ゲームしながら楽しく撮影を学ぶ

スメタニン氏とアサフキン氏は2人でフォトゼーンをつくっており、開発者、デザイナー、コンサルティングを行う写真家などのフリーランサーが支援している =Press photo撮影

スメタニン氏とアサフキン氏は2人でフォトゼーンをつくっており、開発者、デザイナー、コンサルティングを行う写真家などのフリーランサーが支援している =Press photo撮影

スマートフォンのアプリ「フォトゼーン(Photozeen)」は、ユーザーに撮影技術を簡単かつ楽しくマスターしてもらうために、手引きをゲーム化している。

 フェイスブックでは毎日、3億枚の新しい写真がアップロードされている。インスタグラムのユーザーは、1秒間に58枚の写真を投稿している。ソーシャル・ネットワーキングにランチや大好きな猫ちゃんの写真を載せないなんて残念。ただ多くのユーザーが露光のことをあまり考えずに撮影するため、大好きな猫ちゃんが毛皮の帽子にしか見えないなんてことがある。

 

今や芸術ジャンルとなった携帯機器での撮影 

Appstoreの無料アプリをチェックして

 それでも携帯機器での撮影は、特別な写真芸術のジャンルになった。特別なコンテストまであるぐらい。フォトゼーンのプロジェクトは、そんな活動への関心から始まった。

 ドミトリー・スメタニン氏とミハイル・アサフキン氏は、スメタニン氏が宣伝を目的に企画した写真コンテストについて話しあっていた。2人は市場の活動を 調べながら、携帯機器で撮影された写真のコンテストが、それほど普及してはいないものの、存在することを知った。そして、撮影方法を学べるようなアプリを、誰も考案していないことに気づいた。このようにして2人はフォトゼーンのプロジェクトを始めた。このアプリを使ってユーザーが簡単な探検をし、ユー ザー同士で写真を評価し合うことで、撮影技術を習得できる。

 最初はアイオーエス(iOs)用のアプリにすることにした。このカテゴリーには競合がほとんど存在せず、いても直接的な競合にはならなかった。あったのは例えばスマホにダウンロードが必要な撮影教科書だ。これは読んだり、サンプルを見たりするのに、多くの時間を要する。オフラインやオンラインの写真講座もあったが、非常に高額だった。

 

ゲーム感覚で主な撮影技術が自然にわかる 

 フォトゼーンは、ゲーミフィケーションを基本に、他の方法を採用した(非ゲーム・プロセスでゲーム・メカニクスを使用)。ユーザーは簡単な課題や探検を指示され、その遂行の途中で写真を撮影し、その後撮影した写真を公開する。このようにして主な撮影技術、構成、光、写真へのアイデアの投入などを学ぶ。ど の探検にも上手な写真サンプルが提示される。また競争にはバッジと採点のシステムが使われる。ユーザーはまた、探検で得た仮想通貨を使うこともできる。

 アプリの構成は簡単でわかりやすい。最高の写真を見てインスピレーションを受けることのできる「インスピレーション」、ユーザーが10点制で互いの写真を匿名で評価する「レート」、撮影の特別な課題「クエスト」、撮影または写真をアプリに投稿する「サブミット」、ソーシャル・ネットワーキングのユーザーのデータがある「プロフィール」、仮想通貨を購入できる「銀行」、毎週更新されるコミュニティー上位の撮影者の集計表「リーダーボード」という部門にわかれている。

 

今年7月にリリースされた更新版でさらに使いやすく 

 プロジェクトは2013年7月、探検をシステム化した更新版をリリース。ユーザーはおもしろいテーマを見つけるまで、長い時間をかけて探検を探さなければならなかったが、更新版では構成、人物、自然などのカテゴリーから探検を選ぶことができるようになった。

 今のところレベルにもとづいたユーザーの順位づけがなかったり、スマートフォンで撮影した写真をプロの写真とわけることができなかったりという欠点もある。「インスピレーション」にある、半プロのカメラやプロのカメラで撮影された多くの写真は、写真加工ソフトで加工されているが、アマチュアの写真と入り混ざっている。アイフォンで初心者がプロと競うのは簡単な課題ではないため、ユーザーが参加をやめてしまうことにもなりかねない。従ってレベル・システムは役に立つのだ。

 スメタニン氏とアサフキン氏は2人でフォトゼーンをつくっており、開発者、デザイナー、コンサルティングを行う写真家などのフリーランサーが支援してい る。プロジェクトの資金調達も自分たちで行っている。2人は最近、ウクライナとアメリカのビジネス・インキュベーター(創業孵化器)「ハッピー・ファー ム」[DS1]の住人となり、少額ながら資金提供を受けている。現在は投資家探しを積極的に行っている。

 

資金回収の方法 

 プロジェクトの回収期間を、2人は1年後としている。現金化の構図はすでに作成済みで、近々実行に移す。2人はフリーミアム・モデルを選んだ(アプリ自 体は無料で、追加オプションが有料)。例えば、誰が自分の写真を評価したか知るサービスが有料だったり、自分の写真がソーシャル・ネットワーキングで共有されるようにするサービスが有料だったりする。また、著作権保護、ウォーターマーク、その他のオプションも有料だ。このモデルはすでに試作版で初めてお り、一部ユーザーは機能を増やすために支払いを行っている。

 またスポンサーを探す計画もある。有名なコンテストを実施するためのプラットフォームとして、フォトゼーンに関心を持つ人もいるかもしれない。アプリはユーザー間の競争にぴったりだ。また、フェイスブックやフコンタクチェといったソーシャル・ネットワーキングとすでに統合していることも、役に立つかもしれない。

 フォトゼーンには、現時点で7000人以上のユーザーがいる。ロシアや旧ソ連共和国だけでなく、ドイツやオーストリアなどの写真愛好家もいる。スメタニン氏とアサフキン氏は10月、アンドロイド用のアプリをリリースし、ユーザー基盤を拡大しようとしている。また、ツイッターとの互換性や探検の数の増加も予定されている。

 

美しい写真の撮り方をロシアNOWに伝授 

 スメタニン氏とアサフキン氏はロシアNOWのために、美しい写真の撮り方を特別に少し教えてくれた。

  1. UVフィルターを使うと、ビーチの写真に白い水の斑点ができない。
  2. 動いている人の美しい写真を撮影したい時は、手や足ばかりにとらわれないように。被写体の状況を写真の構成に含まなければならない。走っている人や飛んで いる人の効果的な体の線、飛んでいるスポーツカーやバイクの明確な輪郭をとらえること。シルエット撮影はとても効果的に見える。これにはモデルの後ろに逆光を利用する。
  3. 旅行している時は美しい風景を撮影したくなる。地平線が写真を半分にわけてしまわないように、対称は考えないようにすること。自然界に対称はそぐわない。
  4. 自然の枠を使うこと。例えば、垂れた木の枝やあらゆる対角線は、写真をより効果的にする。

 

*「ハッピー・ファーム」 [DS1]ホームページ