食べれば楽しくなるロシアの「リス」のケーキ(レシピ)

Legion Media
 愛情をこめて「ベーロチカ(リス)」とよばれるソ連生まれのケーキは奇跡の食べ物で、お祝いの席にも、ただお茶を飲むときにも、最高もデザートである。

 この驚くほどおいしいケーキの背景をたどるのは今ではとても難しい。しかし、言い伝えによれば、この「ベーロチカ」という名のお菓子の最初のレシピは、カフカス地方で偶然に現れたとされている。カフカスでは、家族の絆がとても強く、お祝いの席を設けるとなると大規模なものとなる。そこで、ある家族が結婚披露宴で招待客を驚かすことが出来るような新しい料理を考えていたとき、この驚くほどおいしい「ベーロチカ」ケーキが作り出された。ケーキは、容易に手に入る材料で簡単に作れるので、このケーキは国じゅうに広まった。

 このケーキはその人気故に多くの場所では別の名前で呼ばれるようになっている。「優しさ(ネージノスチ)」や「ハリネズミ(ヨージク)」、「アンジェリカ」などである。しかし、どのように呼ばれようと、上の世代の人たちがこのケーキを思いだすときは、ソ連への最大の愛情と哀愁を伴う。

 ソ連時代を経験した人たちは、このケーキが、カフェやお菓子店のガラスケースに並んでいたのを覚えている。家庭で焼かれるときには、子どもたちはケーキ作りのお手伝いさせてもらえるのが大好きだった。

 ケーキが最初に作られてから、味は少し変わったものの、レシピはほとんど変わっていない。1時間ほどあれば出来上がるこのケーキ。ぜひ、一緒に作ってみよう。

材料(生地):

  • 薄力小麦粉 350g
  • 卵 6個
  • バニラシュガー 10g
  • 砂糖 350g
  • バター 250g
  • ヘーゼルナッツ 100g
  • ベーキングパウダー 10g

材料(クリーム):

  • バター 200g
  • コンデンスミルク 1缶

作り方:

1. すべての材料を計量しておく。バター(250g)は溶かしたあと、少し冷ましておく。薄力小麦粉はベーキングパウダーと合わせておく。ナッツはフライパンで炒り、刻んでおく(大きめのサイズでよい)。

2. 卵をボウルに割り入れ、よくかき混ぜ、少しずつ砂糖とバニラシュガーを加える。ミキサーがあれば、使った方が良い。

3. ミキサーをロースピードに入れ、その他の材料を加える。冷ました溶かしバター、ナッツも加える。すべてをしっかり混ぜる。

4. 薄力小麦粉とベーキングパウダーを少しずつ加え、均等になるよう混ぜる。生地は柔らかすぎず固すぎないようにする(写真を参考にすると良い)。

5. 30cm x 40cmの天板にベーキングペーパーかパーチメント紙を敷き、生地を流し込み、スパチュラを使って表面を平らにする。オーブンを180℃に予熱し、25分〜30分ほど焼く。ケーキが焼けたかどうかは、真ん中を軽く押して確認する。指が生地の中に入り込まなければ焼き上がり。冷却ラックに乗せ、粗熱を取る。

6. クリームを作る。コンデンスミルクをボウルに入れて泡だて、バターを少しずつ加えていく。バターは早めに冷蔵庫から出して、柔らかくしておく。なめらかなクリーム状になるまでよく混ぜる。

7. ケーキを小さくカットし、カットしたときに出たくずはボウルの中で細かく砕く。30個ほどのケーキができるので、それを半分の長さに切る。

8. クリーム(小さじ1)を下の層の上に乗せ、側面にも塗り、もう1枚の生地を乗せ、砕いた生地で覆う。これを繰り返す。できたら、数時間、冷蔵庫に入れ、生地が柔らかくなるようクリームをなじませる。

9. 冷蔵庫から出したら、10〜15分待ってからいただく(バタークリームが含まれているため)。紅茶、コーヒー、あるいはミルクと一緒にどうぞ!

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