わたしのイタリア人の親戚や友人は、ロシアの冬のお祝い料理にはどんなものがあるかとよく尋ねてくる。まず思い浮かぶのがもちろんガチョウの丸焼きだ。しかし、よく調べてみると、今では忘れられている多くの料理があることが分かった。プリャジェニナはその中でももっとも印象に残ったものだ。
「プリャジェニナ」という名前は、古い教会スラヴ語である、「プリャジット(揚げ物)」から来ている。実際、大量の融けたベーコンの脂で揚げるというのは、とても古い料理法だ。15世紀にはこれは一般的であったと主張する研究者もいる。ロシア、ベラルーシやポーランドではクリスマス(正教会では1月に祝われた)や降誕節(1月7日-17日)にこの方法でよく料理されていたが、今ではほぼ廃れてしまった。
プリャジェニナは栄養価の高い温かい冬の料理で、ポークのスペアリブと手作りソーセージの濃厚なシチューのことである。鋳物鍋を使ってレンガ製の暖炉の竈の中で調理される。
プリャジェニナはもうひとつの冬のお祝い料理の定番であるオートミールのパンケーキと食べるのが伝統である。これらの料理は別々の皿で出される。パンケーキの方は、濃厚な小麦粉ベースのソースに浸される。最後に新鮮なニンニクとディルを加えれば、料理は特別な香りを帯び、ビタミンも豊富となる。
プリャジェニナ:
オートミールのパンケーキ(7枚分)
プリャジェニナの作り方:
1. ベーコンを切り、厚底の深鍋に入れ脂身がすべて溶けるまで加熱する。
2. スペアリブをカットする。
3. スペアリブをベーコンの脂でカリカリになるまで炒め、出来上がったら鍋から取り出す。
4. ソーセージも同じ鍋で炒め、取り出す。
5. タマネギとニンニクを切り、柔らかくなり、黄金色に色づくまで炒める。小麦粉大さじ1を加える。
6. 水を加え、小麦粉がダマにならないよう混ぜる。5分煮る。
7. スペアリブとソーセージを鍋に加え、ローリエ、塩、黒コショウを入れたら、180℃のオーブンで1時間ほど加熱する。
8. オーブンから取り出し、ニンニクのしぼり汁をかけ、蓋をして10分ほど休ませる。
9. プリャジェニナは熱いまま、パンケーキと一緒にサーブする。スペアリブとソーセージはソースに入ったままで出しても、スープと別にして出してもよい。新鮮なハーブがあれば、より豊かな味わいにすることができる。
10. 召し上がれ!
パンケーキの作り方:
1. 卵、塩、砂糖を深めのボウルに入れる。
2. 温めた牛乳を加える。小麦粉はベーキングパウダーと一緒にふるって入れる。
3. 油を加え、30分ほど休ませる。
4. フライパンでパンケーキを焼く。そっと裏返し、裏面を焼く。
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