機内グルメの国際大会モスクワで開催

2017年5月8日 ニカ・チャイキナ
 外食産業は地上だけでなく、上空にもある。どの航空機のコックにも、大勢の乗客を満足させる秘蔵レシピがある。高度飛行の料理を、世界の専門家が評価した。

 ニギナ・ベロエワ撮影ニギナ・ベロエワ撮影

 機内食のコックが腕を競い合う国際大会、第1回「スカイ・デライト・アワード」が、モスクワで開催された。大会には、ロシアの「アエロフロート」を含む、世界の大手航空会社のメニューづくりに携わる、さまざまな国の一流コックが出場した。

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 料理の味や質だけでなく、航空会社のメニューにできるか、さまざまな温度条件に合うかといった点も、審査の対象になった。機内食が提供されるまでには数時間の間がある。料理はできあがった後、一旦冷まされ、再び機内で温められる。この過程で、味の特徴や見た目の美しさが失われてはならない。

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アエロフロートのスイス人コックの技

 今回の出場者の中には、スイスのコック、ティエリー・モナさんがいた。有名な機内食の専門家で、アエロフロートのビジネスクラスのメニューもつくっている。モナさんは経験豊富で、その料理は世界で人気がある。さまざまな国の首脳60人の他、芸能人、スポーツ選手などの有名人に料理をつくってきた。30年で職人技を完成させ、現在はロシアの機内食製造・搭載会社「アエロマル」のコックを務めている。

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 「私にはさまざまな経験があるが、今は新しい発見、新しい挑戦の毎日。料理の知識を掘り起こしながら、新しいレシピを考え、機内用に調整する。ところで、ロシアの機内食の要件は、最も厳しいと思う」とモナさん。

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 高度の上空でグルメを実現させるのはかなり難しい。機内食で重要なのは、すべての食材の質。どのような温度負荷がかかっても、味の特徴を維持しなければいけない。食料の味は高度の上空で実際に変わるため、コックは味を強め、鮮やかにし、コクをだすため、香辛料や葉物野菜を多めに加える。機内食の熱い料理は、同じプラスチック製の箱や地味な容器に入っているため、見た目にあまり魅力的ではないことが多い。

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優勝は日本の「ティエフケー」のうどうさん

 「メニューづくりと料理の提供は難しいプロセス。最初にたくさんの案を用意する。実際に採用されるものの3倍は考案している。アエロフロートの要件と好みを知っているから、独自のレシピを考えて、試食用に料理して、一番気に入られたものを選ぶ。最後の決定を行うのは、アエロフロートの最高経営責任者。経済制裁で必要な食材を選べなくなり、大変だった。だが今はそのような問題はない。ロシア産のぴったりの食材を見つけた。ヨーロッパにも輸出可能」

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 乗客の料理の選択肢は多い。ベジタリアン用、ダイエット用、コーシャー、特別な児童用を含めて、20種類ほどのメニューがある。

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 乗客の味覚をめぐって競う大会で勝つのはどんな会社かについて、アエロマルのウラジーミル・ジャオ最高経営責任者はこう話す。

 「多くの航空会社の乗客が今日、つつましやかな条件で飛行している。多くの制限があり、それによって航空券の価格が安くなっている。だが、もうじき、快適、安全、サービスの優れた会社が再び選ばれる時期が訪れる。結果的に、より興味深い条件を素早く導入する会社が一番になる」

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 専門家によれば、今は汎アジア料理に人気があるという。「スカイ・デライト・アワード」はその証拠だ。優勝したのは日本の会社「ティエフケー」のうどうまさひろさん、準優勝は0.5ポイント差でベトナムの「ノイバイ・ケータリング・サービス」のキョン・グエン・キンさん。3位はロシアの会社「クバン・ケータリング」のコック、ミハイル・デニソフさんと、「タイ国際航空」ケータリング部のダナイ・カエヴプラドゥブさん。

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