「商業関係断裂させることない」

アレクセイ・ウリュカエフ氏 // オレーシャ・クルピャエワ/ロシア新聞

アレクセイ・ウリュカエフ氏 // オレーシャ・クルピャエワ/ロシア新聞

ロシア連邦経済発展省のアレクセイ・ウリュカエフ大臣に、ロシア経済の変化、対ロシア制裁の影響、発展優先地域、ロシアに進出する企業への提案などについて聞いた。

-ロシアに対する欧米などの経済制裁の影響を含め、ロシア経済では最近、どのような変化があったのでしょうか。

 ロシア経済には制裁の悪い影響とそうではない影響が見られます。経済成長の速度が低下することは避けられませんし、インフレが強まり、ルーブルが乱高下し、流動性が低くなっています。ですが、長年ロシア経済の特徴となってきた構造的な不均衡が、是正可能となっています。不均衡とは何よりも、燃料・原料資源輸出への極端な偏りと、生産者需要および消費者需要の幅広い製品の輸入依存です。

 ロシア経済の確固たる支えとなる備蓄は十分にあり、今後の成長を可能としています。世界経済フォーラムの「世界競争力報告2014-2015」のランキングで、ロシアは144ヶ国中53位と、昨年の64位に比べて11ポイント上昇しています。競争優位性にはロシア人の教育水準の高さ、革新的な潜在性の高さなどがあります。 

-ロシア経済はこのような状況で、どれだけの速さで危機的な時期を乗り越えることができるのでしょうか。

 我々の経済成長予測は、今後の深刻な制裁のない、相対的な安定化を前提条件としたものです。資本流出は2017年までに著しく低減する可能性があります。2015年のGDPは、2014年の0.5%に対し、1.2%に急伸することが予期されています。GDPの急伸はまず投資と関係しており、投資は2014年の2.4%減に対し、2015年に2%増となります。

 事業があらゆる面で快適かつ安全であるように、投資環境改善への取り組みを続けます。ロシアが外界との壁を築き、取り引き関係を断裂させるということはありません。 

-前述の構造的な経済問題は、どのように解決可能なのでしょうか。

 ロシアは新たな経済条件の時代に突入したので、国は本腰を入れなければなりません。長期的な見通しでは国の歳入が以前と比べて減少を続け、予算の状況が厳しくなりますから、国の大胆な経済・予算政策なくして負のトレンドの変化を期待するのは困難です。

 国の発展に効果的な投資をするという点で、今はかつてないほどの好機です。ロシアは自国への制裁の対抗措置として、アメリカ、カナダ、ノルウェー、EU諸国からの輸入を制限しましたが、これによって農業や食品加工などの重要な分野の発展可能性を手に入れました。国産化のための農業者助成プログラムおよび工場建設の保険と民間・国家融資プログラムには、たくさんの資源が必要です。 

-ロシアのどの地方が、外国人投資家にとって魅力的だと思いますか。

 シベリアと極東の大きな発展は国家の最優先事項であるため、この地域の新たな投資家向けに、法人税特恵制度を導入することが決定しました。次にこの制度が導入されるのは、クラスノヤルスク地方およびハカス共和国を含む、東シベリア全域です。

 これ以外に、輸出向けなどを含む非原材料生産開始のための特別条件が付いた「率先発展領域(TOR)」を、極東と東シベリアに創設する案が現在検討中です。TORに進出する新たな企業には、法人税、有用鉱物採掘税(石油とガスを除く)、土地・資産税の5年間免除、保険料の特恵が定められます。建設許可手続き、送電網への接続、通関を含む、アジア太平洋諸国の主要な経済センターに匹敵するような条件を、この領域で整えることを計画しています。 

-外国人投資家にとってのロシアの現在の魅力とは何でしょうか。

 国連貿易開発会議(UNCTAD)の「世界投資報告書2014」で、ロシアは外国人投資家にとって魅力的な移行経済国の一つと記されています。エネルギーや天然資源関連のプロジェクトの高収益性がロシアの強みであり、石油とガスだけでなく、金属や木材も魅力になっています。付加価値の高い製品を生産する工場が限られているのは残念です。この分野には大きな潜在性があると思います。投資だけではなく、新しい技術、ノウハウ、事業活動の効率を高めるような先進経営実績にも関心を抱いています。ロシアの資源輸出とハイテク製品輸入への依存を抑え、付加価値の高い製品の生産比率を高めるには、産業の刷新、サービス、農業への投資の呼び込みが必要なのです。 

-世界的な大手企業がすでにロシアに進出しています。その現地生産化は高まりそうですか。

 現地生産化を高めるための効果的な手段には、分野別の産業集積や工業団地があります。ロシアの多くの地域にはすでに、このような生産拠点が創設されているか、または創設されようとしています。中心的な分野は自動車産業です。カルーガ州、カリーニングラード州、レニングラード州では、世界の大手企業の自動車組み立て工場の集積がほぼ完全に機能しています。今後は部品生産工場の展開になります。

RBTH発行の分析雑誌「Rマガジン」韓国語版向けインタビュー