく。クリームは、カスタードとチョコレートの2種類作る。

1. チョコレートクリームから作る。生クリーム250mlを計量し、残った分はあとでホイップクリームを作るので、冷蔵庫に戻しておく。

2. 生クリームを沸騰寸前まで熱し、ゆっくり溶かしたチョコレートを加え、均等に混ざるようしっかり混ぜたら、3〜4時間、冷蔵庫で冷やす。

3. カスタードクリームを作る。小麦粉と砂糖半量(およそ60g)を合わせ、冷たい牛乳を加えて、パンケーキの生地のような状態になるまで混ぜる。ダマが残らないよう注意する。

4. 卵を溶いて、残りの砂糖を加え、1に加える。

5. 片手鍋に残りの牛乳を入れ、バニラシュガーを加え、沸騰寸前まで熱したら、2にそっと注ぎ入れ、鍋に戻す。常にかき混ぜながら、どろっとしてくるまで弱火でゆっくり煮る。クリームがふつふつとしてきたら、かき混ぜながらさらに1分ほど煮て、火から下ろし、バターを加える。

6. ボウルにクリームを入れ、ラップで覆い、完全に冷ます。

スポンジを焼く

1. バターは溶かし、牛乳は沸騰寸前まで熱し、牛乳にココアを加える。

2. ハチミツも沸騰寸前まで温める。ソーダを加えて、混ぜると、繊細でおいしいハチミツクリームができる。

3. 卵を溶き、砂糖を加え、溶かしバター、ハチミツ、ココアミルクと合わせ、混ぜる。

4. 小麦粉を少しずつ入れ、粘り気があって柔らかい状態になるまで混ぜる。

5. 生地は8等分し、1つずつベーキングペーパーの上でのばす。

6. 薄くのばしたら、鍋のフタなどを使って、丸く型を抜く(直径26㌢くらい)。フォークで穴を開け、170〜180℃のオーブンで7分ほど焼く。

7. 残り7枚も同様に焼く。

8. 残った生地は飾りに使うので、クッキー型を使って抜く。形は好きなものでいいが、ハートや花で飾るのがオススメ。型を抜いたらオーブンで焼き、冷やしてから、チョコレートやスプリンクルで飾る。

カスタードクリームを作る 

1. ゼラチンを水に溶かし、ふやかす。ゼラチンを温め、カスタードクリームに加えたら、ハンドミキサーにかける。

2. 冷やした生クリームに粉糖を加えて、8分立てにする。空気をしっかり含んだ柔らかいクリームにすること。

3. ホイップクリームをカスタードクリームに加える。 

合わせる

1. ケーキリングの中に8枚の生地を1枚ずつ置き、それぞれの間に均等にクリームを広げる。冷蔵庫に入れ、3時間ほど休ませる。

2. 冷蔵庫から取り出し、型から外す。

3. チョコレートクリームを泡立てる。生クリームと同程度にツノを立たせる。

4. ケーキのサイド部分にチョコレートクリームを塗る。ジンジャーブレッドでケーキを飾る。

5. ほんのり甘く、ほんのりハチミツとチョコレートの風味がする最高のケーキの出来上がり。プリャーニクが入っているので少しカリカリしていて、ハチミツの匂いがたまらない。

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