イシンバエワ、IOC選手委員に

エレーナ・イシンバエワ=

エレーナ・イシンバエワ=

ミハイル・クリメンチエフ撮影/ロシア通信
 リオ五輪から除外されたロシアの棒高跳び選手エレーナ・イシンバエワがIOC選手委員に選出された。

 18日、五輪二冠のロシア女子棒高跳び選手エレーナ・イシンバエワ(34)がIOC選手委員に選出された。投票にはリオ五輪に参加している5185人の選手全員が参加した。IOC選手委員会の4つの欠員を補うべく23人が立候補した中で、イシンバエワは1365票を得票した。

 イシンバエワ自身もリオ五輪に出場するはずだったが、国際陸上競技連盟(IAAF)の決定により、他の全てのロシア人陸上選手とともに、大会から除外された。イシンバエワ以外の今回の選手委員当選者は、ドイツのフェンシング選手ブリッタ・ハイデマン(1603票)、韓国の卓球選手ユ・スンミン(1544票)、ハンガリーの競泳選手ダニエル・ギュルタ(1469票)。

 選手委員会はスポーツ選手たちの利益を代表するIOCの諮問機関。委員会の決定はIOCの指導機関にとって勧告的意義をもつ。イシンバエワを含め、委員の任期は8年。これまでロシアを代表して競泳選手アレクサンドル・ポポフが委員に名を連ねていたが、8月21日をもってその権限が切れる。イシンバエワが新たに委員となることで、ロシアは委員会に自国の代表者を残すことになる。 

 

IOCとのより効果的な対話を目指す

 ロシアの当局者らはイシンバエワの選出を「ロシアのスポーツ界の貢献が認知されていることの表れ」であるとしている。ロシア陸上競技連盟のドミートリー・シュリャフチン会長はタス通信のインタビューで、「イシンバエワはスポーツで偉大な成果を残しており、権威がある。ロシアがスポーツ界における国際的地位を高めることを助けてくれるだろう」と語っている。

 イシンバエワ本人は、IOCとロシアの間により生産的な対話を打ち立てることを試みる、と述べている。「まず第一に、選手の権利を守る。こんにち、そのことは非常に重要だ。選手の声が聞き入れられなければならない。ロシアとIOCをつなぐ橋となれることは嬉しい」。タス通信が伝えた。

 

イメージ効果

 ロシアNOWの取材に応じたスポーツ問題が専門の法律家アルチョーム・パツェフ氏は、イシンバエワの新しい役職において、IOCの決定に対する直接的な影響よりも重要なのは、そのイメージ効果である、との見方を示している。

 「選手委員会は法律的に重要な決定を下すものではなく、IOC執行委員会の決定を取り消す権限もないわけであるが、彼らの意見はIOCでもメディア空間でも特段の重みをもつ」とパツェフ氏。「新たなポストを得たイシンバエワは全く新しい立場でものを言えるようになる。彼女はトラヴィス・タイガート(米国反ドーピング機関会長)やリチャード・パウンド(世界アンチ・ドーピング機関元会長)のそれとは異なる立場、オルタナティヴな考えを、世界のスポーツ世論に訴えるための場所を得たのだ」

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