ソチ7日目「最初の金メダル」

五輪の金メダル争いを自分の目で見るのって、伝えられない感動だと思う。

写真提供:ロシア通信

 こんな日には、それまでの活動日とは違う雰囲気が漂っている。一見いつもと同じで、皆が普通の課題をこなしているし、その目的も普通。だけどこれが何年も待ち続けていた「Xデー」って感じ。スタッフやボランティアは「こんにちは」の代わりに、「今日は最高の日」って挨拶をしている。実際に最高の日みたいだ。ちょっとせわしなく、ちょっと混乱していて、ちょっとぼんやりしている(今日はそれでなくても忘れ物をしたりなくし物をしたりする人がいるし)。これはすべて、一つの目的のため。

 最初の喜びには最初の落胆もついてくる。全員がすぐに勝つことなんてできない。メダルは3個しかないのだから。打ち砕かれた希望、落胆一色のインタビュー、コーチの不安そうな顔、ジャーナリストの目に浮かんだ涙・・・これらすべてが表彰台の歓喜と同じ、競技で欠かすことのできない一幕だ。

 

窓の下でカミルストッ・コールが響く 

 自国の選手を応援に来た外国人の群衆を見るのは、いつでもすごくおもしろい。全身を国旗やシンボルで包んだ、喜びと幸せに満ちた人々は、同じくソチに来た母国の応援団とともに会場で声を枯らすため、そして国歌を大声で歌ってみんなで抱き合うために、開場数時間前から寒風にさらされつつ、ずっと立っている。こんな感情に触れると、ボランティアをしてて良かったって思える。そして、この人たちが宿泊するホテルの従業員は、今夜も大忙しだなとさとる。

 クラスナヤ・ポリャナや海岸部を、いろいろな国のファンが旗をふったり詠唱したりしながら、深夜まで遊歩する。私の部屋の窓の下では、ポーランド人が明け方まで「カミル・ストッホ!カミル・ストッホ!カミル・ストッホ!」と大騒ぎしていた。男子個人ノーマルヒルで優勝したことを喜ぶ声。

 

「じゃ、また明日…じゃなかった3時間後に」 

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ソチ8日目「休日」

 大きなメインのプレス・センター内で、深夜もっとも人気の場所になるのがマクドナルド。人がたくさん入ってきて、同じぐらいたくさんの人がコーヒー片手あるいは両手に、職場へと戻っていく。世界的なイベントは、寝ることや休むことを忘れさせる。だから朝3時半に、一人のジャーナリストが他のジャーナリストにこう言ってても驚かない。「じゃ、また明日!・・・というかまた今日・・・というか、また3時間後」。そして報道陣用のバスから降りる時に忘れ物をして、深いため息をつくのだ。