「ヨタ電話」に期待高まる

モバイル・ワールド・コングレス2013(Mobile World Congress 2013) 写真提供:facebook.com/YotaDevicesRu

モバイル・ワールド・コングレス2013(Mobile World Congress 2013) 写真提供:facebook.com/YotaDevicesRu

ロシアの携帯通信・製造会社「ヨタ・デバイセズ(Yota Devices)」が、「クアルコム」ライセンシーになり、世界のLTE端末市場に参入できるチャンスが拡大した。

 「ヨタ・デバイセズ」と、アメリカの大手半導体企業「クアルコム(Qualcomm)」の子会社である「クアルコム・テクノロジーズ(Qualcomm Technologies)」は、業務提携を結んだことを発表した。両社は今後、スマートフォン、モデム、ルーターといった、ロング・ターム・エボリューション(LTE)第4世代移動通信方式の最新携帯端末を共同開発していく。

 この発表は、「クアルコム」のポール・ジェイコブス最高責任者と、「ヨタ・デバイセズ」のウラジスラフ・マルトィノフ最高責任者が、スペイン・バルセロナで開催された国際携帯通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス2013(Mobile World Congress 2013)」で行った。

 

両面表示のアイデア 

 「ヨタ・デバイセズ」は現在、「クアルコム」のプロセッサ「スナップドラゴン(Snapdragon)」を使用した携帯端末を開発している。そのうちのひとつが、両面表示のアンドロイド(Android)スマートフォン「ヨタ電話(Yota Phone)」だ。

 表面が4.3インチのカラー液晶画面、裏面が4.3インチの電子ペーパーのイーインク(e-ink)画面になっているのが特徴で、28nmプロセスの「スナップドラゴン」S4(MSM8960)デュアルコアを搭載している。

 「クアルコム・テクノロジーズ」の上級副社長で、「クアルコム・ヨーロッパ(Qualcomm Europe)」の社長であるエンリコ・サルヴァトーリ氏はこう話した。

 「ロシアでは今後2年で3Gスマートフォンの販売が大きく伸びると考えており、当社にとって戦略的に重要な国となっている。革新的なアイデアは世界のさまざまな場所で生まれる。そして『ヨタ電話』も、革新的な発展を遂げようとする企業の輝かしい例だ」。

 

世界のLTE端末市場に参入へ

 サルヴァトーリ氏によると、「ヨタ・デバイセズ」は今回の契約で、「クアルコム」のアドバンスド・モバイル・サブスクライバー・ソフトウェア(AMSS)の使用権を取得したという。これにより、「クアルコム・テクノロジーズ」の技術や製品を基盤とした、マルチモード3Gや4Gの端末を製造することが可能となる。

 マルトィノフ最高責任者はこう話す。「このライセンス取得は、当社が世界の他のメーカーや開発者と同様の支援を受けられることを意味する」。

 また、アメリカのIT系情報サイト「テッククランチ(TechCrunch)」は、「ヨタ・デバイセズ」が世界市場の有名な機器メーカーと効果的に競争できるよう、「クアルコム・テクノロジーズ」が新製品開発のどの段階でも協力していくことを意味していると説明した。

 「ヨタ・デバイセズ」は、LTEルーターやモデムを含む、ハードウェアやソフトウェアの開発および製造を行っている民間の会社。エンジニアは、ロシア、アメリカ、フィンランドで活動。本社はモスクワ。同社は「ヨタ・グループ(Yota Group)」傘下の企業で、LTEオペレータの「ヨタ・ネットワークス(Yota Networks)」などもグループ会社となっている。